バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

Gervillaria haradae

2020-07-25 06:09:58 | 日記

見出し画像は、これからクリーニングをするための準備です。

いつも思うのですが、ゲルヴィラリアとゲルヴィリア、外形が全く異なる二枚貝、この種はどちらの呼び名なのかで迷ってしまいます。

雨が連日です。北海道の白亜紀後期のアンモナイトのクリーニングが続いたので今回は、久し振りに白亜紀前期に戻り、石堂層のゲルヴィラリア・ハラダエのクリーニングに挑戦したのですが、改めて、石堂層の石の堅さに思い知らされました。

見るからに石の堅さが判りますよね。

堅くて削れなくても根性で削るんです。

数回叩くとタガネの先端が丸くなってしまいます。

ぐるっと回して今度は、殻頂の所ですが先端部がなかなか出てきません。

削れないからと強く叩くと殻頂を飛ばしてしまうので注意が必要です。

本体の膨らみが、かなり強く変形が少ない様です。でも殻表の彫刻が見られないのでガッカリです。

この種は、小さい時期は殻表の彫刻がしっかりと残っているのですが大きくなるに従って彫刻が失われる様です。今回のモノは、それ程大きく無いので残っている可能性が高いと思ったのに残念です。

ガッカリした所で今回は、ここまでです。

クリーニングの進み具合が遅いので「なんだ」と思われるかも知れませんが、これでも大変なんです。

石堂層の石の堅さをご存知無い方に、この堅さを経験させて上げたいものです。

バレミアン期の化石

 

 

 


Phylloceras 2-2

2020-07-18 14:46:55 | 日記

見出しの画像は、クリーニングが終わったフィロセラスです。

前回の続きは、ここから。裏側のアンモが気になっているので裏から始めます。2個は、同一種の可能性が高いです。

細いタガネで進めます。

裏のフィロ、へそを出す。

ある程度ですが小型のアンモとフィロの裏側が出てきた。後少し削ります。

裏のフィロは変形が強いのと石の分離が悪いです。

表のフィロセラスも間もなく終わり。

雨の日が続いているのとコロナで外に出ていません。実は、物置の中でクリーニングを続けているんです。

参考までに今回は、砂袋を3個使用、各々の砂袋は砂の量を調整したもので3個あると母岩の位置と角度が自由になってクリーニングしやすくなります。

母岩から外してフィロセラスのみにしても良かったんですが、母岩が付いている方が面白そうなので終わりにすることにしました。

バレミアン期の化石

 


北海道のアンモナイト Phylloceras ②-1

2020-07-11 12:34:10 | 日記

見出しの画像は、クリーニング前のフィロセラスです。

フィロセラスは、ジュラ紀初期(ヘッタンジアン)から白亜紀後期(マーストリヒチアン)にかけての長い生息期間です。

アンモナイトは、種が多く、生息期間が短いため、時代区分において重要な役割を担っています。ところが、このフィロセラスは、生息期間が長いため、その役割から外れています。

フィロセラスは、石堂層(バレミアン期)から数個採集していますが、北海道の白亜紀後期の地層から産出される事は知っていましたが、今迄、見た事もありません。

ところが、ラッキーな事に展示会のおみやげの中に、北海道のフィロセラスが入っていました。これでバレミアン期のモノと比較が出来そうで、とてもワクワクしています。

右側のアンモナイトがフィロセラスです。

保存状態が良く、奇麗なのでこのままでも良さそう。

母岩の裏側。ノジュールの名残でしょうか左が丸くなっています。

さて、クリーニングの開始です。

右の下側の白いのがフィロセラス。削っていると2個、何かの化石が出て来ました。

左の黄土色は木片化石。

フィロセラスの所に戻って削っていると異常巻きアンモが。

タガネの先にも縦に入った異常巻きが。色々な化石が入っていそうです。

同じ所を削っていると集中力が無くなるので、グルグル回しながら比較的容易に攻略できそうな所から削っていきます。

フィロセラスの位置は、左下。中央の化石2個は、アンモの様な気がしています。

今回のクリーニングは重要な化石(私には)でもあり、母岩の堅さもあり、大きく割る事は避けて細めのタガネ、2本で慎重に進めているので時間が掛かっています。

ここまで、で残りのクリーニング結果は次回にお知らせ致します。

バレミアン期の化石

 


北海道のアンモナイト その後

2020-07-04 11:11:21 | 日記

見出しの画像は、北海道のアンモナイト NO.1 です。

あれからクリーニングを続けていました。失敗すること無く終わりました。

今回のクリーニングに際し時系列的に画像を撮りましたのでコメントは少なめで進めます。 前回の続きですから砂袋の上から始めます。

母岩が付いている側。へその所が出て来ません。削っていればそのうちに。

まだまだ出て来ない。

表側の細かな.部分をクリーニング。

へそが見えて来ました。後少しです。

へその部分を掘っている内に、突然に付いている母岩がアンモナイトから外れビックリです。

砂袋を移動して見ると、母岩から外れたアンモナイトが逃げずに動かないで、ジッとしています。

アンモナイトの反対側です。

アンモナイトの母岩に「羽幌」と記入が見えたので調べて見ると北海道苫前郡羽幌町(上部エゾ層群)は白亜紀後期に属しサントアン期なのが判りました。

判ったのはここまで、種名は、? ですから。

様子(石の)が判らないので、かなり気を使ってのクリーニングでした。

バレミアン期の化石