Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

進化を見せた2020バージョン(1節セレッソ戦)

2020-02-24 00:25:44 | マッチレポート20'
結果的にはまたロティーナさんのチームからゴールを奪えなかったわけだけど、昨日の試合に限っては文字通り「結果的に」奪えなかっただけと切り捨てていいと思う。とてもゴールレスだったとは思えないくらいに楽しい試合だったことがそれを物語っている。


去年までのゴールレスと違っているのは感覚的なものだけじゃなくて実際に数字にも表れている。

2019シーズン 第7節  アウェイ・セレッソ戦 6本

2019シーズン 第34節 ホーム・セレッソ戦  4本

2019シーズン 大分トリニータ平均シュート数 6.5本

2020シーズン 第1節 アウェイ・セレッソ戦 15本

如実に表れたのがシュート数。ポゼッション率が探せなかったんだけど、多分これもセレッソ戦に関しては上回ったはず。キックオフ直後から昨シーズンまでのように様子見をすることなくサイド深くまで侵入するとクロスを入れるまでの決断が極めて早くスピーディーに試合が展開した。守備に回っても決して洗練されているとは言い難いセレッソのボール回しを素早くサイドに追い詰めていくと最後はヨニッチが捨てボールを力なく前線に送り込むシーンが多かった。これの繰り返しで特に前半は完全に試合を支配した。


守備面に関しては特に知念と町田也真人の奪い切りにいくという姿勢のプレッシングが大きく貢献していたと思う。距離を詰めるだけでなくちゃんと足元まで奪い切りにいく2人のプレッシングには迫力がある。序盤に知念が瀬古のパスを引っかけてシュートまで持っていったシーンに象徴されている。他の局面でもすぐに1対2、もしくは1対3で取り囲みボールを奪還するシーンが続いた。昨シーズンまでは守→攻が発生する高さにこだわりは皆無(つまりどれだけ低い位置でもいい)だったと思うからプレッシングの強度については優先順位は低かったように思うんだけど、今シーズンはそこが違うのかもしれない。もちろん対ロティーナ的な部分もあったかもしれないが。


ただ一方でたった一つだったけど、昨シーズンまではほとんど見ることのなかった完全に裏を取られるというシーンが32分にあった。ノリさんがヘディングの目測を若干誤った感じもあったけど、前線への浮き球のパスで完全にブルーノ・メンデスに抜け出された。シュートが枠を外れたため事なきを得たけど、もう少し構えることで失点を最小限に留めていた昨シーズンまではあまり見なかったなという感想とともに先週感じた今シーズンは得点も増えるかもしれないけど、失点も増えそうだという思いを改めて実感した。


それと終始大分攻勢で進んだ試合展開はセレッソが先制後に受けきれると判断して自ら引きずり込んだものではないということが重要だと思う。そう判断する理由は2つのポスト直撃シュートを筆頭に本当にあと少しのところまでゴールに迫ったことだ。個人的にはこの試合で一気に今シーズンのチームへの期待感が高まった。この感覚が間違っていないことをこの後に続く試合で是非とも証明してほしい。絶対にやれる。


知念、町田、香川とスタメンに3人、途中出場で渡、野村と合計で5人の新戦力が開幕戦に出場。バランス的にもちょうどいいくらいだったんじゃないだろうか。全員がそれぞれに持ち味を発揮しそのどれもがこのチームにとって武器となり得ると感じた。特にインパクトを残したのはやはり知念。藤本とも違う、阿道とも違う、でもたまらなく期待感を抱かせるそのプレーぶりには開幕戦から熱くさせられた。移籍を決断した知念としては、「出場機会さえ十分にあれば必ずやれる」という思いがあったに違いない。その決断が間違いではなかったということはこの90分でよく分かった。最後のポスト直撃のミドルシュートが入らずに何となくザワザワとした気持ちで終わらせたことで言葉では言い表しがたい期待感が増幅した気がする。このザワザワ感がより大きな反動を呼び込んでくるような気がしてならない。



「結局ロティーナからはゴールが奪えなかった」ではない。確かに進化した2020バージョンの片野坂トリニータをこの目に焼き付けた。選手たちの気持ちはこの怜さんの表情に集約されていると思う。残念な結果には終わったけど、ガッカリなんて微塵もしてない。我々を期待させてくれるに十分な躍動ぶりだった。

さあ、次はごっちゃん迎撃だ!
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ゼロ(ルヴァンカップGS1節湘南戦)

2020-02-17 01:35:51 | マッチレポート20'
相手の枠内シュート実質ゼロで勝ち点ゼロはちょっと受け入れづらい。


高木についてはもう昨季からずっと言い続けてきているので、「またか」以外の感想はない。この落とした勝ち点1がGS突破にどう響くか、重要なのはそこだけ。これでカップ戦のスタメンすら変わらないのであればそれはもう公平な競争とは呼べない。


狙いを持った形での崩しもいくつもあったし試合全体を通しての感想としては十分に及第点だったと思うけど、ゴール出来ないという昨シーズンからの課題に対しての回答についてはゼロ回答だったと言わざるを得ない。セットプレー、特にCKは本数が多かったもののほとんど変化をつけずにやっていたのはリーグ戦への対策だと思っているけど、どうやって点を取りに行くのかの工夫の部分を一番楽しみにしている。


前半32分の8→3→38→3→9でヘッド枠外とか、前半40分の7→40→7→9でバックヒールとか、唸っちゃうようないい攻撃も目立った。どちらもパス&ゴーがキレイに決まった形だったし、昨季よりはアグレッシブに前に行こうという意図が少し見えた気がする。そうであるとすれば今季は得点、失点ともに増えることになるかもしれないから、試合を観る側もその心構えでいようと思う。


監督がこの試合をどう位置付けどう戦うかが大きな注目だったわけだけど、新戦力は知念、渡、町田の3人が先発起用された。三者三様でいいところを見せてくれたしリーグ戦に向けて期待を抱かせてくれるものだった。中でも個人的には町田也真人にいい印象を持った。プレーエリアが広くとにかくボールに絡みたがる。そしてボールさばきがうまい。チャンスメイクしてくれそうな期待感が持てる選手だなという印象。それとこの部分はちょっと意外だったけど、球際でけっこう戦える。昨季も今季もポジション争いがもっとも激しいのが2列目のポジション。また1人素晴らしい選手がこの争いに参戦してきたよ。


何度思い返してももったいなかったという感想しかわき上がってこないんだけど、まあ切り替えるしかない。得点力アップについてはゼロ回答と書いたけど、リーグ開幕戦はもう片野坂さんにとって宿敵と言ってもいいロティーナセレッソ。本当に点を取らせてくれないロティーナさんのチームに対して今日と同じことをやっていたらまず勝てない。前半終了した時には選手同士で話し合ってる姿が多く見られたし、監督とコーチ陣もすぐに立たずにベンチでそのまま話し合っていた。そんなところを見るにまだ試験段階の部分も多いんだろうと思う。だから片野坂さんも今日の試合で全ての手の内を明かしているとは思っていないので、来週もう一つレベルが上がった本当の新チームが見られることを期待している。
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開幕前夜、おまけで順位予想

2020-02-15 22:40:30 | トリニータ
いよいよ2020シーズン開幕前夜。昔ほどオフの期間が長いなと感じなくなってきてはいるもののそれでもやっぱり待ち遠しかったという気持ちに変わりはない。そして毎年のこととはいえ、ドキドキワクワクするもんだ。


これも毎年のことだけどあまり我がチームの状況は聞こえてこない。ただ今週発売になった選手名鑑を眺めているだけで期待感がふくらんでくるから不思議なもんだ。昨年と同様前の選手は渋滞気味な感じもあるけど、後ろの選手も十分に補強がされ選手層という点で不安要素は極めて少ないように思う。一方でそれは選手たちにとっては競争が激しい状況になるわけだけど、みんな必死で頑張ってほしいとしか言えない。誰がチャンスを掴むのか楽しみに待ちたい。


一つ不安な点を挙げるとすれば全体的な年齢は上がったものの、ベテランらしいベテランが不在ということ。怜さんとさんぺーが最年長ということで、2人のキャラクターを否定するわけじゃないけどいわゆるベテランのイメージではない。片野坂さん就任以降はベテランらしいベテランが配置されてチームに落ち着きを与えてくれていた印象だったから、その点は若干不安としては残るかな。


そして今季はリーグ戦の前にルヴァンカップが開幕するという変則日程。リーグ戦まで手の内を明かしたくない、ルヴァンはメンバーの底上げに使いたい、平日じゃなくリーグ戦の開幕まで1週間空く、チームの成熟に貴重な実戦を使いたい、と少し考えるだけでも監督が考えそうな色々な思惑が見えてくる。チームによってこの一戦をどう使うか直近で前例もないだけに本当に面白い。個人的にはカップ戦は大事にしてほしいという考えなので、現在のベストメンバーで臨んでほしい。貴重な関東でのアウェイゲームだけど、明日は先に予定を入れてしまったため無念の不参戦。Jリーグの日程発表が遅過ぎるんだよ。他のイベントに負けてるよ。


せっかく選手名鑑をしっかりと読み込んだので、J1の順位予想でもしようかなと。全順位予想は遊びでしかないので、A〜Cのランク分けと優勝、降格を予想、というより妄想。


【Aランク】
横浜Fマリノス 川崎フロンターレ 鹿島アントラーズ セレッソ大阪 ガンバ大阪 ヴィッセル神戸

【Bランク】
名古屋グランパス FC東京 柏レイソル 大分トリニータ サンフレッチェ広島 コンサドーレ札幌

【Cランク】
湘南ベルマーレ 浦和レッズ 清水エスパルス 横浜FC ベガルタ仙台 サガン鳥栖

まずは我がチームから。クラブとして「勝ち点55 6位以内」という明確な指標を掲げている今季。ただ昨季のラスト2節を見ているとそんなに楽観は出来ないと思っている。ただ補強等は出来る範囲でのベストは出せていると思うし期待感も高い。というとこで現実的に昨季の9位を上回れば上出来だということで、Bランクの7位もしくは8位くらいと予想。

「群雄割拠」という言葉が相応しい今のJリーグ。優勝予想は本当に難しい。戦力の充実度で群を抜くスーパーカップ出場の2クラブ、昨季のもう一つのタイトルクラブ、シーズン最初から代表クラスが揃った青黒、大コケは考えにくい桜、伝統の鹿、と悩みに悩んでヴィッセル神戸を予想しておきます。最終的にガンバと神戸が残ったけど、監督がツネさんということでガンバを切った。イニエスタを筆頭に外国籍選手が目立つ神戸だけど、スーパーカップを見ていて高徳と蛍が本当に効いているということ。シーズン中にも大型補強があるだろうし、いよいよ頂点が見えてきたんじゃないかな。

一方で降格は横浜FCとベガルタ仙台を自動降格と予想。横浜FCは早々に当確で、もう一枠を仙台と鳥栖で悩んだ。仙台と鳥栖はお財布事情でシーズン中の補強は限られてくると思うので、序盤でコケると立て直しが難しいんじゃないかな。特に木山監督がJ1初挑戦の仙台はその傾向が強いと見て仙台を予想。


それと今季のルーキーの中でブレイク候補として鳥栖の森下龍矢(磐田U−18→明治大)を挙げておく。史上最強の呼び声も高かった昨季の明治。その中でも特に「武器」として個性を発揮していた森下。最適ポジションはWBじゃないかなと思うので、鳥栖が4バック予想なことだけが気にかかるけど、2列目アウトサイドでも十分にやれると思う。


ということで今年も楽しみなシーズンが始まる。胸が高鳴る開幕前夜。
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