kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

高い期待に届かず

2024-05-10 05:56:06 | 日記
5月相場入りから日米株の動きに明暗が出ています。4月相場では日米市場とも大きく調整しま
した。FRBによる早期利下げが遠のき一部には年内利下げ無し、或いはFRBの次の一手は利下
げではなく利上げという見方まで出てきました。9日時点では日経平均は調整する前の3月末
の水準から6%安、ダウは1%安、ナスダック指数は3月末の水準を回復し3月高値の更新も狙え
る水準です。

今月開催のFOMCではパウエル議長が利上げに対して明確に否定したことが米国市場の戻りに
拍車がかかりました。利下げは先送りになったけれども次の一手はやはり利下げになるという
安心感があったようです。長期金利の上昇も一服しています。しかしバリエーションの高さは
過去の平均からは高止まりしたままです。夏前に利下げが実施されるなど金融市場の行方がどう
なるかも今後の相場を左右しそうです。

一方日本株は3月までの急騰の反動もあるのでしょう。株価水準が切り上がっただけに業績への
期待値も高くなっていました。しかしこれまで発表が終わった決算では市場予想に届かず急落
する銘柄が例年よりも多いようです。直近まで高値圏で推移していたこともあるでしょうが、三
菱商事や三菱重工は2025年決算見通しが市場予想を下回ったことで急落しました。想定為替レート
など足元の水準よりも円高方向に置くなど慎重な業績見通しを発表することの多い企業が一定程度
あるとしてもガイダンスの弱さは足元では株価の重しです。

高値圏にあった銘柄だけでなく年初からの株高に乗れず株価低迷が続いていたイビデン、ローム
ヤマトHGなども決算発表後の取引では10%を越える下落を演じました。実質賃金のマイナスは
続いていて今春の大幅賃上げで6月にはプラス圏に浮上も期待されていますが、足元では内需系の
企業は苦戦が続いているようです。外食セクターの弱さや宅急便の取り扱い個数の減少など国内
消費の回復が弱いことが影を差しています。

決算発表が日本株の回復の起爆剤とならなかったことで調整は長引くことも考えておかなければ
なりません。日本市場では今日発表される東京エレクトロンの決算でポジティブな内容になるか
が、海外ではやはり5月後半に予定されているエヌディディアの決算が注目されます。2023年決算
で大きく業績を伸ばした機械や自動車は2024年の決算では踊り場になりそうです。一層高成長が
期待される半導体セクターの重要度は増しそうです。

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