バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

プテロトリゴニア 2 (Pterotrigonia 2)

2022-11-26 09:50:40 | 日記

石堂層の露頭では、アンモナイトを狙っていてもプテロトリゴニアが目の前に現れます。 狙いはともかくとして化石には限りがあります。無尽蔵に出て来るものでは無いのです。

露頭にそのまま置いて帰れば良いのかも知れませんが、やがては風化により砂に戻るのが判っているので持ち帰ります。一億三千万年ぶりに日の目を見たのですから大事にしたいと思っています。

母岩が大きいのでハンマーで叩いて小さく割りたいのですが化石自体を壊す可能性が高いので重いのを我慢して家まで持ち帰ります。

さて、母岩にトリゴニアが絶妙な配置で二個体あります。

保存状態は割と良い様な気がします。

厚みのある母岩なので様子(クリーニングと保存状態)を見ながらカットする事になります。

慎重に削って、削って余分な母岩を削ります。

クリーニングが大体終わりそうなので母岩のカットです。

カットとクリーニングが終わりです。

保存が良かったのと化石の配置による構図が良く、思ったよりも綺麗なプテロトリゴニアの標本になりました。

上部は薄く、下部は厚みのある様にカット、棚に置けるように台形型です。

本棚の上で安定した標本になりました。

前回のプテロトリゴニア・ホッカイドアナの露頭から数十メートル離れた所から採集したのですが良く見るとプテロトリゴニア・ポシリフォーミスAでした。

Pterotriogonia pocilliformis A

石堂層

 


プテロトリゴニア (Pterotrigonia)

2022-11-19 15:01:08 | 日記

前回の巡検の際に採集したプテロトリゴニアです。

堅い母岩に守られていましたが保存状態はあまり良く無い様な気がします。

・・・・・がクリーニング待ちのものを増やしたくないので寒さを避けて日向ぼっこで始めました。

今回は、時系列で撮ったので、解説は少なく、画像で進行状態を見て下さい。

母岩が大きいとクリーニングに支障があるので適当な所でカット。

小さくなると削る箇所も少なくなるのです。

表面保護のためパラロイドの塗布。

最後のチェックとクリーニング。

終わりました。

キャストと本体。

結果 全長7センチ 立派なプテロトリゴニア・ホッカイドアナでした。

Pterotrigonia hokkidoana

石堂層


巡検 No.6

2022-11-12 10:39:17 | 日記

秋めいて気温も下がり、晴れた日が続いているので巡検に行きました。

遠くに見える山は両神山、紅葉にはまだ早い様です。

前回の巡検では、雨天が続いた事もあって沢に水が多く化石の採集には不向きな状態でしたが今回は、沢に浸み出す水も殆ど無く乾燥した状態で露頭に専念する事ができました。

流れる水が少ない時。

水量が多い時。

小さな沢でも山が多量の水を含んでいると山の上部から浸みだす水によって下流の沢では水量が多くなり、時には渡るのに長靴が必要になる事があります。

沢を登って露頭に到着。

作業に入ると何もかも忘れてしまいます。

露頭の状態。 これは、タガネを打ち込んで石を取り出している途中。

掘り出したトリゴニアとアスタルテ、その他・・・・

疲れて見上げるとリスが木から木へ。

結果

良い標本になりそうなものは、トリゴニアが2個付いているものとその右にある単体のトリゴニア位と思われます。

帰路

色づき始めてはいるものの見頃は、一週間後位になりそうですね。

下に見える道路は、国道299で他に車は殆ど見えません。

 

バレミアン期の化石


バレミアン期の化石展示会 感想

2022-11-05 14:38:03 | 日記

11月3日(木)の化石展示会は好天に恵まれ素晴らしい天気でした。

好評のうちに予定通り展示会は、無事に終了しました。

参加された皆様に改めて御礼申し上げます。

年2回、恒例の「バレミアン期の化石展示会」ですが今回は、保有しているアンモナイト、二枚貝類、棘皮類等は勿論の事、異常巻ヘテロセラスの全標本が展示できました。

思った通り、参加者は、前回の展示会で見られなかったヘテロセラスへの関心が高く(縫合線、連室細管等)他の標本の存在感が薄れる様でした。

博物館によっては、ヘテロセラスは、肋が数センチの破片等の展示で苦労している様子との事。 数センチの肋でヘテロセラスの全体像は、把握できないのではないかと思います。

 

参加者のブログ「ニッポノポンの化石」さんからお土産に北海道、中川町のオソウシナイ層、産出の大型アンモナイト(ユウパキディスカス?)をいただきました。 縫合線が画像のアンモナイト左側にあります。

以前にも頂いたのですが今回のアンモナイトは、全長約30センチ、重さ10キロ超でかなりの重さです。

 

所沢在住のHさん

保有している化石類を持参して下さり参加者に説明と共に披露して頂きました。 私の保有している標本類もかなりのものですがHさんの化石類は、想像外、想定外のものが多く、参加している方々は、化石に関してある程度の知識もあるのですが、ただただ驚くばかりの標本でした。

感想ですが「上には上がある」と言う事を実感しました。

バレミアン期の化石