駅前不動産屋今日も回りは敵だらけ

株式会社 ハウスショップ 東京都町田市

農耕一筋

2018年05月03日 | 社内事情

松山刑務所から逃げて大騒ぎになった平尾受刑者が捕まってひと安心ですが 
 
しかしこの男の逃走中の話を読むと 
 
かなりの才能の持ち主ですよね。 
 
たくさんの警察官が包囲してるのに 
 
堂々と泳いで本州に渡り 
 
そして電車に乗って尾道まで行ってる訳です。 
 
つまり日本中で報道されてるのに 
 
捕まらないどころか 
 
お金も食料も服もバイクも調達して 
 
そして逃走生活を続けてた訳です。 
 
彼のどんな才能がそれを可能にしたんでしょうかね? 
 
まぁ言うまでも無く窃盗の才能です。 
 
捕まるリスクを恐れなければ 
 
今の日本は窃盗で生きていける 
 
そんな事を証明したとも言えますね。 
 
しかしこの泥棒 
 
本当に割に合わないですよね。 
 
生きる事はできるかも知れませんが 
 
この平尾容疑者のように 
 
野宿をしたり漫画喫茶で寝たりと 
 
まぁ体には過酷です。 
 
にも拘わらず 
 
泥棒は刑務所を出てもまた泥棒を繰り返すそうですから 
 
そこには本人にしかわからない魅力 
 
それがあるように思います。 
 
実際にはその心理状態は想像するしかありませんが 
 
私が自分の経験と照らし合わせて思う事は 
 
狩猟採取生活の魅力 
 
そこから来る内面があるのでは? 
 
なんて思う事があります。 
 
私がそう感じるのは幼少期の頃の体験からです。 
 
私たちが子供の頃は親から小遣いをもらう事はありませんでしたが 
 
現金を手に入れる方法がありました 
 
泥棒? 
 
そうではありませんよもちろん 
 
私が唯一現金収入を得る事ができたのは 
 
爆弾の破片拾いです。 
 
私の村は沖縄戦の激戦地でしたから 
 
少し山に入れば 
 
たくさんの爆弾の破片があったのです。 
 
それを集めて 
 
家に持って帰ると 
 
定期的に回ってくる鉄くずの業者が買い取ってくれたのです。 
 
これでビー玉だのメンコだの買う事ができましたし 
 
たまに高価な真鍮の破片を見つけると 
 
食堂で沖縄そばを食べる事ができました。 
 
ですから 
 
私はこの爆弾の破片探しにハマりましたので 
 
これを見つけた時の喜び 
 
これをよく知ってるのです。 
 
そしてその興奮は今に至るまで忘れませんから 
 
本当に強烈だった訳です。 
 
この事と 
 
泥棒を止められない人たちに共通する心理があるのでは? 
 
ってなんとなくいつも感じてる訳です。 
 
そしてその喜びは 
 
私たちが狩猟採取生活をしてた頃 
 
あるいはその前の動物だった頃から 
 
延々の遺伝子の中に組み込まれてる 
 
そんな風に思うのです。 
 
で 
 
この事が 
 
ビジネスにも大きく影響します。 
 
特に不動産の仕事は 
 
この狩猟採取の面白さ 
 
それが体験できる世界でもあります。 
 
例えば 
 
一生懸命努力しても成績が上がらない時もあれば 
 
何もしなくても億単位の話が勝手にやってくる事があります。 
 
つまり運が良ければ大金が手に入り 
 
運が悪ければ生活もままならない 
 
そんな側面があります。 
 
で 
 
労せずして大金を手に入れる 
 
これを体験すると 
 
どうしても営業姿勢がそこに走りがちになります。 
 
私自身もそんな時期がありました。 
 
ただ 
 
私はあえてその狩猟採取スタイルからの脱却 
 
これを創業以来心がけています。 
 
当社の営業スタイルは農耕型です。 
 
ただこの実際の農耕 
 
私自身が農家の出身ですから良く分ってますが 
 
大変根気の要るキツい仕事です。 
 
不動産の世界でも全く同じです。 
 
当社の場合は 
 
古いアパートで暮らす底辺の人たち 
 
これを相手にしてきましたので 
 
クレマーやら精神異常者 
 
また反社会勢力の人たち 
 
とにかくありとあらゆる人たちを相手にしてきましたから 
 
慣れない頃は本当に辛かった物です。 
 
が 
 
これを長年繰り返してきましたから 
 
今は安定的に収穫ができるようになりました。 
 
つまり 
 
農耕はきつい仕事ですが 
 
それによって 
 
私たち人間は文明を生み出した訳ですし 
 
今の人類の発展もある訳です。 
 
逆に狩猟採集生活のままだと 
 
アマゾンだとかパプアニューギニアの原住民のように 
 
何万年も進歩しない生活が続く訳です。 
 
これがビジネスでも同じ原理が働く 
 
私はそう確信して 
 
ずっとコツコツと仕事続けてる訳です。 
 
そして振り返ると 
 
一時派手に買い取って業績を上げる会社 
 
羨ましく見てる時もありましたが 
 
長く時間が経過すると 
 
ほとんどが消えて行きます。 
 
消えては行きますがが 
 
また新しく狩猟採取の会社は出てきますので 
 
このスタイルが無くなる事はありません。 
 
まぁしかし経営者の数だけ経営方針がある訳で 
 
他社の事をどうこういう気はありませんが 
 
私自身は 
 
子会社と合わせて40回も決算を迎える事ができたのは 
 
農耕型 
 
これを追求したからだと思っています。 
 
あと何年出来るか分かりませんし 
 
私がいなくなった後 
 
後継者がどんな方針で経営する分かりませんが 
 
私自身は 
 
大きな満足感があります。 
 
そしてその満足感の本質は 
 
金銭的に成り立ってきた事よりも 
 
キツい仕事をやり遂げた 
 
この事によるものが大きいのです。 
 
そして 
 
私が自分を比較するのは成功を収めてる同業者ではありません 
 
不動産で大もうけしても別に敗北感は感じません 
 
私が敗北感を感じるのは 
 
小学校を卒業して 
 
ずっとサトウキビ畑の中で人生を終えた父親に対してです。 
 
その偉業に比べれば 
 
本当の満足はまだまだです。 
 
もう少し頑張って近づきたい 
 
今はその思いが一番です。 
 
できれば同じ農業の土俵で頑張りたいのですが 
 
どうやら叶いそうにありませんので 
 
この仕事で頑張る事になります。 
 
って事は 
 
土俵が違いますから 
 
敗北感も永遠に取れない 
 
まぁ仕方がないでしょう。 
 
親を誇りに思うだけです。 
 
 
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする