Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

下がり続ける目線(28節山形戦)

2023-07-29 22:48:10 | マッチレポート23'
まず最初に大分トリニータU-18の皆様はクラ選お疲れさまでした。残念ながらベスト8敗退ということでクラブとしての新しい歴史を作ることは出来なかったけど、2年連続ベスト8進出は本当に素晴らしい結果だ。胸を張って大分に帰ってきてほしい。残酷なまでの暑さと書いて酷暑。今日の準々決勝で5試合目。全4試合で23ゴールが乱れ飛ぶやや壊れ気味の準々決勝になってしまったのは暑さとは無関係ではないような気がする。大会方式は今のままではダメだと思うし、でもパーフェクトな代替案なんてないとは思うけど、個人的にはあと1ヶ月開催時期を後ろにズラすだけでだいぶ違うと思う。梅雨明けからの数週間が一年で一番暑い(数字も体感も)と思うからここは外して、夏休み期間中で進路のことにもギリギリ影響してこない8月下旬開催がいいと思う。


ここからは本日のトップチームの試合について。取り急ぎ一言。


だらしねーなー


ま、これは言わせてよ。あの0-5のアウェイゲームを受けてのリターンマッチがこれ?さすがにプロとしてないよね。


まずは熊本戦、いわき戦で気になったビルドアップは改善したと思う。ただ進歩、成長したかと言うとマイナスから少し戻ってきたくらいかな。やや優勢だと感じていた前半も山形の渡邉監督に「ピンチらしいピンチはなかった」とバッサリ切られてしまったのが象徴している。結局1試合を通して一番ゴールに迫ったのは中川のオープニングシュートという見事なまでの右肩下がりゲーム。前半が終った時点で嫌な予感はした。何となく主導権を握れたばっかりに「よし、後半もこの調子で行こう!」と入って、相手監督に対策されてあっさり形成逆転で落とした試合をこれまで何度見せられてきたか。今日はそこまで明確な形成逆転はなかったものの後半ゴールに迫る回数が多かったのは山形だった。試合後インタビューで渡邉監督はパスのリズムを上げようくらいしか変えたポイントに言及していなかったので何とも言えないわけだけど、まあ負けるよなというくらいにしかこの敗戦は受け取れないかな。


将輝の出場停止で今日のボランチは野嶽と堅心を予想していたけど、ふたを開けてみれば野嶽メンバー外でノムがボランチで先発する形に。おそらく野嶽がコンディション不良なんだろうから積極的にノムをボランチで使いたかったわけじゃないとは思うけど、前にも触れたとおりノムをボランチに置いたら複数得点取れないとその時点で起用は失敗だと思うよ。相手選手がスリップをして事なきを得たもののシンプルにかけっこでぶち抜かれた72分のシーン(そもそもドームスタジアムで雨が降るコンディション自体が奇跡みたいなもん)もそうだし、失点シーンではノムは本当に何をやりたかったのか。自分のマークだった田中渉を香川に受け渡すわけでもなく、中に切れ込んだイサカ・ゼインに当たるでもなく遠く離れた場所でくるりんぱしてるだけだし。解説の人は上夷がボールウォッチャーになったのが失点の要因みたいに語っていたけど、自分はほぼペナ内で前を向いているボールホルダーがあれだけフリーだったらさすがに視線は切れないだろと思うよ。ノムのボランチ起用はそれだけでリスク。だからそれ以上にリターンがなければただの失敗なんだよ。清水戦で学んだはずだと思うけど、点が取れないのにズルズル引っ張ったのは個人の技量に頼るしか術がない人の責任だと思うよ。


堅心はこの2試合で特に前への推進力や積極的なシュート意識で良さを出せているとは思うけど、そろそろシュートは枠に飛ばそう。


磐田、町田、清水には力の差を見せつけられたもののまだ良い位置にいたからそこから順位が下のチームに勝てばいいと考えていたんだけど、どうもそうは行かなそうだし明確な根拠なく勝てていた前半戦に理屈が追いついてきたような感覚があるし、もう何が何でも6位を死守する目線にすぐにでも変更した方が良さそうだね。と思っていま順位表見たらもう6位からも滑り落ちてたわ。思っている以上に既に状況は深刻かも。ただその下の群馬はエースが引き抜かれている上にまだ勝ち点4差もあるからしばらくは大丈夫そうだと思いたい。可能性がある限りズルズルと目線を下げ続けてでも何とかプレーオフにはしがみつきたい。

