晴れたらそらと遊ぼう!

天国へ散歩に行ってしまった「そら」と
その後迎えた「クレア」「ジル」とのわんこライフ🎶

百名山 大山(だいせん)

2015年01月02日 | 山歩き

ここ数年、カニ漁解禁を待って、日本海のカニを食べに行ってる我が家。
おととしは丹後半島、去年は能登半島の越前かにだった。
そして今年は、鳥取の松葉かにを食べよう企画。

鳥取と言ったら皆さんは何を連想するかな?
砂丘・梨…私たちは、日本百名山の大山なのだ!
春から秋にかけては遠足でも登れるような山なれど、
冬になるとその姿は一変。日本海からの強風にさらされる雪山は、毎年遭難者が出るほど。

お天気が味方してくれたら…挑戦したい!そう思っていた。

12月27日(土)仕事を終えてから18時に家を出発。
中国道 社(やしろ)PA で車中泊。(小さいPAだけどドッグラン有)
山の天気予報を細かくチェック。あたしたちってホントついてる。
明日は☼で風も穏やか、めったにない登山日和。
よっしゃー!チャレンジ決行だ!!

翌朝、高速を飛ばし、支度を整え(雪山登山はこれが結構大変)登山口に立ったのは9時20分。
もしもを考えて、登山届を書きます。(写真は他の人が書いてる姿)

写真だとわかりずらいけど、登り始めからしっかり斜度がある登山道。どんどん高度をあげていく。

そらパパはこの日も不調。(朝ご飯抜きだったのがダメだったのか?)
私とそらは絶好調。時々開ける景色に感動しつつ気持ちがはやる。

樹氷の幻想的な美しさに思わずため息。

遥か眼下に日本海。隠岐の島が見えると登山者の人が教えてくれた。

4合目で道が滑りやすくなってきたので、アイゼン(10本爪)を装着。
大山の北壁は荒々しくも雄大な姿。それが目の前にそびえる。

そして6合目。道標は半分埋まってる。

ここには避難小屋。ここから先は森林限界を超えてさらに急登。
悪天候時にはシェルターになるのでしょう。

頂上はまだ先。登山者が点のように見えてる。

この辺りまで来るとさすがに風が強い。
時折強風で下から雪が舞い上がる。

この写真で登っている斜度がわかるかしら?

そしてとうとう10合目避難小屋が視界に入る。


気持ちははやるけど、この時ちょうどすごい強風。
避難小屋の裏手に頂上標識があるけど、あたりはホワイトアウト状態。
行くのを断念。小屋に逃げ込む。

小屋は雪に埋もれてるけど、中はホッとする人のぬくもり。
そらも皆さんに歓迎してもらえてよかった。

ここでカップラーメン休憩。この日の登山者50人くらいと犬1頭とヤマレコに記録されていた。
この時時間はすでに12時半を回っていた。ほとんどの人が小屋を出て行く。
山の天気は午後になると悪くなることが多い。長居は危険。
さっきの吹雪だったら下山は厳しいと、恐る恐る小屋を出ると、
ラッキー🎶風やんでるじゃん!なのでピークゲット!
頂上標識は雪に埋もれてたけど、かろうじて大山頂上の文字だけ雪がかき分けてあった。

小屋のそばにあるなんだかわからない4本のモニュメント。
しっかりまとわりついているエビのしっぽ(雪の塊)が風の強さを物語る。

夢にまで見た大山頂上を制覇して、あとは来た道を下山するだけだった。
そう、普通なら簡単なこと。ところがここからが死闘のシナリオへ続いていくのである。

風はやんだものの、さっきの吹雪で完全に足跡が消えていた。
誰かと一緒に小屋を出ればよかったのだ。でもたまたま私たちだけだったのも悪かった。
かすかに残るトレースらしきものを頼りに下っているつもりだった。始めはね。
ほら写真でも、ちゃんと杭のそばを歩いてる。


でも、なんか変。誰もいないし、遥か右手の方に何人かの下山者。
ルート見失ってる。絶対違う。。。。。
この時点で、もう一度登り返して戻るべきだった。(後から考えれば)
でも、かなりな急斜面。いまさら登り返す気にもなれず、何とかなるかと、誰もいない白銀の斜面を
ひたすら下る。いや、下るというか、ラッセル、ラッセル。
時折足が抜けなくなったり、私はストックが1本、スーッとはるか下になだれ落ちるし、
そらは体が埋まるほどの中を必死にラッセル。気味悪いほど静まり返った中で、遭難の文字が頭をよぎる。

希望の光はただ一つ。遥か彼方に見えてるスキー場。
あそこまで下ればなんとかなる。それだけを考えながら雪をかき分ける。
埋もれて動きが取れなくなるそらをピックアップしてまた進み…
もはや写真などとる余裕もなかったが1枚だけ。

下の地図を見て!

