指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

「晩節を汚す」そのもの 石原慎太郎の証言

2017年03月21日 | 東京

まず、「脳梗塞で平仮名も忘れ、記憶も不十分だ」と言ったが、本当かねと思う。

同じ脳梗塞を患った者として病院で多くの患者を見て来たが、言語障害が残るのは、右麻痺であり、これは女性に多く、男性のほとんどは左マヒで、言語障害は普通起こらず、記憶障害も少ない。

私もそうだが、普通の男性は左麻痺であり、長嶋茂雄のように右麻痺で、言語障害が残るのは実は非常に珍しいのである。

石原慎太郎が、本当に彼が言うように右麻痺だったとすれば、彼も長嶋茂雄のように、やや乱暴に言えば「女性的」な人間であったことを証していることになるだろう。

やたらに武士だとか、戦場に行くとかなどの勇ましいことを言うのも、彼の本性が本当は違うことを示していると思う。

いずれにしても、石原慎太郎の現在の姿、また「記憶にない」とか「忘れた」とか連発する無責任ぶりは、まさに見苦しいことであり、「晩節を汚す」とは、このことである。

戦後、日本をリードしてきた石原慎太郎、そして裕次郎の石原神話は完全に崩壊したと言えるだろう。