力の差がありすぎるから町田には負けても仕方ない。

力の差がありすぎるから清水には負けても仕方ない。

奇襲に対応出来なかったからいわきには負けても仕方ない。

本当に相性が良くないから山形には負けても仕方ない。

それでも昇格するんだという気持ちだけは持ち続けたい。つらい。
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このまま西が丘へ 連れてってくれないか

2023-07-28 02:03:21 | トリニータ

入道雲と使者。良い光景だなぁ。


昨日のセレッソ戦が終ってから東京に移動。バイエルン−マンチェスターシティ戦を観てから、今日も5時起きで群馬行ってきた。そして昨年に続いてクラブ史上最高となるクラ選ベスト8進出を見届けてきた。最高だな、おい!


ノックアウトステージに入り試合は一発勝負となるため試合運びはやはり慎重になってしまう。昨日のセレッソ戦で見せてくれたような超攻撃的な姿勢ではなくなり、一方で局面の攻防が激しい重たい一戦となった。



そんな難しい試合を動かしたのは11橋本宗樹くん。前半ATにゴールやや右から振り抜いた見事なシュートが突き刺さり先制。前日のセレッソ戦全休で今日先発した中でもコンディションが良かったと思われる選手が結果で引っ張ってくれるとチームは乗っていくよね。本当に素晴らしい一撃だった。


育成年代の試合を見ていると連続得点、連続失点が本当によくある。これは年齢が下がれば下がるほどよく見る。チームとしてのメンタル面のコントロールがうまく出来ないからなんだろうなと思っているんだけど、一発勝負の試合で先手を取られた札幌の心の動揺を見逃さずにうまく相手ライン裏に入り込んだ7木許太賀くんが前半のうちに2点目もゲット。これでかなり大分ペースで試合を進められるようになった。


後半にこの大会初めての失点を喫し1点差に迫られるものの最後までしっかりと守り抜き見事に勝利した。

























相変わらず群馬酷暑問題が話題となっているけど、まあ本当に暑いですよ。立って試合を観ているだけで滝のように汗が流れていくわけで、そんな中で走り続けている選手たちのしんどさたるや想像を絶するものがある。今大会は当然のことながら飲水タイムではなくクーリングブレイクが前後半にそれぞれ1回ずつ入れられている。作戦ボードですら選手の体を冷ますために使われている。



ディフェンスリーダーの4小野俊輔くんは2021天皇杯の準優勝メンバー。当時まだ高校1年生でこの群馬の地でトップチームのメンバー入りを果たした。残念ながら出場機会はなかったものの勝ち上がりの過程で一番ピンチだったあの群馬戦に間接的に貢献してくれたわけだから立派な準優勝メンバーだ。今大会も4試合1失点のディフェンスラインを見事に統率している。姓が小野で名が俊輔。スーパーファンタジスタっぽいけど、チームで与えられた役割は堅実なセンターバック。ギャップがいいね。



2年生ながらここまで右サイドハーフで全試合に先発している24後藤雅人くん。後ろの右サイドバック3小野駿斗くんと連携してサイドを崩したり、独力で中に仕掛けたりと素晴らしい攻撃センスを見せてくれている。中学3年生の時に無観客のクラ選を配信で観ていて良い選手だなと思った印象が強く残っている。






5年前に駒沢公園で開催されたダノンネーションズカップ。その時にこの11番を付けているのが後藤くんだと思うんだよね。違ってたらごめんなさい。







もろもろの色んな思いを取っ払ってフラットに評価してもベスト4、そしてその先までこのチームは行けると思う。次の対戦相手はガンバ大阪。



ガンバユースにはヤットさんの息子さんがいます。今大会は背番号も7。ただGS第3節以降メンバー入りしてないのでもしかするとケガしたかもしれないけど、出来れば対戦してみたいよね。でもうちの背番号7も負けてないから。


2試合で十分に楽しませてもらったけど、もしもう1試合行けるとすれば決勝戦@西が丘。期待して待ってる。それだけの力のあるチームだと思うから。
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歴史を塗りかえたれ2023

