バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

アスタルテの母岩そして裏側

2020-12-26 13:46:13 | 日記

見出しは、前回のアスタルテの密集した外殻印象の母岩です。

これの裏側には、プテロトリゴニアが見えていましたのでそれのクリーニングです。

アスタルテの事ですが密集と言っても一つずつ置かれたように並んでいるだけで貝の重なりはありません。

次は、母岩の厚みです。アスタルテからトリゴニアまでは、約4センチでトリゴニアの方が上部になります。この数センチの間に何があったのか?気になりませんか?

トリゴニアの保存状態が判らないのでどうなるか?です。がコロナで外に出る気がしないので日差しの暖かい日中のクリーニング作業です。

トリゴニアの周辺にアスタルテの内殻印象が数個見られます。

どうなる事かクリーニングの開始。左側のトリゴニアの方が程度が良さそう。

母岩が脆いので削りやすいのですが本体自体も脆く壊れそう。なので細いタガネで少しずつ軽く削って行きます。

トリゴニアの状態は予想した通りあまり良くありません。

クリーニングの終了。これでは、ランク外で私の標本箱に入れません。

今年のブログの最後は、トリゴニアのクリーニングで終わりです。

来年は、どうなる事か?露頭で迷い続けるのか?判りませんが化石の世界は、生息環境や海流、堆積等、当時の想像が出来て、それが楽しく、面白いのです。

それでは、また

バレミアン期の化石

石堂層

 

 


アスタルテ・サブセネクタの密集層

2020-12-19 11:26:17 | 日記

ウイルスが変異し感染力がアップしたのか、新型コロナウイルスへの感染者が急激に増加しています。やはり、ステイ・ホームで家から出ないで人に接触しない事が重要な様です。

さて、ここ数日、冷え込みが厳しくなっています。山が凍り付く前に今年の採集納めです。数日前まで崖崩れ等で車の通行が出来なかった林道も整備され通行可能になっていました。

今回は、来年に向けて新しく採集できる場所を求め、試掘に入りました。不安定な露頭ながら、何とかなりそうな場所が見つかりました。

大きな二枚貝?  周りを掘って見ると。

石堂層では、珍しいノジュールでした。割って見ると二枚貝らしきものが出たのですが粉々になったのでおしまい。

ノジュールの周りを掘り進んで見ると思った通り色々出てきました。

フォラドミア、プテロトリゴニア、アスタルテ、ヘテロの部分、プチコマイア等などが多種。

右側の母岩の中心より左に茶色の大きめの化石がありますが、何の化石なのか判りません。左の小さめの母岩に、それのキャストが残っていました。

トリゴニアを集めて見ましたが良いモノは、無さそう。運が良ければトリゴニアの良いモノが出そうな露頭の様な気がします。

これは、ビックリでした。アスタルテの密集層が出て来た。が、下の方にタガネの痕が黒いラインで残ってしまいました。

左の小さめのトリゴニアは、白い殻が付いている。

山が凍り付くと露頭も同様でタガネやハンマー等では歯が立ちません。

ここは、おとなしく春が来るのを待ちましょう。春になればコロナの情勢も変わるかも知れません。

石堂層

 


Plesiospitidiscus ligatusのクリーニング

2020-12-12 12:54:13 | 日記

種名が判明したので、プレシオスピティディスカス・リガタスのクリーニングです。

見出し画像は、クリーニングが殆ど終わったアンモナイト。

先週の続編です。臍の部分を際立たせるために被っている余分な母岩を削ります。

それが終わると、アンモナイトの周囲に密着している母岩を削る。が、装飾は見当たりません。これでアンモナイトの全体が「のっぺら」して条線も出ていない事が判明。

クリーニングの終了。参加した物たちの記念写真でした。

サイズのための画像。 アンモナイトの直径が6センチ。

ブログでは2回ですがクリーニングと種名が判明するまでに約1ヶ月かかってしまいました。

「バレミアン期の化石図録」に追加のページが加わります。残りの図録も3冊になりました。間もなく終わりです。

日本とフランスのバレミアン期の産地の論文を調べて見ました。日本では報告が無い様ですが、さすが、フランス、プロヴァンスのオーテリビアン期から産出しています。

プレシオスピティディディディスの一種

この種は、殻表の装飾が弱く殻が完全に保存されている場合は、薄い条線が数本現れているが、石堂層では、殻が融けているので画像の様に本体に装飾、条線等の特徴が見られません。他にも数個体採集していれば良いのですが現在は、この標本のみのため比較できません。

Plesiospitidiscus ligatus

石堂層


アンモナイトかオームガイのクリーニング

2020-12-05 16:03:33 | 日記

アンモナイト、オームガイどちらか不明ですがクリーニングです。

見出し画像では、ほぼ、アンモナイトと思っています。

それでは、クリーニングです。時系列的に画像が入っています。

母岩の一部は削りに入ったんですが堅くて、手こずりそうです。 

ベージュ色の膜が本体と母岩を覆って良く見えません。 取りあえず膜を除去する事にしました。

この前の経験から酸を使用して膜を融かします。

使用時間によって融け過ぎる事があるので筆を使って表面の様子を。

膜は、取り除けた様です。しかし、本体の表面に装飾が無い?

臍に近い所の状態は、アンモナイトです。が、殻の表面だけを見るとオームガイにも見えます。

本体の外周を削って見れば、何か出るかも?

臍の下部にある茶色の部分は本体の一部が融けた痕で印象的なもの。

本体が良く出る様に母岩をガンガン削る。

ルーペで覗くと臍がポツンとありました。

もしかしたら珍しい種のアンモナイトの様な気がします。

明日は、アンモナイト展です。今日は、寒いですが明日は。好天で暖かくなるそうです。では、またです。

バレミアン期の化石