味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

動静其の時を失はずんば、

2018-02-14 10:02:33 | ブログ
第3333号 30.02.14(水)

動静其の時を失はずんば、其の道光明なり。学ぶ者必ず其の動静を時とせば、則ち其の道乃(すなわ)ち蔽昧(へいまい)せずして明白なり。今の人学に従うこと久しきも、進長を見ざるは、正に動静を識る莫きを以てなり。他人の擾擾(じょうじょう)たる、己に関する事に非ざるを見て、修むる所も亦廃す。聖学より之を観るに、冥冥悠々たり。是を以て身を終ふ、之を光明なりと謂ひて可ならんや。『近思録』290

 動と静について、適当な時機を失はないようにすれば、道が明らかになる。学ぶ者が動静の時を違えぬよう心がければ、道は蔽われることなく、はっきりする。現今の人々は、勉強の期間が長いにかかわらず、進歩がない。それは動静が分っていないからである。他人がこちらに関係のないことでごたごたしている、そのようすが目にはいると、こちらもそれに心を奪われて、修業が止まってしまう。聖人の学問からそれを見ると、愚かしい話である。そんなことで生涯を終えたとき、それを輝かしいといってよいであろうか。

 【コメント】漢籍が教える学問と今日の勉強とは時空の隔たりもあり、取り組む内容と精神の問題が異なると思われますが、私みたいに長い年月学んでおれば少しずつ理解できるようになると思います。

 老い先短い後期高齢者の私は、ゆったりとした気分で、自らを修養しなければという思いで、日々漢籍等々を繙いています。こういう作業は30年以上続けています。長い年月購入してきた膨大な書籍が保存されていますので、くだらないテレビコマーシャルなどに翻弄されることはありません。

 それとNHKの教育番組を30年間にわたって録画したものがあるので、退屈をすることとがないのです。学歴と能力のない私は、空手道教室に集ってくださる子供たちの善き教本でなければならないと思っているのです。その学問と並行して大事なことは性教育です。

 特に労働団体が取り組む平和・繁栄・安全・人権も大事ですが、厳しい規律も教えなければならないのです。私は労働運動を30年以上行ってきましたが、権利だけでは人は育たないのです。高校を出たての子供たちは何も分かっていないのです。

 大事なことは、先ずはまじめに働くことなのです。かく申す私は他人様の三倍働いてきました。だから元気なのです。
話代わって、建国記念日に賛成反対の人々が大会をしましたが、反対派の人が北朝鮮とは対話が大事だと言われましたが、対話が通じる相手ではないのです。反対派がいうようにしていて、もし国家が崩壊してしまっては取り返しがつかないのです。

 私がお勧めしたいのは、『南洲翁遺訓』、『教えの國荘内』、『農士道』です。これらを挙って学んで欲しいものだと提案致します。

--------------
『不動心』(第192回)

 「人生は一瞬夢のごとし」であるがゆえに

 この肉体を裏返しにして、どんな具合になっているか調べてみたまえ。年をとって病気になり、朽ち果てていく-----それがどのようなものかよく見ておくのだ。賞讃する者もされる者も、記憶する者もされる者も、その人生はあっという間に過ぎていく。この地球上のほんの片隅にひしめき合いながら、そしてその地球も取るに足らぬ小さな一点にすぎないというのに、人間同士おたがいに仲よくやってさえいけないのか。

---------------
人格の涵養  山賀素行 第10回

 彼の天才は余程当時の知人を驚かしたものと見えて、十一歳の時すでに堀尾山城守が二百石で召抱へようとしたが、親が許さなかった。彼の親も偉いと思ふ。

 かくて儒学の上に非常な天才を現した彼は、十五の年、また兵学の権威尾畑勘兵衛景徳北條氏長に就いて兵学を修め、これも忽ちにして師家の堂奥に入り、二十一才には数多の門弟にも例の無い奥許しを得るに至った。有名な山鹿流兵学は實に彼が師の流儀より出て更に自己の独創を加味したものである。

---------
『言志録一』42

 知分と知足

 分を知り、然る後に足るを知る。

 〔訳文〕自分の身分を知れば、そう望外のことは望めず、また自分の天分を自覚すれば、現状で満足することを知る。

-------------