2023-07-26 12:15:58 | トリニータ





今年も灼熱の群馬の季節。今日ももう驚きもしない38℃。選手たちは本当にお疲れさま。生きて帰ろう。







今年は九州クラブユース準決勝で熊本に負けてしまったため九州第4代表での出場で、おそらく厳しい組に入るだろうからあまり期待はせずにいたのが正直なところ。ところがどっこい、いきなりプレミアウエスト(いまだに違和感)の横浜FCに2-0で勝つと、続く第2節も徳島を4発撃破、そして今日。クラ選ディフェンディングチャンピオンのセレッソも3発で一蹴。グループステージ3連勝はもちろんすごいんだけど、何と無失点!これはマジですごいよ。どこかのチームが何ヶ月リーグ戦続けても得失点差がプラスにならないのにわずか3試合で得失点差+9!大会前にあまり期待していなかったことを全力でお詫びしたい。


何しろ攻める。とにかく攻めまくる。速攻よし、遅攻よし、ショートカウンター強烈とゴールに迫るバリエーションがとにかく豊富。無失点だけど守備がガチガチに固いかと言うとそうでもないんだけど、とにかく攻めまくるから守備のターンが少ない。サイドバックの攻め上がり回数も相当多い超攻撃型チーム。だから見ていて本当に楽しい。ハーフタイムの時点でグループステージ突破はほぼ確定だったので後半は少し自重するかなと思っていたんだけど、全くそんなことはなかった。後半も攻める攻める。決定機につぐ決定機。あれだけの決定機を積み重ねて3点というのが唯一の反省点かというくらい。





































よく走るし球際闘えるし本当に良いチームだと思うけど、やっぱり10松岡くんと7木許くんが別格。






ボールを持った時の落ち着きが2人とも素晴らしい。絶対に奪われない3列目の松岡くんと遠くが見えててチャンスメイクのパスを何本も出した2列目の木許くん。段違いで2人ゲームメーカーがいるから相手は相当やりにくいと思う。哲平さん、ほれ、ほれ。



明日はノックアウトステージベスト16。勝てば昨年更新したクラブ最高に並ぶ。明日のキーマンは39三上倫広くん、君だ。今日決めきれなかったたくさんの決定機を明日決めきることが出来るかにベスト8から先がかかっていると思う。絶対にやれる!





石橋監督と雅人コーチ。雅人に言われたらみんな走るわな。現役時代の雅人のプレースタイル本当に好きだった。


明日の対戦相手は札幌に決定。もうここまで来たら下馬評は関係ない。今日の試合を観て、やれると感じたよ。歴史を塗りかえたれ!!
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完敗(27節いわき戦)

2023-07-22 23:22:31 | マッチレポート23'
こういう試合をされると先週の熊本がやっぱり疲れてただけなんじゃないかと疑いたくなっちゃうからもっとシャキッとした試合をしてほしかった。


シーズン前に筋肉ムキムキのいわきFCとはこういうチームなんじゃないだろうかという想像そのまんまのような試合をされた。シーズン序盤はそのフィジカルの強さという良さを出す前に組織力で上回られて降格候補筆頭のようなシーズンを過ごしていたけど、監督交代から劇的に良化。戦い方が整理されたのか迷うことなくフィジカル勝負に持ち込んで試合の主導権を持っていかれてしまった。


ただちょっと気になるのは試合中に全くいわきの戦い方に対応出来なかった我が軍の引き出しの少なさ。もちろん精神論として球際で負けんなとは言いたいところだけどそこは相手の土俵なわけでわざわざ合わせる必要はない。実際にアウェイゲームではそういう戦い方に持ち込ませずに勝ったわけだから。一番気になったのは熊本戦に引き続きドカンドカン蹴っ飛ばしまくっていたこと。熊本にはパスワークによるビルドアップでは太刀打ち出来ないからサムエルを使ってその過程をすっ飛ばすというのは戦い方としては理解出来る。なぜいわき対しても同じ戦い方に固執したのか。何となく思ったのは、サムエルの起用とデルランの起用がセットなような気がするんだよ。サムエルの強さとキープ力を使いたいが先にあるんじゃなくて、ビルドアップが得意ではないデルランを使わざるを得ないのでその蹴っ飛ばした先でサムエルに頑張ってもらうしかないという消極的な選手起用に思えて仕方ない。ただそれを差し引いてももはやパスワークでもいわきの方が洗練されていた印象なのでもう完敗以外の言葉でこの試合を表現するのは無理。


いわきはここから良くなっていきそうな雰囲気。嵯峨理久や山下優人ともともとタレントは揃っている印象だし。先制点を決めた山口大輝は先日のU-17アジアカップでも大活躍だった山口豪太(昌平)の兄。


