Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

2022シーズンを振り返って

2022-11-04 23:13:45 | トリニータ
リーグ戦の振り返りとちょこっとだけアウォーズ的なことも。


17勝15分10敗 得点62(リーグ4位タイ) 失点52(リーグ12位)

最多得点者   長沢駿  8ゴール(リーグ21位タイ)
最多アシスト  下田北斗 井上健太 藤本一輝 5アシスト
最長時間出場者 三竿雄斗 3,719分(フルタイム出場39試合)

失点がリーグ中位にもかかわらずチーム得点王がリーグ21位タイというところにこのチームの課題が明確に表れていると思う。データにも表れている通り中途半端な印象だった感は否めず、昇格出来なかった結果は妥当だったということ。


J2リーグで5位という結果は今の大分FC(not大分トリニータ)のクラブ規模を考えると十分な成績だったと思う。ただ今シーズンの場合は色々な注釈を付けて評価しないといけないところが難しいところだ。まずはチームを切り離してクラブの評価。これから来シーズンに向けての新チームの構成が徐々に明らかにされてくると思うけど、果たして2022シーズンのチーム構成が背伸びをしたものだったのかどうかというところが評価を大きく分けるところだと思う。大分FCの財政規模と大分トリニータの目指すべきところを考えた時に常にこのレベルのチーム構成を準備出来る規模まで成長してきているのであれば2022シーズンの5位という結果は評価出来るものであり、受け入れられるものだと思う。焦る必要はないし、来シーズン以降にじっくりと昇格を目指せばいい。ただどうしても懐疑的に見てしまうのは昨シーズンの天皇杯決勝進出やJ1在籍時に結んだ長期契約の選手が多かった等、注釈を付けなければこのレベルのチーム構成を作れなかったのではないかということ。また2021、2022シーズンの2年連続で1億円規模のクラウドファンディング(以下CF)を実施してしまった事実も少し重くのしかかってくる。そしてもっと重くのしかかるのはCFという支援があったにもかかわらず2021、2022シーズンと2年連続で大目標の達成を逃しているということだ。CFがなければこのレベルのチームを維持することが出来なかったのか、それとももう当り前のようにこれだけの選手が呼べるようなクラブになったのか。その答え合わせはそろそろ始まり出す来シーズンのチーム作りに明確に表れてくると思う。だからクラブへの評価についてはいったん保留しておきたい。ちなみに大分サポーターの平均的な懐事情を知るすべなどないわけだけど、「1億円くらいなら毎年CFやろうよ」ということならこんなにも頼もしいことはないからクラブは手放しで頼ればいいと思うよ。






一方で大分トリニータというチームに対しての評価は厳しくならざるを得ない。何度も言ってきているので改めて書く必要もないけど、下平監督の続投は絶対反対

・過密日程
・コロナ
・ケガ人


大目標を逃したにも関わらず下平監督を続投させたい理由って主にこんなところかなと思う。この3つの理由でシーズン前に予想出来なかったことってあるかな?過密日程のシーズンであることはあらかじめ分かっていた。だからクラブはこれだけのスカッドを準備した。ルヴァンカップを捨ててとがめる人がいる?むしろ弓場将輝のような戦力を見つけ出したプラスの側面の方が大きいと思う。コロナは全てのクラブに影響する要因で言い訳にはならない。実際に我々だけ特別に影響を受けたわけではない。ケガ人は確かに多かったと思う。ただ例えばなかなか固定出来なかったポジションとしてセンターフォワードと右CBが挙げられると思うけど、本当に選手が足りないと思う局面ってシーズンの中であっただろうか。

〈センターフォワード〉
呉屋22試合 長沢14試合 サムエル12試合 夢生3試合 合計51試合

〈右CB〉
上夷21試合 坂13試合 小出7試合 合計41試合

それぞれのポジションで先発した試合数。センターフォワードについては1枚の時もあれば2枚の時もあったので合計51試合の占有率が1シーズンの中でどれだけだったかは正確には出せないけど、冒頭に書いたチーム得点王の長沢がリーグ21位タイにもかかわらずチームのゴール数だとリーグ4位タイなのはもうそれだけで選手層の厚さを証明している。さらに右CBについてはどこのJ2クラブだろうが欲しがるであろう上夷、坂、小出で42試合中41試合のスタメンがカバー出来ている。アウェイゲームの際の実況、解説、さらには対戦チームの監督から何度も発せられた「大分は選手層が厚い」というコメント。一番印象的だったのは最終節の琉球戦の実況だったあったゆういちさんが後半に話した「大分のサブメンバーは見ていてワクワクしますね」というコメント。新太、呉屋、夢生、ネットと続々と途中投入される豪華な面々を見て、いったん実況という立場は忘れていちサッカーファンとしての偽らざる気持ちだったと思う。もちろん下平監督自身が言っているわけではないけど、これだけのスカッドが準備されていて「ケガ人が多かったので目標達成出来ませんでした」なんてぬかそうもんなら本気でぶん殴りたい監督はJ2にはごまんといると思う。だからケガ人だってリーグ内で見れば恵まれていた方じゃないかな。


あらかじめ分かっていて準備も出来た過密日程やコロナなんてそもそも言い訳にならないし、唯一不測の事態と言ってもいいかもしれないケガ人の多発に対してもクラブは十分な準備をした。にも関わらずシーズンを通してただの1度も自動昇格争いに絡めなかった下平監督の手腕には疑うべきところがあまたとある。申し訳ないがこのスカッドを預けて5位フィニッシュでいいのであればやれる、やりたい監督なんていくらでもいると思う。クラブの評価の部分でも書いたけど、毎年安定的にこのレベルのスカッドが準備出来るのであればゆっくりとチーム作りをすればいいし下平監督でもいいと思う。ただ来シーズン以降そうでない可能性が高そうだと思うからこそ、下平監督のままでいいのかという評価になってしまう。

そう思う一方で残念ながらこのクラブが下平監督以外の選択を出来るほどしたたかでないことも経験上分かっているので諦めてはいる。来シーズンサクッと自動昇格するようなら土下座だってするし、下平監督が大分にいる限りは大分方面に足を向けて寝ないようにするよ、させてよ。


ここからは選手にフォーカスしてアウォーズ的なものを。大目標が達成出来なかったシーズンはあんまり気が乗らないわけだけど、素晴らしい働きだった選手もいるので。

Player of the Season 三竿雄斗
(もういるのが当り前であまり撮っておらず良い写真が見つからず。三竿さん、申し訳ない)

もうここは鉄板。シーズン後半の健太とかもまばゆい輝きだったけどやはりリーグ戦全試合スタメンは立派。ケガをしない体作りとプレースタイル、カードトラブルのないクリーンな姿勢、指揮官から勝ち取った信頼。簡単に出来ることじゃないよね。攻守にわたる個のレベルの高さは言うに及ばず、人の使い方と使われ方が抜群だと特に今シーズンは感じた。奎汰、藤本、香川、朝陽とケガがあったりでなかなか左WBが固まらなかった今シーズン。ただそれでも左サイドが穴にならなかったのは三竿の後方支援があったからだと思う。特に成長著しかった藤本については、おぼつかなかったディフェンスをカバーしてくれた三竿の存在があってこそだと思う。


Goal of the Season 高畑奎汰 第13節アウェイ千葉戦



あえて全てのゴールを見返さずに印象的に思い出したゴールから選んだ。町田戦のサムエルのロケットも横C戦のノムの弾丸も良かったけど、やっぱり生で見たということと奎汰が一皮むけた試合だったというポジティブな思いが乗っかるこのゴールになるかな。大学経由なら来シーズンが新卒1年目のシーズン。ここからは成長期待込みの評価はしない。誰もが認める大黒柱になってほしい、あんなに素晴らしいシュートが撃てるんだから。


Young Player of the Season 弓場将輝








初めて将輝を見た試合での涙と一番最近の試合での涙。育成年代大好きおじさんからするとこういう成長物語が本当にたまらない。一つのクラブを追いかける醍醐味はアカデミーにあると言い切っても過言じゃない。将輝の成長があったから今シーズンは不甲斐ない試合を見せられても耐えられたようなもん。本当に何度でも言うけど、「将輝はオレが育てた」し、絶対に「私をパリに連れてって」。



ということであと60日弱もあるけど今シーズンの大分トリニータに関する記事の投稿はこれで最後かな。アカデミー関係で何か試合があればまだ書くかも。個人的な感想としては2015年シーズンに匹敵するくらいつまらないシーズンだった。主な原因は下平監督。まあどうせ来シーズンも下平監督だろうけど、下平監督は自己プロデュースも含めて自己分析力を高めることをおすすめしますよ。冷静な分析が出来ていないから言葉が軽く感じるし、余計なことまでしゃべる印象がある。結果が伴えば何の問題もないレベルの話かもしれないけど、勝ち点が18も足りなかったことについてしっかりと考えて来シーズンの構想を練ってくださいよ。


おそらく大きな転換期を迎える来シーズンは難しいシーズンになる。予測しやすかった今シーズンよりも遥かに難しいシーズンになる。本当に下平監督でいいのか(しつこい)....
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする