バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

Fhyllopachycerasのクリーニング

2020-01-25 11:07:55 | 日記

このアンモナイトのクリーニングは初めからフィロパキセラスと判っていたのではありません。母岩から見える状態では異常巻きアンモナイトの部分と思って進めていたんです。ヘテロの先端か?

ヘテロにしては先端部の巻いている所が無い様です。少し削ってみると何処か違っているようでした。

肋がハッキリしてくると「あれ・・・・・」肋の長い、短いが交互にある様です。

この時点でフィロパキセラスと判ったんです。それにしてはフィロパキセラスは正常巻きのアンモナイトなので形がおかしいのではと思っているのでは?。

石堂層で採集されるフィロパキセラスは、変形具合が異常に激しく元の形が想像できない位に変形して出てくるモノもあるんです。

クリーニングが大体終わった状態。

参考までに以前に採集したフィロパキセラスです。殆ど同じ様なフォルムのモノを出して見ました。異様な形です。

化石に変形は付き物です。長い間の重圧に耐えて、この世に出てきた化石達はむしろ変形してないモノの方が異常かも知れません。

家から山の方が見えるんですが雪で白くなっているのが判ります。暖冬のようですが山道は雪で凍っている様です。ここ数日の天気が予報では雪模様になりそう、しばらくは、おとなしくしていましょう。

Phyllopachyceras

石堂層

 

 


ポルトランディアの一種

2020-01-18 11:21:48 | 日記

小型の二枚貝でロウバイガイ上科、ポルトランディア属のポルトランディアです。

バレミアン期からアプチアンにかけて栄え、現世のフリソデガイの仲間で祖先形は古生代までさかのぼる事ができると言われています。

この種は殻のサイズに合わないような三角形の大きな内靭帯溝があります。

Portlandia sp

石堂層

ここからは、数日前に行ったイノセラムスのクリーニングです。

イノセラムスにしては何となく違和感があるような?

イノセラムスにしては、肋の数が多い様な?

削っても殻頂が見えません。殻頂が無いなんて変です。

これは、イノセラムスでは無い様です。壊れた異常巻きアンモナイトの部分かも知れません。どうやら騙されてしまった様です。

こんなこともあるんですね。

外は雪が降ってます。

 

 

 

 

 


デュフレノイアと一日

2020-01-11 15:14:36 | 日記

真冬の筈ですがここ数日暖かい日が続いています。確かに暖冬の冬です。外でクリーニングをしているのですが降り注ぐ日差しが強く真冬のスタイルでは熱く感じてしまいました。

さてクリーニングは石堂層から採集したDufrenoyia正常巻きのアンモナイトです。(デュフレノイア)

この種のアンモナイトは、千葉県の調子層群から産出、報告されていますが石堂層では初めての採集かも知れません(私は、です。)

タガネの所にはトリゴニアも・・・・・少し削って見ましたが今回の母岩も相変わらず堅いです。

クリーニングの途中経過の画像が良くありません。カメラが悪いのか?撮り方が下手なのか?・・・・・多分、カメラです。

最終の画像は、クリーニングの終了。

変形でアンモナイトが右下に伸びているような気がします。やはり初めて見るアンモナイトでした。クリーニングにあたって母岩とアンモナイトとの境界が不明瞭の部分がありましたが明るい太陽の下で無事に終了しました。

トリゴニアとアンモナイトとの組み合わせは珍しい事です。

Dufrenoyia sp

石堂層

 

 

 


Pterotrigonia検定 その後

2020-01-04 13:28:52 | 日記

初めにPterotrigonia検定の回答からです。

①の画像は Pterotrigonia Pocilliformis

②は  Pterotrigonia Pocilliformis TypeA

③は Pterotrigonia Pocilliformis TypeB

④は Pterotrigonia hokkidoana

でしたが、どうだったでしょうか? 残念の方が大半ですから気にしないで下さい。

石堂層から産出されるプテロトリゴニアは、変形等が著しく種名の同定は困難とされています。40年も露頭に迷い込んで、見てきたプテロトリゴニアは、数千個それらから選んで数百に、最終的には数十個になってしまいました。

今回は、P・ホッカイドアナとポシリフォーミスを比較、検討する事にしました。何故なら、この二種は、違いが顕著で少しの説明で判っていただけるのではないかと思っているからです。

その他の二種に付きましては、「バレミアン期の化石展示会」の時に説明いたします。

P・ホッカイドアナの概要

最大長 7.2センチ  放射状肋 18本  エリアの巾 2センチ

P・ポシリフォーミス

最大長 4.6センチ  放射状肋 12本  エリアの巾 1.2センチ

単独で見るよりも並べて見るとその違いがハッキリします。

外見からの様子では、P・ホッカイドアナは、大きくて優雅さがあります。

残念ながらP・ポシリフォーミスは、小さくて貧弱さが見えてしまいます。

新年早々に、この様なブログの内容でご不満もおありでしょうが我慢していただいて、これに興味のある方は少しでも参考になればと勝手に思っている次第です。

自身は、多々あった趣味の世界を化石にと絞って来ました。長く続けていれば道は開けると思ったんですが?、振り返って見たら残ったのは石ころだけ、他には何も無い様な気がしています。 でも、生きている事が大事なんです。後、少しですが。

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