kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

予想外の株高週間でした

2024-09-22 06:13:50 | 日記
お詫び
更新が一日遅れました。

今週の東京市場での一番の予想外な出来事は円安・株高が進んだことです。週初にはFOMCで
0.5%の利下げ確率が6割を超えていましたが、0.5%の利下げ事態はそれ程サプライズではあり
ませんでした。しかしパウエル議長の会見では一段の雇用の悪化を防止するための予防的な大幅
な利下げではなく景気後退を危惧したものではなく今後の利下げペースは緩やかなものになると
いうことが伝わり過度な景気悪化の見方は後退しました。

投機筋の円高ポジションが膨らんだ状況で一気に巻き戻しの展開が進み円相場は20日には142円
台に戻りました。その後海外市場では一時144円台まで進みました。140円割れから一段の円高
懸念が薄れたことで20日の東京市場は続伸し3万7000円を回復しました。結局週間ベースでの上
昇幅は1142円でした。

3連休明けの株高というアノマリーは不発でしたが、SQ値を当日の日経平均終値が下回るとその
後も軟調になりやすいというアノマリーもまた外れました。20日に海外市場で円安が進んだこと
こともありシカゴ先物市場では3万8000円を回復しました。23日の米国市場が堅調なら今度は3連
休明けの市場が高いというアノマリーは実現できそうです。

もっとも急激な上昇もあり3万8000円を超える水準では個人投資家の売り物が頭を抑える懸念も
あります。逆張り志向の個人投資家の買いで信用買い残高も再び増加し4兆円を越えています。
短期筋の買戻しが先週一巡したとしたら大幅な売り越しが続いている海外長期投資家の現物買い
に転換するかも相場の先行きに影響しそうです。

20日の市場で半導体セクターの上昇が目立ったことは今後の東京市場の明るい材料です。東京エ
レクトロンなどは今期業績を上方修正したにも拘わらず生成AI市場の先行きの不透明感から株価
は上昇のキッカケが掴めませんでした。20日の大幅高で2週連続で陽線を付けました。半導体セク
ターの復活なしで4万円挑戦は叶いません。

下げやすい傾向が強い9月や10月はまだ続きます。ボラティリティの高い相場はまだまだ続きそう
です。一つずつ重要なイベントを消化しながら大統領選挙後から年末にかけての株高のアノマリー
を期待しつつ冷静な判断も忘れずに市場と向き合うことが重要です。

次回更新は24日を予定しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市場はどう反応した

2024-09-19 05:56:42 | 日記
FOMCの結果は0.5%の利下げで決まりました。市場ではこのところ0.5%の利下げ予想が大多
数を占めていましたから驚きの結果ではありませんが、一部には0.5%の下げで市場はFRBが
市場がまだ知り得ない悪材料があるのではないかという勘繰りや大統領選挙前の大幅利下げは
現政権への追い風になりトランプ氏の批判もあり0.25%で収まるとの予想もありました。ドット
チャートからは年内の利下げ幅が1%というのがメインシナリオをなり後2回の会合で0.25%利
下げを2回行うこと示されました。

0.5%と市場の期待通りの利下げ幅でしたが、米株は当初は上昇しましたが、結局3指数とも下落
して終わりました。米株は既に0.5%利下げを織り込む形で上昇してきただけに材料出尽くしの
反応もあったのでしょうか。0.5%の利下げにも拘わらず為替は142円の円安でした。当面は一段
と円高が進むという懸念は後退しました。

6月までの止まらない円安進行で物価高が沈静化しないことで何かとニュースになったことが嘘の
ような円高懸念です。海外投機筋は既に円の売り持ちポジションを手仕舞い円買いポジションを
積み上げています。為替相場の水準を決定するのは経常収支や金利差、景気など様々な要因が絡
んで決まります。

しかしトレンドを作るのは投機筋の動きです。彼らが日銀の引き締めに懐疑的な見方を強めていた
ことで160円を超える超円安を演出しました。しかし植田日銀が予想以上に金利引き上げに積極的
なことが分かり突如として7月中旬以降円高トレンドに流れが変化しました。

彼らがもう一度円買いのポジションを手仕舞い円売りポジションを構築する可能性は当面少なくな
りました。日々の値動きはあってもトレンドとしては円高局面が続くという判断が正しいように感
じます。貿易収支の赤字やデジタル収支の赤字、日本からの米国株への投資による円安要因も続き
そうです。構造的な要因に変化が無ければ極端な円高は進まないという見方もあります。140円から
145円のレンジで推移すれば理想的なではないでしょうか。

