kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

キャノンは蘇るのか

2017-03-17 07:51:35 | 日記
16日の東京市場は利上げ回数が3回のまま据え置かれたことから
FOMC後円相場は円が買われ113円台前半で推移しました。円高
基調を受けていつものように自動車や電機銘柄の一角は終日軟調
な展開でした。そんな状況で輸出比率が8割を超えるキャノンが38円
(1%)上昇と逆行高しました。3月に入り16日までに248円(7.6%)上
昇と輸出関連銘柄の中では値上がりが目立ちます。

配当利回りの高いことで知られるキャノンですが、3月期決算なら配当
狙いという見方も出来ますが12月決算ですから配当取りの買いという
訳ではないようです。輸出関連銘柄の中でも上昇の目立つキャノンに
どんなことが起きているのでしょうか。

これまでキャノンの主力商品は事務機とデジカメでした。しかし両事業
とも市場の成熟が進み成長鈍化は明らかです。そこで次の稼ぎ頭を
育成するのが急務となっています。自前で新事業を育てることをこれ
まで優先してきたキャノンですが、活路をM&Aに舵を切りました。

2009年にスペイン商業印刷大手のオセ社を980億円で買収したのを
皮切りに2015年にはネットワークカメラ世界最大手のスウェーデンの
アクシスコミュニケーションを3337億円で買収、昨年は東芝から医療
機器子会社の東芝メディカルを6655億円という巨額な金額で買収し
ました。

今12月期は過去に買収したこれら新事業がフルに業績に貢献する
ことになりそうです。それに加えて子会社で手がけている有機EL製
造装置がアップルの時期モデルに有機ELが採用されることになり業
績への貢献が期待できます。それにしてもこれらの材料は既に伝えら
れていることで何も目新しいことはありません。3月相場入りとともに
何故キャノン株の上昇が目立つのか謎と言えば謎です。

キャノンといえば高収益で知られ日本を代表する有力企業でした。リ
ーマンショック前の2008年には5820円という高値を記録しました。新規
事業が本格的に収益に貢献する段階に入り長期投資家のマネーが流
れ込んでいるのか定かではありませんがキャノンのような大型株が上
昇するにはまとまった資金流入が欠かせません。円安が差して進まな
い状況でも株高が進んでいるとなればしばらくはキャノンの値動きに注
目しておく必要はありそうです。
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