本人も流経大時代は宮本優太、菊地泰智、満田誠、伊藤敦樹、安居海渡等のそうそうたるメンバーがいたチームでNo.10だったからね。野嶽が手を焼きまくった加瀬直輝もウインガ−として存在感抜群。戦い方が整理されてきてまだまだ勝ち点取っていきそうだ。他の昇格ライバルたちも苦しめてね。


何かもう本当によく分かんないチームだ。このタイミングで次節は最も相性の悪いチームと言い切れる山形。あのアウェイゲームで現地にいた人間としてあの日の借りはちゃんと返してよと言いたいところだけど、こんな試合を見せられた後だとそんな強気なことも言えない。ただ周りのライバルたちも順調に勝ち点を積めているわけではないので諦めずにやり続けるしかない。


かぼすユニは良かったな。今までのリミテッドユニフォームの中でも一番好きだな。合わせるのは黒パンじゃないだろうとは思うけど、ソックスまでセットになっててとても良かった。縁起のよくないユニフォームにならないように次節は絶対に勝ってくれ。
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これでいいのだ(26節熊本戦)

2023-07-17 00:28:16 | マッチレポート23'
自動昇格を争うであろう3クラブとの連戦は完敗だった。明確にチームの力の差を見せつけられた。でもそれほどネガティブにならなかったのは力の差があることは既にうすうす分かっていたことだし、他に生きる道があると開き直れたからだと思う。だからこうやって順位が下のクラブからきっちりと勝ち点が取れていればそれでいいのだ。オレたちは大して強くない、でも昇格するんだ、その先に何が待っているかは今は知らん。


ただ謙虚にならんといけないなとも思う。やっぱり熊本が同じコンディションだったらどうだっただろうかという点は頭の片隅くらいには置いておかないといけないと思う。水曜日にJFA TVで天皇杯の鳥栖−熊本をフルで観た。結果を知ってから観たんだけど、少し感動に近いくらいの感情を持った。特に2点リードを奪われながらも激しい寄せと勇敢なパスワークで鳥栖陣内に居座り続けて3ゴールを奪った後半の45分は特筆に値する。我々が絶対に負けてはいけなかったはずの相手に初戦でコロッと負けた一方で、J1クラブにフルメンバーで堂々と立ち向かいベスト16の切符を勝ち取った熊本には尊敬の念を持っている。ただ本来であればもっと大事であるはずの週末のリーグ戦でこういう結果になってしまうところが大木さんの大木さんたる所以なのかなと思うわけで、その辺りにもっとうまく立ち回れる能力というか柔軟さがあれば大木さんは今ごろA代表の監督をやっていてもおかしくないと思うよ。まあそこまで徹底した純粋さがあるからこれだけの力を全てのチームに落とし込めるだろうなとも思う。


スコアは完勝だったけど、ビルドアップに関しては雲泥の差があったと認めざるを得ない。熊本のビルドアップは洗練されていて本当に素晴らしいと思う。一方で西川→安藤→西川でドカーン、西川→デルラン→西川でドカーンばっかり。その結果大分で最もパス数が多かったのが西川幸之介という信じられないスタッツに。これではあまりにも目指している方向性と乖離がありすぎるし、勝ったからいいで片付けられるものではないんじゃないだろうか。ドカーンと蹴った先にいるサムエルも前半は江崎や大西に潰されてほとんど収められなかった。後半になって徐々に収まるようになったのも熊本の選手が疲労からパワーダウンしたからじゃないかと思っている。もう今シーズンは熊本と対戦することもないだろうし、勝てばいいんだろうけどもう少し勇気を持って戦ってほしかったというのが本音。


ネガティブはここまでとして、やっと出たサムエル砲。その前のノムのクロスには少し入りすぎてしまって枠に収め切れなかったけど、次のチャンスは入り込みすぎずにちゃんと調整出来た。今シーズンが始まる前に一番期待していたFWはサムエルだった。だから今シーズン初ゴールが7月16日の第26節というのは想像もしてなかったくらいに遅いわけだけど、とにかく決められて良かったね。そしてそのサムエルと交代で入った伊佐が今シーズン一番なのではと思うようなキレっぷりだった。ダイビングヘッドの美しさと躍動感はもちろんだけど、右サイドで縦に仕掛けてクロスを上げたシーンはちょっと今までの伊佐のキャリアの中でも見たことないようなプレーだった。鮎川の裏抜けを引き出したパスも素晴らしかった。しかしダイビングヘッド決めさせてあげたかった、そう思うくらいに美しい跳躍だったよ....


