バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

シダリスの一種

2019-10-26 10:19:12 | 日記

見出しの画像は、石堂層で採集したオウサマウニ科のシダリスです。

ペルム紀下部から現世にかけての生き残り、これが現在のシダリス(ネットから拝借)

初めて見る種なので何の化石なのか不明でした。・・・が変形も少なく、棘の部分は無く(痕だけ)、殻も付いていませんがシダリスと確認できました。デコボコは棘の痕です。

このウニ化石の上にトリゴニアの化石があったのですがそのクリーニングが終了しトリゴニアを除いた所、不思議な事に残った母岩の中からシダリスが出て来たんです。

比較ではありませんが珍しいウニ化石なのでヘミキダリスと並べて見ました。

石堂層から産出するウニ化石は、大型のヘテラステル・マクロホルクスが有名ですが、今回のシダリスとヘミキダリスは貴重な標本に入るのかも知れません。

Cidaris

石堂層

 


Heteroceras astieri

2019-10-19 06:23:21 | 日記

酷かった台風も何とか過ぎ去りました。(上流では、避難指示、下流で氾濫した入間川が直ぐ近くを流れているんです。)10月15日は「化石の日」そのような日があるとは知りませんでした。(覚えておきましょう。)

博物館よりも良いモノをと30歳代から入った化石の世界。早いものでバレミアン期の露頭に迷い込んで40年近くが過ぎてしまいました。高齢者になった今、残り時間も少なくなり間もなく終結する事になります。(化石の展示会も後、何回出来るか?)

採集した化石類も多種多様でその量も膨大です。これらの処分で悩める日々が続いているんです。(どなたか引き取って下さるとありがたいですが?)

さて、本題に、今回は、今まで出しそびれていたヘテロセラス・アステエリの標本です。

ヘテロセラス・アステエリの外見による特徴は、住房部の肋は大きく、J状カーブの所から先端に向かってV状の肋が数本入り、その先の肋は、先端の巻き上げ部まで細かく続きます。(ビックリしたい方は、展示会に、参加する事をおススメします。)

この標本は、潰れが少し見られますが先端部まですべて残ったアステエリの完全体になります。

これだけの標本は、他に無いかも知れません。とても運が良かったのです。

当然ですが、これのクリーニングには、かなり気を使いました。

 

Heteroceras astieri

石堂層