のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は、ほぼ四国を統一して”土佐の出来人”と称された「長宗我部元親(ちょうそかべ・もとちか)」の弟「香宗我部親泰(こうそかべ・ちかやす)」です。
一見すると、元親のバッタもんのような風情の親泰さま(←失礼)
ゲーム「信長の野望」でも高い能力を有しておりますが、果たして実際はどんな方だったんでしょう?
天文十二年(1543)
その父「長宗我部国親」は、土佐中村は一条氏の助力を得て滅亡しかかっていた長宗我部氏を再興した、なかなかの名将でした。
親泰はその三男として生まれました。
幼名は弥七郎。
嫡男の元親とは四歳違いの弟です。
弘治四年(1558)
親泰十五歳頃に、香美群香宗城主の国人「香宗我部親秀」の養子となりました。
(※ちなみに、元親の遅い初陣はこれから二年後のこと)
親秀の嫡男「香宗我部秀義」は大永六年(1526)に香美群南部へ侵攻してきた「安芸国虎」との戦いで討死しておりました。
実は、その後親秀の弟「香宗我部秀通」が養子となっていたんですね。
しかし、単独での抵抗を不利と判断した親秀は長宗我部氏との同盟を模索するんですが…弱気の兄に秀通は反発。
それがためか、親泰が養子となる二年前に秀通は何者かによって暗殺されてしまうのでした。
…いかにも戦国ちっくですね。
よく人物解説に”●年に■■氏の養子となる”とかなんとか、比較的あっさりと書かれているのがほとんどなんですが、その裏では陰謀渦巻くドロドロ~っとしたものが必ずあるのです。
まぁ、他から養子を迎えるというのは、そのまま他家に吸収されることを意味してますからね。
ため、誰かしらが反発するのは当然のこと。
例えば「毛利元就」は次男元春を養子とする際に、吉川氏の前当主・一族を皆殺しにしておりますし、小早川氏に対しては得意の謀略で家中を分裂させたりしています。
また、「織田信長」は次男・信雄を養子とさせることで決着がついていたはずの「北畠具教」を、後にきっちり殺害しているのです。
(※戦に負けた具教は降伏し、隠居していた)
長宗我部氏の場合は、誰が暗殺を実行したか不明ですが、やはり何かしらがあったようなのでした。
さて、父国親の没後、親泰は後を継いだ兄「長宗我部元親」に従って、武勇の兄「吉良親貞(きら・ちかさだ)」と共に各地を転戦。
親貞の死後は、副将として戦場にも出ております。
また、合戦場での活躍もさることながら、彼の真価は主に交渉時で発揮されていました。
天正七年の阿波「牛岐城(富岡城)」はその巧みな交渉力によって開城させたほか、混乱する阿波の国人らを次々に調略し、傘下としております。
さらに、土佐国(高知県)を統一した天正三年(1575)頃には、織田氏との同盟を締結させているのです。
元親の嫡男「長宗我部信親」の烏帽子親を「織田信長」に依頼したほか、続く天正八年(1580)には近江にて「織田信長」に拝謁するのでした。
なお、この上洛時には紀州の雑賀衆、淡路島の菅氏などにも調略を仕掛け、きっちり成果を上げております。
信長死後も四国統一のため、「柴田勝家」「徳川家康」「織田信雄」らと連絡・交渉にその手腕を発揮しております。
…が、急速に台頭する「羽柴秀吉」については結局読み切れず、「徳川家康」らと協調して対決姿勢を見せていたことから四国征伐を招いてしまうのです。
ここで「安国寺恵瓊」のように実力を見誤らなかったなら、より凄かったんですけどねー。
⇒ 後編につづく。
[関連記事] 【戦国武将大会】
⇒ 尼子氏武闘集団「新宮党」
⇒ 奥州の覇者…その礎「伊達輝宗」 <前編> <後編>
⇒ 船上の二人[長尾政景・宇佐美定満](戦国サスペンス劇場) [前 中 後]
⇒ 地黄八幡の名将 「北条綱成」 <前編> <後編>
⇒ 隠れた名将「北条氏照」 [1 2 3]
⇒ 北条家の忠実なる影 「風魔小太郎」
⇒ 山内上杉氏の防波堤 「長野業正・業盛」 <前編> <後編>
⇒ 最強軍団を撃退した北信の雄 「村上義清」 <前編> <中編> <後編>
⇒ 追放された巨星の父 「武田信虎」 [前 中 後]
⇒ 強すぎる大将「武田勝頼」 [1 2 3 4]
⇒ 海道一の弓取り・今川義元 [1 2 3 4 5 6 7 8]
⇒ 蹴鞠の達人「今川氏真」 [1 2 3 4]
⇒ 越前の英雄「朝倉宗滴」 [1 2 3 4 5 6]
⇒ 伊賀流忍術の雄 「百地丹波」
⇒ 将軍 足利義輝 (京都・等持院)
⇒ 固辞する嫡男「毛利隆元」 [前 中 後]
⇒ 毛利元就を欺いた大将「大友宗麟」 [1 2 3 4 5 6 ]
⇒ 智勇兼備の勇将 雷神「立花道雪」 [前編 中編 後編 ]
⇒ 島津家筆頭家老・文武両道の名将「伊集院忠棟」 [1 2 3 4]
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※これね。
「香宗我部親泰」さまは軍師になれます。
本日は、ほぼ四国を統一して”土佐の出来人”と称された「長宗我部元親(ちょうそかべ・もとちか)」の弟「香宗我部親泰(こうそかべ・ちかやす)」です。
一見すると、元親のバッタもんのような風情の親泰さま(←失礼)
ゲーム「信長の野望」でも高い能力を有しておりますが、果たして実際はどんな方だったんでしょう?
天文十二年(1543)
その父「長宗我部国親」は、土佐中村は一条氏の助力を得て滅亡しかかっていた長宗我部氏を再興した、なかなかの名将でした。
親泰はその三男として生まれました。
幼名は弥七郎。
嫡男の元親とは四歳違いの弟です。
弘治四年(1558)
親泰十五歳頃に、香美群香宗城主の国人「香宗我部親秀」の養子となりました。
(※ちなみに、元親の遅い初陣はこれから二年後のこと)
親秀の嫡男「香宗我部秀義」は大永六年(1526)に香美群南部へ侵攻してきた「安芸国虎」との戦いで討死しておりました。
実は、その後親秀の弟「香宗我部秀通」が養子となっていたんですね。
しかし、単独での抵抗を不利と判断した親秀は長宗我部氏との同盟を模索するんですが…弱気の兄に秀通は反発。
それがためか、親泰が養子となる二年前に秀通は何者かによって暗殺されてしまうのでした。
…いかにも戦国ちっくですね。
よく人物解説に”●年に■■氏の養子となる”とかなんとか、比較的あっさりと書かれているのがほとんどなんですが、その裏では陰謀渦巻くドロドロ~っとしたものが必ずあるのです。
まぁ、他から養子を迎えるというのは、そのまま他家に吸収されることを意味してますからね。
ため、誰かしらが反発するのは当然のこと。
例えば「毛利元就」は次男元春を養子とする際に、吉川氏の前当主・一族を皆殺しにしておりますし、小早川氏に対しては得意の謀略で家中を分裂させたりしています。
また、「織田信長」は次男・信雄を養子とさせることで決着がついていたはずの「北畠具教」を、後にきっちり殺害しているのです。
(※戦に負けた具教は降伏し、隠居していた)
長宗我部氏の場合は、誰が暗殺を実行したか不明ですが、やはり何かしらがあったようなのでした。
さて、父国親の没後、親泰は後を継いだ兄「長宗我部元親」に従って、武勇の兄「吉良親貞(きら・ちかさだ)」と共に各地を転戦。
親貞の死後は、副将として戦場にも出ております。
また、合戦場での活躍もさることながら、彼の真価は主に交渉時で発揮されていました。
天正七年の阿波「牛岐城(富岡城)」はその巧みな交渉力によって開城させたほか、混乱する阿波の国人らを次々に調略し、傘下としております。
さらに、土佐国(高知県)を統一した天正三年(1575)頃には、織田氏との同盟を締結させているのです。
元親の嫡男「長宗我部信親」の烏帽子親を「織田信長」に依頼したほか、続く天正八年(1580)には近江にて「織田信長」に拝謁するのでした。
なお、この上洛時には紀州の雑賀衆、淡路島の菅氏などにも調略を仕掛け、きっちり成果を上げております。
信長死後も四国統一のため、「柴田勝家」「徳川家康」「織田信雄」らと連絡・交渉にその手腕を発揮しております。
…が、急速に台頭する「羽柴秀吉」については結局読み切れず、「徳川家康」らと協調して対決姿勢を見せていたことから四国征伐を招いてしまうのです。
ここで「安国寺恵瓊」のように実力を見誤らなかったなら、より凄かったんですけどねー。
⇒ 後編につづく。
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⇒ 将軍 足利義輝 (京都・等持院)
⇒ 固辞する嫡男「毛利隆元」 [前 中 後]
⇒ 毛利元就を欺いた大将「大友宗麟」 [1 2 3 4 5 6 ]
⇒ 智勇兼備の勇将 雷神「立花道雪」 [前編 中編 後編 ]
⇒ 島津家筆頭家老・文武両道の名将「伊集院忠棟」 [1 2 3 4]
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「香宗我部親泰」さまは軍師になれます。