日本の総裁選、米国の大統領選挙という政治イベントも控えています。9月のFOMCを通過しました
が、円相場の行方や米国景気の行方など不透明要因はまだ残っています。日本市場は配当落ちや中間
決算を控えて7月以降急速に進んだ円高の影響が今期業績にどの程度影響するのか判断するにはまだ
時間が必要です。当面は上値が重くなりそうです。9月末から10月初旬は下落しやすい傾向もあるよう
です。

明日は所用のため更新はお休みします。
次回更新は21日を予定しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FOMC後はどっちに動く

2024-09-18 05:56:20 | 日記
3連休明けの市場は上昇するというアノマリーは今回当てはまらなかったようです。SQ値が
当日の終値を下回ると日経平均はその後軟調に推移するというアノマリーに軍配が挙がった
ようです。より前の予想では先週末の終値(3万6601円)を挟んで上下200円幅という市場
関係者の見方が出ていましたが、ザラ場では800円近い下落になるなど8月初旬の急落以降の
ボラティリティの高い状態は続いているようです。

先週から米国ではFRBの利下げ幅が0.5%になるという予測が勢いを増し大幅利下げトレード
でダウが上昇しました。仮にREBが0.5%の利下げに踏み切ると130円台が定着し輸出関連銘
柄中心に業績の不透明感が増すという連想も働きます。利下げは確実だとしても0.25%か0.5%
では日本株に与える影響は全く違うものになるかもしれません。

また利上げ幅が0.25%になったとしてもFRB参加者によるドットチャートで年内の利下げ幅が
1%を越える水準に集まると11月以降の利下げ幅が0.5%になる可能性が高まり円の先高予想が
持続するかもしれません。このところ円相場と日経平均が連動性を高めているだけにFOMCで
の結果とこれを受けての市場の反応には注意が必要です。

160円を超える大幅な円安が6月には日本経済にとって悪い影響があるという論調が盛んに言わ
れていました。140円前後なら輸出企業と輸入企業にとってはどちらにもまずまずの水準ではな
いでしょうか。円高への反転で電力料金やガソリンなどのエネルギー価格やほぼ輸入に頼る穀物
も価格下落が見込まれ食用油や肉類の国民負担は低下します。

大幅な円安で例え輸入企業の業績が下駄を履いたとしても為替相場は常にどちらかに動くもの
です。140円程度で利益成長できない輸出企業は改善すべき課題があるように思えます。円安
頼みの相場から多少の円高への水準でも確実に利益が増やせる企業でないと長期投資の対象銘
柄として投資家に選ばれません。

米国の小売り売上高は市場予想のマイナスからプラスという結果になりました。米国経済は一定
の底堅さも確認されました。17日から18日の日程で開かれているFOMCで利下げ幅が0.25%か0.5%
になるのかはまだ決め打ちは出来ないようです。円相場は140円台から142円台で戻ってきました。
17日は円高進行懸念で大きく下げる場面がありましたが、142円台まで円安が進んだことで17日と
は反対の動きになりそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国市場は特殊

2024-09-17 04:00:52 | 日記
週明け16日のダウは大幅利下げ期待で続伸しました。一方ナスダック指数やSOX指数は下落
しました。8月初旬の安値からの上昇はダウの戻りの早さが際立っています。16日はダウ銘柄
でもアップルやアマゾンが下げたように今回の上昇で大手ハイテク銘柄は脇役のようです。
円相場が日本が休日の間に139円台に一時突入するなど円高懸念が今日の東京市場の足枷に
なるかもしれません。

テスラの大成功で環境車の本命はEVという評価が2021年には広まりました。GMやフォードも
一斉にEVに舵を切り電池などに巨額な設備投資を表明しました。米国でも新興EVメーカーが
次々と現れ高い評価が付きました。

国策としてEV大国を目指す中国は多額の補助金をEV分野につぎ込みました。税制面でも新エネ
車(EVやプラグインHV)に対して優遇措置を施し巨大なEV市場を作り上げました。BYD躍進の
影にはガソリン車で欧米勢に国内市場を席巻されたことで中国政府が10年ほど前からEV開発に
多額な補助金を注ぎ込んだことがあったようです。