上夷への信頼感が極限まで上昇している。熊本の天皇杯を観ていて一番恐かったのはやはり2ゴールの松岡瑠夢だった。左サイドからの積極的な仕掛けと迷いなく放たれる豪快な左足のシュートは見事だった。パク・イルギュの好セーブで3本目は防いだものの、同じような形だけでハットトリック決めそうな勢いだった。でも対面が上夷なら大丈夫だと思えるくらいに今の上夷には信頼を寄せている。何度か恐いシーンはあったものの粘り強くそして力強くはね返してくれた。後ろが3枚だろうが4枚だろうがどこでも高水準でやり切ってくれるのでチームとしてこんなに助かる選手いないよ。ゴールはおまけとは言え、プロ初ゴールであそこまで喜びを表現しない選手初めて見たかもしれない。上夷らしくていいと思うけど。


大木さんの熊本はどんな時でもいつもの熊本のままで来てくれるからむしろ与しやすいところがある。これからのシーズンで難しくなってくるかもしれないのは、例えば次節のいわきとか残留を争っているクラブが死ぬ気で勝ち点1を確保しにくるような試合が多発することが容易に想像出来ることだ。特に今シーズンは今の時点で11位の熊本ですら自動降格圏と2ゲーム差しかないので次々にそんな試合ばっかりやってくる。まさに2巡目の対戦の最初で千葉にうまくハメられたような試合が続くことが予想される。そういう試合を勝ちきれるか、例え勝ち点を落としたとしても引きずりすぎないこと。


ひとまず今日はナイス勝利。
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明らかな質の違い(25節清水戦)

2023-07-09 23:50:22 | マッチレポート23'
この敗戦は想定内なので何ら驚きも失望もない。それよりも大事なのはここから。もう今シーズンのJ2において上から数えて4番目以下であることはこの2週間ほどで嫌ってほど見せられたのでそれはもう仕方ない。だけど今シーズンは6位でも上がれるかもしれないわけで、自分たちより下の順位のクラブとの対戦でしっかりと勝ち点が取れればまだ可能性はある。


あらゆる局面で清水の質が上回っていた。3バックで対策がハマるとかもうそういう次元じゃなくてシンプルに清水の方が強かった。いま大分の選手の中でも一番好調と言っても過言ではない上夷をエリア内であっさりと振り切ってしまうカルリーニョス・ジュニオの突破とかが象徴していたと思う。うまいとか強いとかそういう部分で上回られてしまうのは仕方ないと思うんだけど、真夏の連戦で試合が重たくなることが想定されるわけでおそらくそれを見越して序盤にラッシュをかけてきて先制点奪ってしまうような賢さの面でも上回られてしまってスコア以上の完敗だなと思う。後半キックオフから同点まではうちの時間帯だったと思うけど、終ってから冷静になって振り返ると90分での配分の中で転がされていただけのような気もしてくる。


ノムのボランチ起用。確かにボールがよく回っているようには見えたし、実際にゴールも決めた。ゴールの形はここ数試合の中でも一番良い形だったと思う。でもボランチって当然のことながら2列目よりも守備のタスクが重要になってくるわけで、決勝点の乾のドリブルに対してのノムの動きはあれでいいのかどうしても疑問に思ってしまう。乾がドリブルを開始した時点で最も近くにいたノムがなぜかどんどん遠ざかっていき、完全に最終ラインに任せる状態に。当然飛び込めない羽田はズルズルと下がりゴールを許すことに。ノムに守備の強度を期待するのが難しいのは分かるんだけど、そこを受け入れた上での起用だとしたら毎試合3点取れるくらいじゃないとこの起用は正解とは言えないと思う。


西川のミスは痛かったけど、前節のミスと比べて今日のミスの方がまだ仕方ないかなと思う。今日のは戦術を遂行する中で起こったミス、前節のはシンプルな技術的なミス。ただもう代えていいタイミングだと思うよ。本人にとっても納得感のあるタイミングだと思う。


磐田戦に続いてまたもや静岡県のクラブからゴールを決めた松尾。来月もホームで藤枝戦があるので期待大。ゴールシーンの飛び込みもすごく良かったけど、前半最大のチャンスのきっかけとなった飛び出しはもっと良かった。クイックネスで対面の相手よりも前に出てスペースでボールをもらう。今の松尾が一番活かせる形だと思う。J1とJ2の違いがあるから一概には比べられないけど、井上健太のルーキーイヤーと比較しても十分によくやってると言える。


強いチームには勝てなくてもその他のチームに勝てばいいと楽観的に考えたいとも思ったけど、自動昇格枠は2つしかないわけで町田、磐田、清水のうち少なくとも1つはプレーオフに回ってくるのは確定なので楽観もしてられないなと思い直した。やっぱり清水とか磐田の取りこぼしに期待して自動昇格狙うしかないかもな。
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やっぱり強かった町田(24節町田戦)

2023-07-06 01:17:52 | マッチレポート23'
まあ、完敗ですな。


ということで前節と同じタイトルです。相手がやってくるであろうこともある程度予測出来ただろうし、順位的にも必勝だったはずだし、気持ち的にもやり返さなきゃいけなかったし、そんなところ全部ひっくるめてそれでも3失点しちゃうんだから完敗。ぐうの音も出ない完敗。ほとんどの人が目をつけなかったところから監督を引っ張ってきて時流に乗らないやり方で結果を出し続けている町田は賞賛に値すると思うよ。ここまで完膚なきまでにやられてもなお町田のサッカーを揶揄するのはもはやブーメランでしかなく、発すれば発するほど自軍を貶めるだけだよ。


問題点はたくさんあると思うけど、やはり一番は攻撃が形にならないこと。磐田、町田と昇格を現実的に狙ってくるチームが相手だと攻撃がほとんど形にならない。特に遅攻になるとほぼほぼ可能性を感じない。スコアがビハインドになってギアを上げていかなければいけない状況になっても松尾→サムエルのアーリークロスと上夷のアンダーラップの2つくらいしかゴールに迫れていない。それで3失点するんだから普通に考えて勝てるわけがない。


先発メンバー選考にも失敗した感がある。町田の最近の試合を観ていないので分からないんだけど、伊佐の先発復帰は町田のハイプレス対策だったんじゃないかと思う。ただ町田も連戦ということでこの試合ではさほど前から来ず、ディフェンスラインも上がっていなかった。前半45分で伊佐の良さが出ることはほとんどなくハーフタイムで交代となった。スタメンを見た時にもう一つ気がかりだったのが池田廉の先発。千葉戦でハイプレス耐性の弱さを露呈していたのでそれよりも強度が高いであろう町田のハイプレスに果たして耐えられるのか心配だった。蓋を開けてみれば町田のプレス強度が控えめだったので杞憂に終ったかと思いきや、エリキに引っかけられて2点目を献上。あの失点は池田だけの責任ではないと思うけど、ああいうガチャガチャっとした局面でマイボールに出来る能力って意外と大事だと個人的には思っていて、プレス耐性を不安視していた池田だったので何となく起こるべくして起こったなという感想。ちなみに今の大分でガチャガチャっとした局面で一番高い確率でマイボールに出来る選手は将輝だと思っていて、そういう観点からも先発メンバーの選考失敗だと思う。


野嶽投入後の意図もよく分からなかった。左サイドバックのような、ボランチのような立ち位置だったけど結局不発。ノムの起用法もそうだけど個人の技量に頼りすぎているところがネックなんじゃないかな。シーズンインから約半年。もう既に24試合消化してこの状態なのでここから劇的に攻撃力が上がることは考えにくい。つまりJ1でやっていく攻撃を構築することは難しいわけでこれからどうしていくんでしょうねえ。


西川幸之介は山形戦に続いて今シーズン2度目の絶望的なミス。やらかすタイミングがほとんど同じ。山形戦は5失点目、今日は3失点目。惨敗、完敗の最後を締めくくるチョンボ。試合を諦めて集中力を欠いていたんじゃないかと勘ぐりたくなるくらいに同じようなタイミングだ。幸之介には期待はしたいけど、まだ自軍のゴールマウスを託し続けるには甘い部分が多いと思う。テイシェイラはどうした、テイシェイラは。もう本当に哲平さんには外国人補強禁止令出したいくらいだ。ここ10年でエンリケ以外で成功した外国人選手いる?ペレイラだって1年目はほぼ不稼働で肝心の残留争いには全く貢献しなかったわけだし。狡猾な代理人にいいようにやられてるとしか思えないよ。


