kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

EV元年

2017-09-13 06:17:27 | 日記
買い戻し主導とは言えこの二営業日の東京市場の上昇は多くの予想を
越える大きさでした。先週末の八方塞の相場から週明けの相場は一変
しました。確かに北朝鮮の地政学リスクや米国のハリケーンへの懸念が
市場が不安視されたほど悪化しなかったことが相場の上昇の要因です
が、まさかこんな短期間で急回復するとは驚きです。2万円に近づけば
戻り売りも多くなりそうですが潮目は変わったのかもしれません。

12日の東京市場では再び年初来高値更新銘柄が三桁を越えてきました。
そんな中でEV関連がまとまって物色されたようです。市場エネルギーが
乏しいために物色銘柄は新興市場の田中化研や軽量銘柄の安永が人気
でしたがEV用電池の重要素材のセパレーター首位の旭化成は年初来高
値を更新しました。同2位の東レも買いが波及しました。

英国とフランスが2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止す
るというニュースは大きな話題になりました。インドでも2030年までに販売
する車はすべてEV車にすると言う目標を出してきました。そして今や世界
最大の市場である中国でもガソリン車やディーゼル車の製造・販売を禁止
する検討に入ったというニュースを経済紙が伝えています。

メーカーでもドイツのVWが2025年までに2兆6000億円を投じて50車種の
EVを販売する計画です。VW以外でも欧州メーカー中心にディーゼル車
からEV車の販売を加速する流れが既に主流となっています。普及支援
で欧州の一部の国や中国が本腰を入れてきたことやそれに呼応するよう
にメーカーもEV開発を加速させることでこれまで予想されてきた以上に
EVの本格普及が早まると言うのが関連銘柄の人気の背景です。EV関連
銘柄人気は世界的な現象のようです。

中国でEV車普及を加速する背景にはEV車で世界に通用する中国メー
カーを育てる思惑もあります。現状のガソリンエンジンでは中国メーカー
は日米欧メーカーに太刀打ちできません。この状況は今後も変わらない
かもしれません。一方内燃機関に比べて構造が簡単なEV車では中国メ
ーカーにも打ち勝つチャンスはありそうだというのが中国当局の考えです。

EV車普及には充電スタンドの整備や航続距離の問題それに車両価格の
低下など解決すべき課題はまだ山積みですが、EV車が環境車の本命と
いう位置づけが一気に進むかもしれません。国の政策としてEVを普及さ
せるということを世界最大の市場である中国が取り組むのであれば自動
車メーカーも開発競争に拍車がかかりそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする