お寺さんぽ Ver.03

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東奔西走の英雄、宗滴さま (朝倉宗滴)5

2006年10月30日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は宗滴(そうてき)の名前が有名な、越前は朝倉家の英雄、「朝倉教景(あさくらのりかげ)」です。

九頭龍川合戦にて圧倒的な兵力をもって侵攻する「本願寺」一向一揆勢を叩いた宗滴さま。
救国の英雄として名声の高まった宗滴さまに休息の暇はなくなってしまうのでした。


■永正九年(1512) [当主「朝倉貞景」死去]
九代「朝倉貞景」は鷹狩りの途中に急死。
享年四十。
これにより、朝倉家は十代「朝倉孝景」こと「宗淳孝景(そうじゅんたかかげ)」が突然として当主となるのです。
名前から察するに、おそらく七代の「英林孝景(えいりんたかかげ)」にあやかってつけられたのだと思われます。たぶん。
継いだ「宗淳孝景」は当時ようやく十九歳。
しかし、宗滴の補佐もあって、さほどの混乱なく引き継ぎを完了したようです。
彼の代では京都や諸各国などとの紛争に追われることとなるのでした。

■永正十四年(1517) [宗滴、西・丹後へ出陣]
若狭の守護・武田氏を助け、丹後守護代の延永氏の「庫橋城」を攻略しました。

■大永五年(1525) [宗滴、西南・近江小谷へ出陣]
六角・京極連合軍との戦いに参加してこれらを追い、近江の国人「浅井亮政」を助けています。
お互いの滅亡まで続く浅井氏との同盟は、これより続いていくこととなるのです。

なお、当時守護大名となっていた朝倉氏とほぼ対等な関係で盟約を結んだ「浅井亮政」の手腕は、なかなかであると思われます。
無能という噂がありますが、少なくとも外交の才はあったのでしょう。
浅井氏と言えば、亮政の子である「浅井長政」が有名ですね。「織田信長」の妹、お市さまの旦那さんです。

■大永七年(1527) [宗滴、遠く京へ出陣]
将軍・細川家の家督・勢力争いにより、「細川高国」の要請で上洛。
桂川にて三好勢らを撃破、また泉乗寺口にて「細川晴元」勢を破るなど活躍しました。
これによって、朝倉氏は京での発言力を大いに高めるのです。
翌年(大永八年)には「宗淳孝景」を将軍「足利義晴」の御供衆に、天文七年には幕府相伴衆にまで加えられています。

ちなみに、「細川高国」は朝倉家と因縁深い「細川政元」の養子。
対立する「細川晴元」は同じく「細川政元」の養子だった「細川澄元(ほそかわすみもと)」の子です。

■享禄四年(1531) [宗滴、東・加賀へ出陣「亨禄の錯乱」]
一枚岩だった「本願寺」一向一揆勢ですが、この頃は分裂を起こしていました。
対立する派閥は「大一揆」、「小一揆」という二派。
先の「九頭龍川合戦」で越前から追い出した「超勝寺」「本覚寺」ら勢力は「大一揆」勢に属していました。
そのため、朝倉氏は旧守護大名家であります「富樫稙泰(とがしたねやす)」も参加する「小一揆」と結ぶのです。
朝倉宗滴は湊川を越え、石川郡で「本願寺」一向一揆勢と合戦するなど支援しますが、結局「小一揆」勢は争いに敗れてしまうのです。

■天文十年(1541) [そして和議]
ここで内乱を治めた「本願寺」一向一揆勢は朝倉家と一時的に和議を結んでいます。
しかし、お互いにくすぶったものを抱えたままなのです。
実際に和議が整った後も「超勝寺」「本覚寺」ら門徒勢は度々越前へ攻め入って、しつこく小競り合いを続けていました。
朝倉氏にとって、この「本願寺」一向一揆勢は再び脅威となりつつあったのです。

⇒つづく 次回は「大聖寺合戦、最後の出撃・宗滴さま」

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 …ところで↑本編読みましたか?
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 ゾンビみたいなもんで、女子供と遠慮すると、数年後には戦力が復活するんですよ。
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