「そこに立ったままでおって!」
突如背中のうしろから聞こえた指令にフリーズするわたし。声の主は女房殿だ。
まもなくして、ミッション解除の言葉が聞こえ背中越しに見てみると、満面の笑みを浮かべてスマホの画面を確認する彼女がいた。という写真がコレ。
徳島県三好市西祖谷、「祖谷のかずら橋」から約50メートル。その昔、平家の落人が琵琶を奏でて都を偲んだという、「びわの滝」でのできごとだ。
わたしはというと、滝そのものの景勝ではなく、滝つぼを形成する人工の石積みをながめ、こんなことを考えていた。
オレなら天端に波分け石を置いて水流を分け、さらにその水を受ける石をその下に配置するな。
どちらかというとそれは造園の作法だ。そんな引き出しを持っている技術屋は、いわゆる土木屋のなかには少ないのかもしれない。幸いなことにわたしは、庭師とのつき合いや公園工事の経験で、若干ながら造園土木の知識があり、だからこそそんなことを考えたのだろう。
どこへ行っても、どこに居ても、「土木」を観るのは楽しい。観て、施工した情景を思い浮かべるのはもっと楽しい。「自分ならこうする」と想像をめぐらすのは、もっともっと楽しい。
だが、それを楽しくするには、君やアナタの経験や知識と、その蓄積の上にある感性や勘が必要だ。
3Kとはなにも、キケン、キツイ、キタナイだけではない。
好奇心、向上心、行動力。これがわたしの3Kだ。楽しさの源流としてこれがある(たぶん)。
とかナントカいうわたしとて、知らないことはたくさんある。いまだに勉強中だ。
ことほどさように「土木の仕事」の奥は深い。ということは、たぶん仕事をしているあいだはずっと勉強しているはずだ(あと何年できるかわからないけど)。
れっつ・とらいんぐ・つう・すたでぃ・えぶりばでぃ!
(あってるか?)
なのである。
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