バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

Ceratosiphon

2021-02-27 07:01:55 | 日記

モミジソデガイ科の巻貝、セラトシフォンです。

セラトシフォンは、殻は小型で低い円錐形の放射状の棘を持っています。 この外形は柔らかな海底で殻を安定させるための特徴と考えられています。

石堂層から採集したセラトシフォンで、細くて長い棘が微妙なために殻、棘を壊さない様に採集するのが難しく、また採集後のクリーニングも出来ません。

キャストと本体。

セラシフォン、ゾウクラゲガイ(Brunonia annulata)どちらも巻貝の一種ですが露頭で石を割った所で標本の良し悪しが決まります。

化石図鑑からの抜粋

Ceratosiphon sp

石堂層


パノペアのクリーニング

2021-02-20 14:57:53 | 日記

見出し画像は、瀬林層上部で採集したパノペア・ナガオイです。

パノペアは、キヌマトガイ科の一種で白亜紀前期では、小ぶりな二枚貝ですが、生き残った現生種では、巨大化しているそうです。

採集した母岩です。瀬林層上部の石なので脆く、壊れやすいのが特徴。

母岩に切れ目が入っていてタガネの当たる衝撃で割れ目が広がる可能性があります。

裏側から割れ目に瞬間接着剤で母岩が割れない様に補強。

化石は、壊れやすいのでパラロイドを沁み込ませ強度をはかります。

小さな正体不明の二枚貝を取り除きます。

間もなく終わりに近づいているクリーニングです。

母岩が大きいのでカット。小さくしました。

風が吹いているので切断のカッターから吹き出す石の埃が舞い上がりチョット心配なのが苦情です。が幸いな事に近所に家は、ありません。

後少し。終わりました。

パノペアは、しわ状の成長線と殻頂が中心よりズレて前側に傾いているのが特徴。

Panopea nagaoi

瀬林層上部

 

 


ENTOLIUM(サンチュウイタヤガイ)のクリーニング

2021-02-13 14:48:11 | 日記

先ず前回の化石検定の回答です。

Rastellum・carinatumでした。

画像で見て頂ければ良く判ります。左端は前回のモノ。 

右側は、潰れの少ないラステルムでクリーニング後のモノ。

問題の化石は、潰れが著しいモノでしたが判りやすいモノもありましたので正解できたのではと思っています。

それでは、クリーニングに入ります。

余り状態の良くないエントリュームです。

片方の耳は残っていますが左側の耳が残っているのか?確認してから、白く覆っているモノを融かして進めて行きます。

左の耳も残っていましたがこの化石は、全体的に保存状態が良くないのとエントリュームの下に別のエントリュームが存在し、ズレて乗っている様です。

二枚重なった殻の影響で右の方がハッキリしていません。

エントリュームの右下が光線の加減で灰色に見え、ここまでが一つの殻になっている様です。

何とか、これで終わりにしたいのですが絵に描いた不良品の様な標本です。

保管している標本との比較。

酷い違いですが、予想通りの標本で、ガッカリです。

石堂層


バレミアン期の化石図鑑 & 化石検定

2021-02-06 09:55:29 | 日記

ブログでは、「化石図鑑の作成」の状態でしたが、その後の作成経過をブログ上で失念していましたので、改めて「バレミアン期の化石図鑑」の編集作業が終わりました。・・・・・と言っても図鑑が必要な方には、配布済になっています。

図鑑の中からヘテロセラスのページの一部です。A4サイズで縦なので下半分が切れています。 ブログの画像は、ピンボケになってしまいました。実物は、鮮明です。

見開いた状態です。これが全体のページ。

全、160ページ 最終のページは、石堂層、瀬林層、瀬林層上部の露頭の画像が載っています。

それでは、化石検定に入ります。

今回の検定化石は、皆さんがご存知の白亜紀前期、石堂層の有名な化石ですからやさしい検定です。

ヒントは、白亜紀で絶滅した二枚貝。やさしい化石なので初心者向けにしました。

母岩を切断後に現れた化石。

これは、一番判りやすい標本ですが? 立体の筈が殆ど平面状態に。

上記の化石を地元のお年寄りは、杉の葉化石と言ってます。

これは、本物の杉の葉です。良く似ているので納得。

今回の検定をやさしく感じた方、全く判らない方等、色々でしょうが回答は次回にします。

石堂層