これだけの完敗だからいくら掘り下げてもネガティブなことしか出てこないので、ここからは現実逃避してポジティブに全振りだ。今日の結果をもって諦めなければいけないのは優勝であって、昇格プレーオフはもちろんのことまだ自動昇格だって十分に狙える。週末の清水にもおそらく勝てないとは思うけど、それでもシーズン早めに強豪との対戦を終らせているというのはシーズン終盤に地味に効いてくるはずだし前向きに捉えたい。1巡目のように強豪以外からはきっちりと勝ち点を取れるようなら何の問題もないわけで、ある程度割り切っていけばいいと思う。目安として7月の残り3試合(熊本、いわき、山形)で2勝出来るようなら大丈夫じゃないかな、知らんけど。
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やっぱり強かった磐田(23節磐田戦)

2023-07-02 23:36:30 | マッチレポート23'

すごく面白い試合だったと思う、ただ冷静になると専スタ補正がかかってたんじゃないかなとも思ってしまう。初めてヤマハスタジアムを訪れてからもうそろそろ20年くらいになるけど、昨日初めてメインスタンドに入った。ヤマハのゴール裏は2階席なので俯瞰はしやすいものの手前側が若干見にくいという難点がある。しかしメインスタンドはまあ見やすいこと、そして臨場感の素晴らしいこと。高さと近さのバランスが絶妙で、さらに最前列でも視界がほぼ100%確保されているのはもはやスタンドとして完璧なのではないだろうか。目の前で繰り広げられる松原后と上夷克典の1on1で対峙したのを見るだけで興奮してくるくらいだった。その興奮が試合を内容以上に良いものに捉えさせてしまった可能性は大いにあると思う。専スタと陸スタでは同じサッカーでも違う競技を見ているくらい違う。92年アジアカップのメインスタジアムだったビッグアーチも今シーズンでサンフレッチェ広島のホームスタジアムとしての役目を終える。02年W杯のスタジアムに取って代わる専用スタジアムの話がそろそろ出てきてもいい頃なんじゃないだろうか、いや出てきてほしい。


0トップの利点を活かしボールサイドに人数をかけることでボールを支配する大分。ただ裏返しとしてクロスの先に人がいないように見えた。一方で組織というよりは個の技術でビルドアップを成立させていく磐田。そんな構図だったと思う。どちらも一長一短でビルドアップに関してはどちらが良かったとも思わなかったけど、結局勝負どころでは個の力量に押し込まれるように大きなチャンスは磐田側ばかりだった。



プロ初ゴールおめでとう。サイドバックが本職の選手としてはプロデビューから5試合目での初ゴールは驚異的な早さだと思う。チームとして狙ったゴールとは言いづらいものがあるけど、松尾の良さが凝縮したようなゴールじゃないかな。今の松尾にはスペースが必要と何度か書いてきたけど、まさにその通りの松尾のスピードを活かすようなスペースへのパスが中川から出てきた。おそらく松尾のデータがそこまで入っていなかったであろう相手GKはクリアに行こうと飛び出したものの途中で間に合わないと判断してキャンセル。バタバタしている相手GKを尻目に冷静に蹴り込んだ松尾の技ありゴール。これを自信にしてほしいのと、プロ初ゴールと同時にプロ初フル出場も達成しているのがチームにとっては大きいね。



昨日の試合で松尾のサブとして予定していたのは野嶽だったと思われる。試合前のアップでスタメン選手がピッチを出ると野嶽がサイドに回り、伊佐へのクロス出し役となっていた。サブに堅心が入っていて、いざとなればデルランを最終ラインに入れて羽田を上げることも出来たことを考えると野嶽がサイドの選手としてサブ入りしていたと考えるのが自然だと思う。今シーズンはボランチとして出色のパフォーマンスを見せていたのに対し、本職と思われていたサイドではまだ真価を見せてもらえていないのでこの起用法がどうなのかまだ分からないけど、いずれにしても松尾がフルで行けるようならそんな心配もいらなくなる。離脱する選手よりも復帰してくる選手の方が多い現状、選手層については昨シーズン同様問題ないように思う。



伊佐も復帰。貴重な伊佐のキャプテンマーク姿。在籍10年、13番、キャプテンマーク、サポーターからの愛され方。大分を象徴するような選手になったと言っても過言ではないと思うよ。


先週の水曜日の磐田−甲府を観ていて、磐田はかなり強いなと思っていた。6月負けなしもそうだし、理不尽なスケジュールにもフィールドプレーヤー全取っ替えで対応して勝ち点を確保してしまうし、チームの状態は相当良いと見ていた。結局その水曜日からまたフィールドプレーヤー全取っ替えをされたため4月のホームゲームのようなラッキーな勝ち点をもらえなかった上に、残念だけど磐田の方がシンプルに強いという現状を突き付けられてしまったような感覚さえ持ってしまった。途中から出てきた古川陽介はスタメンだとあともう一歩が足りない印象だけどタフな試合の勝負どころで出てくるとその仕掛けの恐いこと恐いこと。何度悲鳴を上げそうになったことか。だからいまある勝ち点4差はないに等しいと思っておいた方がいいと思うし、ただそんな試合でも勝ち点を取れるのは今シーズンのチームの良いところだと思いたい(思うじゃなくて思いたい)。今シーズンはプレーオフからでも昇格の可能性がかなり高いことやなんだかんだでもう残り19試合しかないことを考えると、このまま泥臭く6位くらいに滑り込むイメージでもいいのかもしれないなと思い始めている。



後藤啓介が見たかった。出来れば目の前のゴール前で見たかったので先発で出てきてほしかった。





昨年8月のSBSカップの静岡県選抜で初めて見てからわずか1年たらず、プロデビューどころか序盤にJ2でゴール量産。ついにはエバートンやウエストハム、セビージャの獲得候補として名前が出てくるまでに一気に駆け上がってしまった。現状のプレーを見ているともっと冷静になれたらもっともっと恐くなると思うけど、そこはまだ高校生。その天井知らずのポテンシャルに蓋をするような賢さよりも伸びやかにやらせた方がいいんだろうなとも思う。この先の成長が楽しみな選手だ。



ジャーメイン良と新井は流通経済大の同期。もちろん新太も。





堅心が磐田のベンチに向かって駆け出して誰かに挨拶するのかなと見ていたら、その先に何と川口能活さん。ジュビロのコーチをしていたのを知らなかったのでちょっと驚いた。アンダー代表で面識があったんだろうね。



スタジアムの看板。静岡県西部とか長野県南部とか岐阜県東部あたりはこのなまりって感じだよね。



公式チケットで駐車場券を購入したらスタジアムまでの近道としてヤマハ発動機の本社敷地内を歩かせてくれた。これは社員用の二輪駐輪場なんだけど、さすがは輸送機器メーカーと思わせるくらいの収容台数で出勤時はけっこう壮観なんだろうなと想像した。良い標語ですね。



試合前はエコパのサブグラウンドで行われた東海学生サッカートーナメント(総理大臣杯東海地区予選)を観てきた。5月にリーグ戦を観に行った時には空振りに終ってしまったけど、今回は25年シーズン入団内定の中京大・有働夢叶くんをやっと見ることが出来た。




大海さんも観にきていて、前半は同じく中京大から入団内定の小酒井新大くんとしゃべりながら観戦していた。プレースタイルはアジリティで勝負するタイプかなと思う。この試合ではサイドハーフで先発していたけど、トップで使われた方が面白いかなと思った。左ひざをガッチリと固めたテーピングが気になった。どうかケガなく入団してきてほしいと思う。

試合は4ゴールで快勝、準決勝進出となった。東海の本選枠は2つだと思うのであと1つ勝てば総理大臣杯本選出場決定。今年の総理大臣杯は宮沢さんが監督を務める中央大、大分U-18の19年と20年シーズンのNo.10が在籍する立命館大、そして21年のNo.10が在籍する国士舘大が既に本選出場を決めていて大分トリニータ色が極めて濃い大会なので是非とも観にいきたい。しかし続々と出場校が決まりながら本選の日程も会場も全く発表にならないのはどういうことなんだろう。スタジアムの確保が難しいらしい関東開催は断念して、スタジアムの宝庫である関西開催で是非。全国大会を大学グラウンドでやるのだけはやめて差し上げて。


今日の試合でヴェルディが勝ったので、これで自動昇格圏からは脱落。まあ別に悲観することではないと思う。ただ難しい試合を2試合乗り越えた先にはもっと難しい試合がまた2試合。シーズン終盤に難しい試合を残しておかないためにいま大変なことをやっておこうくらいの気持ちで。食らいついて1つでも多く勝ち点を。
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