バレミアン期の化石

白亜紀前期、バレミアン期の化石、

Heteraster macroholcus

2018-07-27 10:59:48 | 日記

石堂層で有名な、大型で扁平なウニ化石、ヘテラステル・マクロホルクスです。

母岩に付いた、立体的なウニがありましたのでこれを母岩から外す事に。

先ず母岩を小さくしました。

ウニは、母岩との分離が簡単なのでクリーニングの時間が少しで済みます。

左側が外したヘテラステル、膨らみが強いのですが変形がかなりあるのが見て取れます。それと下部が少し切れてありません。 右の茶色のモノは、比較のための標本。

裏側。

左が今回のモノです。肛門の所は最上部でどちらも良く見えます。

ヘテラステル・マクロホルクスは白亜紀前期のアルビアンからバレミアンに分布。

ブンブク類に属する絶滅種、と書いてありました。   では、また

 

 

 


アスタルテの一種

2018-07-20 10:15:21 | 日記

エゾシラオガイ科のアスタルテ・サブセネクタです。

少しだけのクリーニング、スミ。外形は栗の実型で小型、殻表には規則的に同心円肋があります。

右側の単体、アスタルテは、合弁で見えてる側の殻が壊れて、殻の厚さが解ります。裏側は、完全なんです。

ジュラ紀に派生して現世に生存していますが白亜系のアスタルテと現世のアスタルテとは違いがあるようです。

さて、猛暑日が続いて、外の作業は困難になっているので、いくらか涼しい間に大きな母岩を割りました。

母岩が堅いので大ハンマーで力任せに・・・・・標本になるような化石は、出て来ません。

破壊前の母岩を撮っていれば良かったんですが暑さのためか失念です。

日が当たる石は、熱くて持つ事が出来ません。焼け石状態。

Astarte subsenecta

石堂層


ハヤミナ・ナウマンニのクリーニング

2018-07-14 09:16:06 | 日記

瀬林層の代表的な大型シジミガイの一種、ハヤミナ・ナウマンニ、泥岩の脆い母岩に、殻の付いた状態で見つけたので壊れない様にクリーニング。

殻が壊れない様にパラロイドで補強しました。簡単なクリーニングと侮ると失敗します。ハヤミナに影響が無い事を見て、剥がれやすい所から。

裏側の亀裂を利用して割れ目を広げた後、大きく剥がしました。

今回のクリーニングは、母岩から本体を完全に剥がす事に成功、クリーニングは、旨く行きました。

しかし、反対側は、・・・・・ハヤミナの中央部分が一部ですが圧力で潰れていたんです。

化石の変形は、当たり前な事で判っているんですが最後になってこんな事で終わるとは、クリーニングは、成功しているのに残念。

朝の涼しい時間に、木陰でクリーニング、田んぼに囲まれた環境なので天然クーラーですが、カエルと蝉の鳴き声が聞こえてきます。

遠くで鳴いている時は良いのですが近くに来ると騒音に入るかも?。

頭の上にミンミンゼミが来るとクリーニングどころでは無いんです。

Hayamina naumanni

瀬林層

 

 

 


Brunonia annulata

2018-07-06 10:00:10 | 日記

見出しの画像は、クリーニングが終わり、角度を変えて撮ったものです。

軟体動物門腹足綱、ゾウクラゲ科の巻貝、体は透明で寒天質で海中を泳ぐところから名付けられたそうです。 和名は、ゾウクラゲガイ。

今回のモノは、非常に珍しく、薄い殻が殆ど残っている。先端部がかなり尖っているのが解る標本なんです。(未確認ですが、先端部に1㎝位の針状のものが着いた化石が外国で見つかったそうです。?)

母岩が殻の上に被っていたので慎重にクリーニング。これは、削る前のモノ。

クリーニングが終わったモノですが、それほど変化が無い様な、ある様な。

石堂層から産出したのですが最近は、あまり出て来ないようです。

露頭(当時の生息状態や海底環境)の状態に左右されているような気がします。