EV開発で後手に回ったトヨタは当時投資家やマスコミから大きな非難を受けました。トヨタは
EVシフトを鮮明にすることで何とか市場からの評価を挽回しようと試みました。このまま順調
にEVシフトが進むかと思われましたが、2023年から風向きは大きく変わってきました。欧州で
は政府の販売補助金が削減されまた。金利上昇でガソリン車に比べて割高なEV需要に」急ブレー
キが掛かりました。欧米のメーカーは販売鈍化を受けこれまでの販売計画の下方修正を発表しま
した。

EVに代わり売れ行きが伸びたのがHV車でした。価格や航続距離充電時間の長さなど解決すべき
問題の多いEVの本格導入までのつなぎとしてHVが復活を果たしました。欧米メーカーも開発の
主軸をEV一辺倒からHVにシフトしているようです。結局環境車に対してEVだけに縛られず全方
位で開発を進めているトヨタの戦略が正しかったことが証明されました。

2020年から2022年はEV関連というテーマで大きく上昇した銘柄はその後株価下落の一途をたど
りました。現在、かつての勢いは衰えたが未だにガソリン車のシェアを奪う形で販売を上してい
る中国市場と明らかに変調をきたしている欧米市場と二分されています。

もともと中国は特殊な市場です。あっという間にブームが来てあっという間にブームは終焉しま
す。ECの急拡大と実店舗の極端な不振、大手家電量販店の大量閉鎖もニュースになりました。欧
米や日本でもECで家電製品を買う需要は伸びていますが、実店舗も中国ほど不振ではありません。

あれだけ欧米のガソリン車が市場を席巻していたのにあっという間にEVで攻勢をかける中国メー
カーに駆逐されようとしています。短期間に欧米では見られない変化が中国では発生します。
中国市場はやはり特殊な部分はあると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

波乱含み

2024-09-15 05:13:56 | 日記
3連休明けの市場は上昇するというアノマリーがあります。13日の米国市場はダウ、ナスダック
指数、S&P500種の3指数とも上昇、エヌディディアはほぼ横ばいでしたが、SOX指数は1.68%
の上昇でした。9月の利上げ予想で0.5%の可能性が高まり市場は年内3回の利上げで合計1.25%
という予想も出てきました。

一方大幅利上げ予想は日米金利差の縮小で円高圧力が高まるという見方から円相場は140円台に
突入しました。円高は自動車や機械株など輸出銘柄の採算悪化に繋がるという連想から東京市場
の下落要因となります。シカゴ先物は下げて終わりました。もっとも市場では大幅利下げ期待は
行き過ぎで早晩修正されるとの見方もあります。円相場が円安方向に戻れば株価の上昇要因です。

日本市場が休場の16日の米国市場がどんな展開になるのかが分からずアノマリー通りに3連休明け
の市場が上昇するかは17日の朝まで待たなければ判断できないでしょう。また経験則ではSQ値を
当日の日経平均が下回るとしばらく相場は軟調に推移するというものもあります。13日のSQ値は
3万6906円で当日の日経平均終値3万6581円を325円下回りました。

いずれにしても17〜18日開催のFOMCで利下げ幅は0.25%なのか、0.5%なのかで市場も大きく動
く可能性はありそうです。もし0.25%なら米株は失望売りで下げる可能性が高く、一方為替相場は
円安に反転します。もし0.5%なら米国株は年内の利下げ幅が大きくなるという連想から株価は上昇
するでしょう。一方為替市場では140円割れが現実味を帯びます。

日本株にとってどちらがトータルでプラスなのか。輸出銘柄の多い日本市場を考えると円高の方が
株価下落に繋がる可能性がやや高いのでしょうか。日本市場にとっての希望の光は先週の米国市場
で半導体セクターが上昇したことです。指数に影響の大きな値嵩半導体銘柄の上昇は日経平均の押
し上げ要因です。今週もこの流れが続くのかどうかもポイントです。

8月は米国景気の悪化懸念と円高懸念で、ディフェンシブ銘柄が上昇しました。食品や薬品、ガスや
小売り、電鉄などは堅調な値動きでした。しかし9月相場突入以降は上値が重くなっているようです。
13日の市場ではいずれも指数を越える下落でした。FRBの利下げがいよいよ始まるということで物色
の流れも変わりつつあるのでしょうか。中堅決算期の9月は配当落ちもありまだまだ波乱含みの展開が
続きそうです。

次回更新は17日を予定しています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする