答えは現場にあり!技術屋日記

「三方良しの公共事業」をモットーに、辺境の高知のそのまた辺境から、土木技術者のオジさんが泣き笑いの日々を届けます。

三方良しの公共事業推進カンファレンス in 福岡「見聞記」(その4)

2015年06月24日 | オヤジの「ゆる~いCIM」修業

 

書こうか書くまいか迷ったが、わたしがどんな発表をしたかについて知らぬ顔の半兵衛を決め込むことは許されまい。

ということで、少しだけ書いておくことにした。

当日、わたしが自らに課したお題は、『中小零細建設業でたのしむ「和」のCIM』である。

 

 

もちろんわたしとて、わたしたちがやっていることをCIMだなぞと、そんな大それたことを本気で思っているわけではない。

CIMの大義名分が、ICTツールと3次元データモデルの導入・活用による建設生産システムの向上にあり、そのために、調査設計段階から3Dモデルを導入し、施工・維持管理までを連携させようというものであることを思えば、わたしがCIMと名づけたそれは、単に「3Dモデルを使った仕事のやり方」の事例にしか過ぎない。

それをわかっておきながら、あえてCIMという用語を使ったのは、「たのしむ」と「和のCIM(しむ)」の語呂合わせがしたかっただけのことであり、深い意味はない。まことに食えないオヤジである。

 

何人かで何年かの試行段階を経て、「一定規模以上の現場ではすべて描いてね」と技術屋さんたちにお願いして1年あまり。習熟度の差はあれ、皆んなが取り組んでくれているということは非常にありがたい。ということはとりもなおさず、一人ひとりが3Dモデルの有意性に気づいてくれているからなんだろうな、と思いつつ、実情として、その用途はまだまだ「閉じている」。

「閉じている」。言い換えれば「開かれてない」。つまり、円環の外とのコミュニケーションに使いきれてないということだ。

 

 

ついついテクノロジーにしか目が向かない技術屋の性(さが)は、観点を替えると、だからこそ「モノづくり」ができるのであって、一概に否定されるべきものではないと思う。だが、「何を使うか」に固執するあまり、「どのように使うか」「何のために使うか」が置き去りにされてしまえば、ただの「新しい道具」のままで終わってしまう。

「何のために使うか」

建設生産システムの向上、なぞという大それたことを言うつもりはない。言う資格もない。だいいち思ってもいない。


 

わたしたちの仕事にこれを取り入れようとしたときから、わたしの目的ははっきりとしている。

3Dモデルを使った「見える化」を通じて、社内の上下左右と、発注者と、そして何より住民と、今までよりランクアップしたコミュニケーションを図り、問題を前倒しして解決しながら、「よりよいモノをより早く」つくっていこうということだ。

そのための武器としての3Dモデルである。



まず手描きの図面があり、それが2次元CADになり、そして3Dモデルが登場した。

わたしは、この進化をそういう直線的な流れとはとらえていない。

手描き図面と2次元CADはひと括りにしてもいいと思う。だが3Dモデルは明らかに別物なのだ。(現に手描き図面から3Dモデルへと飛び級してしまったスゴい建築屋さんがわたしの知り合いにいます)。乱暴を承知で言うと、前の2つは道具であり、後者は武器である。

も少し控えめに表現すると、わたしたちの仕事のやり方を変える「武器」になり得るものである。

「建設生産システムの向上」は否定しない。むしろ、どんどんと進めていただきたい思う。だが、少なくともわたしは、円環の内側に閉じた用途ではなく、円環の外側とのコミュニケーションにこそ使いたいと思っている。

それが、わたしの言う『中小零細建設業でたのしむ「和」のCIM』なのである。




ところで・・・

ややもすれば「気合」系だと思われがちな、というか(狭義の)土木技術についてはほとんど話さないわたしが(話したくても話せない、というウワサもあるがネ)、「CIMがらみ」の話をしたいうことは、旧知のかたがたにちょっとした驚きとともに受け入れられたようだ。

コーディネーターを勤めてくれたKさんなどは、「まさかアナタがCIMの話をするなんてねえ・・・」と何度も何度も繰り返していたのだから、他の人も推して知るべしだろう。

それに対しては、「いやいや何をおっしゃいますやら。こちとら、こう見えてもプロの技術屋だ。なめたらイカンぜよ」。

とかナントカ啖呵を切りたいところだが、有り体なところは、技術力がないから王道を歩けないだけ。

中洲の夜、そんなわたしが、「だからいつも、わたしの戦術はゲリラ戦なんですよね~」とボウズ頭をボリボリ掻きながら笑うと、別のあるかた(この道の先達、技術屋さんです)は、「いやいやそんなことないですよ。あれがホントの技術力なんですよ」と評してくれた。

いくつになっても褒められて伸びるタイプのオジさんは、その言葉を真に受けたい。

受けとめたうえで足元を見つめ直し、つづけていきたい。

オープンマインドな姿勢を保ちつつ、つづけていきたいと思うのだ。




考えてみれば、自分自身の「見聞記」などというのも可笑しな話だ。ついついとその場の内容よりも、その補足のほうに重心が移動して、「少しだけ」のつもりが、のべ3時間近くもかけて行きつ戻りつし、最後には決意表明になってしまった。

そういえば、当日のわたしの話が触媒になり、ブログを書いてくれた人がいる。

とても素敵なそのブログを紹介して、『三方良しの公共事業推進カンファレンスin福岡「見聞記」』の締めくくりとしたい。

 

 

新しいものとのつきあい方・・・大親分が教えてくれたこと

http://narajin.blogspot.jp/2015/06/blog-post.html

(『ふりぃまんの寝言』6月22日)

 



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