夏山登山道と書かれたルートを登ってきたのに、下山は全く違う、登山道でも何でもないところを
無理強引に下りてるのが分かるでしょ。
後で確認したら、途中まで登山道は二手に分かれているの。(間違ってなかった)
ただ、この地図上の〔大山のダイセン〕って書いてあるところあたりに夏山登山道本筋に合流する
ルートがあったはずなんだけど、トレース完全に消えてて見失いどんどんずれてた。
格闘すること2時間半くらいかな?やっとスキー場に出た時、私たちが生還を実感した時だった。
心配したそらも、スキー場に出たらまた元気に歩き出したのでほんとに安堵。

スキー場の土産屋で聞いたら、そこから登山口までは歩いて1時間あるという。
精根尽き果てた私たちにそんな余力が残っているはずもいなく…
ここでタクシーを呼ぶ。
そらパパだけが車を取りに乗るつもりだったけど、事情を話したら、そらも乗せてもらえた。
そのタクシーの温かさと言ったら、本当に救われた気持ちで感無量だった。

私たちが無事下山できたただ一つの要因。
それは天候。ほぼ無風で比較的暖かだったこと。
もしこれが通常の山のセオリーどおり、午後の強風になっていたら、体温と視界が奪われ、
間違いなく遭難だったと思う。
山の神様に本当に感謝です。

冬山の怖さを身にしみて感じた登山だったけど、旅は始まったばかり。
始めからスリリングすぎるって?
大丈夫。この後は楽しかったことばかり。
続きもまたお付き合いよろしくです。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Wan Peace)
2015-01-03 16:22:43
明けましておめでとうございます♪
今年も宜しくお願いします(≧∇≦)


ちょっと…僕の感覚が違うのかもしれませんが…

読んでて楽しかったです(≧∇≦)

まぁ、無事という結果だからこそですが…

logを見る限り、登りとは全く違う方角に向かっちゃってますね~(^^;;

大山は登ったことないので、どんな山かピンときませんが、闇雲に歩くと雪庇を踏み抜いたりして危険が伴いますからね…

そらママさんが仰る通り、天気が良かったことが幸いしましたね♪

これも経験♪ 無事に下山出来たことでまた山レベルが上がりましたね♪

うちも雪山に行きたくてウズウズしてます~(^^;;

今年は是非、雲取山へテン泊で来てくださいねー。お付き合いしまーす!
Unknown (らすまま)
2015-01-03 19:13:00
うわあ~!すごすぎる~。
映画みたいな光景。
でもやっぱり雪の中ってやっぱり大変なんですね・・・。
無事でよかったー(^-^)
wan peaceさんへ (そらまま)
2015-01-03 21:31:45
今年も山つながり~でよろしく♪

そう、結果無事だったから言えるんですよね~。
その夜はなんだか興奮してよく眠れなかったわ。
ほんとに良かったーという安堵感でね。
でも、1日たったら疲れも飛んで、だんだん悔しくもなってきたわ。初歩的なミスすぎる!

今年は冷静な判断、山レベル向上を目指したいです。
テント泊も計画しますね。
読んでいても (ぱんママ)
2015-01-03 21:36:25
無事に生還したってことわかってて読んでいてもドキドキもんだったわよ~(/ω\)

そらちゃんもパパもママも無事でよかったわ~(+_+)

タクシーの運転手さんや山小屋でそらちゃんを迎え入れてくれた他の人たちもみないい人ばかりで良かったね~♪

我が家は近所の山の公園ですら雪玉が重くて歩きにくいとへこたれるジェイ・・・これじゃムリムリ~(≧◇≦)
らすままさんへ (そらまま)
2015-01-03 21:39:36
今回ばかりは、そらにもかわいそうなことをしてしまったわ。
ニュースで遭難の話題が流れてますね。
一歩間違えればそのうちの一人でした。
でも、雪山はきれいでしたよ♪
ぱんままsんへ (そらまま)
2015-01-03 21:47:55
そら家のドキュメンタリー、お気に召していただけたでしょうか(笑)
って、笑い話にできてほんとに良かったわ。
山では皆さん歓迎モードですね。
特に、着ていたウェアにみんな感心していた。

タクシーにそらと一緒に乗ったのも感動。
案外頼めば乗せてもらえるものなのかしら?
うーん、やっぱりあの運転手さんがいい人だったのよね。おつりはいりません!って思わずいっちゃったわ。
ドキドキしちゃった (たぁ)
2015-01-07 11:04:23
本当に本当によかったね!
こうしてblogUPしてるんだから大丈夫に決まってるのに
途中はらはらしました。
怠け者な私には雪山登山なんて想像もできない苦行。
無事生還本当にお疲れ様でした。
これに懲りるはずもなく、きっとそらちゃんファミリーは
これが自信となってまた次の山目指すんでしょうね。
どうぞくれぐれもご用心!(笑)
たぁさんへ (そらまま)
2015-01-08 23:33:02
ドラマチックすぎる内容で、心配かけさせちゃってごめんなさいね。
学生時代を考えると、まさか自分が山にはまるとは思いもよらなかったよねー。
雪山には雪山のいいところがあるので、また登るとは思うけど、自分のレベルにあった山に行かなくちゃね。

今年もよろしく♪

コメントを投稿