バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

イソグノモン・サンチュウエンシス Isogomon sanchuensis

2024-03-22 13:14:38 | 日記
今回は、良く知られていない(人気の無い)二枚貝です。
イソグノモンは、ウグイスガイ上科、マクガイ科の二枚貝で岩場に生息しています。
殻の外形は亜円型か四角型で殻は薄く、扁平。左殻に比べ右殻は小さく殻頂は背縁の前端で鋭く突出している。
生息は、「岩場の貝」と言われている様に右殻を下にして海中の岩に付着して生息している。

最近のイソグノモンの一種。 殻長は約5Cm位。


イソグノモン・サンチュウエンシスはオーテリビアン後期からバレミアン期に栄えた種
ペルム紀の派生から第四紀まで化石記録がある。

石堂層の亜円型のイソグノモン


大きめのイソグノモン


瀬林層の亜円型、イソグノモン


石堂層の四角型、イソグノモン  殻頂は先端の尖った所。


露頭で採集


これだけ見ると歯の化石? 実は、イソグノモンの靭帯溝、この靭帯がウグイスガイ科の特徴です。
採集した時は、瀬林層でもあり恐竜の歯ではないかと思ったのですが最近になってイソグノモンの靭帯と判りました。

Isognomon sanchuensis

瀬林層、石堂層


ヘテラステル・マクロホルクス Heteraster macroholcus

2024-03-10 14:27:36 | 日記
暫くブログから遠ざかっていましたので色々心配してくれる方もおられるので思い切って投稿する事にしました。

石堂層の露頭からヘテラステル・マクロホルクスのウニ化石は多産しています。
多産していても標本として保管する様なものは、なかなか手にすることは難しいのです。

この標本は、ヘテラステル・マクロホルクスの平均サイズのものですが左側から丸形、そして右側が扁平型です。
論文によりますとどちらもヘテラステル・マクロホルクスです。

扁平型の採集が圧倒的に多く、丸形は、20対1位の割合でしか採集できません。
次の標本は、今迄見た事が無い様な巨大なヘテラステル・マクロホルクスです。
ウニ本体のサイズが約10Cmあります。
母岩と本体も黒いので良く撮れていません。


丸型のサイズが約5Cm。

扁平型のサイズが7Cm。

少し小さく約6Cm

通常ウニ化石は、採集時に母岩から離れてしまいますが母岩に付いている事があります。
展示等を考えると母岩に乗っている方が良い様です。

ヘテラステル・マクロホルクスは、ブンブク類に属する絶滅種。
その特徴は、大型で縦長、扁平。前歩帯は深く切れ込む。
白亜紀前期のアルビアンからバレミアンにかけて栄え分布。

Heteraster macroholcus

石堂層