自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

竹紙づくり(4)

2017-02-05 | 野草紙

かなり乾いたなあと感じるまでに4日を要しました。たとえるなら,洗濯物を絞らずに干すのと同じですから。冬場での自然乾燥なので止むを得ません。

このままでも使えるのですが,張りのある丈夫な紙質にするために,ニカワ液を塗布します。原液を4,5倍に薄めて塗るのです。表面加工処理ですから,サイジングと言い換えてもよいでしょう。書道をやっている人はこういう場合ふつうドウサ液を塗ります。ニカワ液にミョウバンが溶かし込んであるものです。この作業で強度が増し,滲みを抑えることができます。

紙に多少の湿り気がある方がニカワ液のしみ込みがよいので,“かなり乾いた” と判断した時点での作業となります。


平刷毛でさっさと塗っていきます。たくさん塗る必要はありません。


終われば,立てかけて乾燥させます。冬の日差しなら直接当てても大丈夫。


漉き終わったときの水分の量と比べるとはるかに水分が少ないので,晴れた日なら乾くまでにせいぜい1日程度でしょう。こちらは洗濯物を固く絞って干すのとそっくりです。

これで見本紙が出来上がります。