Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

普通に面白かった(20節川崎戦)

2019-07-28 01:31:23 | マッチレポート19'
残念な結果となったけど、悔しいなという感情はあまりなく普通に面白かったし、もう何の心配もせずにただ楽しめばいいだけだなということが認識出来た試合だった。


前半は田中達也の田中達也による田中達也のための45分間だった。そのインパクトはファーストプレーに凝縮されてた。右で作って長谷川からお膳立てのロングパス、あとは勝負してくださいの場面で2回中に持ち出してから右足を強烈に振り抜いたシュートは惜しくもサイドネットだった。高山を中心に何人かが左WBとして今季は起用されてきたけど、攻撃面において何となく物足りないなという印象はずっとありながらも我がチームのストロングは右サイドだからと言い聞かせてたようなところがあったけど、田中達也はそんなモヤモヤをデビューからわずか数分でぶち破ってきた。チャンスは多くありながらも得点に繋がらなかったところと、消えたのか消されたのかは判別しにくいけど大人しかった後半の45分間が次なる課題というとこだろうか。いずれにしてもインパクト抜群の大分デビュー戦だった。


今日は選手交代の采配がいつもと違って面白かった。前半から阿道がスピードでジェジエウを振り切れないため何度もオフサイドにかかっていた。多分オフサイドラインを突破されたとしても素走りで追いつく自信があるからなんだろうけど、阿道の飛び出しに勇気を持ってラインを下げないジェジエウすげえなと感じた前半だったので早めに藤本投入は良かったと思う。失点とのタイミングが少しズレてしまったのは残念だったけど、その狙いは投入後すぐに結実する。あれだけ阿道が突破出来なかったオフサイドラインから見事に飛び出すとそれが同点ゴールに繋がった。ここまでは良かったと思うんだけど、前田と長谷川を交代させたのはちょっと理解出来なかった。前田にいたっては大分加入後ベストパフォーマンスなんじゃないかと思うくらいにいいと思っていたから、ただでさえ途中交代されることがない選手が交代となって驚いたし、少しガッカリもした。そしてさらに今日も美しいロングレンジのパスを通しまくっていた長谷川まで代えてしまったのには思わず笑ってしまった。正直に言って今のティティパンが起用される理由が全く分からない。特にティティパンの評価に困るのは守備時の強弱がめちゃくちゃだと思うこと。今日もそこでファールするなよってところでゴールに背を向けている相手選手にファールをしていたし、その他の場面でもなぜティティパンじゃなきゃダメなのかもう数ヶ月疑問に思ってる。星の中盤での起用も意図が伝わってこなかったし、プレーぶりから狙いがハマったとは言い切れない。今日は残りの2枚の交代カードは有効に使えていたとは間違っても言えなかった。


そしてその長谷川。確かに最初の失点時に下田のランニングに完全に置いてかれてるし、ディフェンス面ではまだまだ成長の余地をかなり残しているとは思うけど、あのキックは唯一無二だと思うよ。特に同点ゴールの一連の流れなんてスーパーの一言だよ。まずはあの位置でパスがもらえること、ターン一発で寄せてきた相手を振り切れること、そしてパスの質。ちょっと今のトリニータにはアレが出来る選手は見当たらない。ディフェンス面については使いながら覚えていってもらえばいいし、いま一番ワクワク出来る選手。


失点についてはもったいなかったなという印象だけど、川崎とこれだけ対等に渡り合えてるということだけでこの試合は収穫があったと思うよ。相手チームの分析が進んだこの時期に差し掛かってもこんな躍動感あふれるサッカーが出来てるんだからもう大丈夫だと思うよ。来週鳥栖に引導渡してやって早く残留に確定ランプつけてやろうよ。











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高かった16強の壁、そしてアカデミーの意義

2019-07-25 15:43:15 | トリニータ

月曜日のグループステージ第2節仙台戦の前にピッチ横のベンチに座っていた時、隣のスカウトとか大学関係者っぽい人たちの話が聞こえてきちゃったんだよね。

A 「お、今日はここですか?」
B 「大分が面白いらしいんで見ておこうと思って」

自分はチーム関係者でもなければ父兄でもないただのおじさんでしかないわけだけど、こんな話を聞いてしまうと誇らしくてたまらないわけですよ。その今季のチームは見事グループステージを1位で突破。今まで先輩たちが何度もはね返されてきたクラ選16強の壁に本日挑んできたわけですよ。


結果は残念ながらあと一歩及ばず。本当にあと一歩だった。ずっと涼しかった今大会。ノックアウトステージに入りやっと群馬が群馬らしさをむき出しにした蒸し暑い中での苦しい試合だったけど、最後の最後まで同点ゴールを目指した試合は感動的ですらあった。結果的にはまた16強の壁にはね返されてしまったわけだけど、チームの力としては8強に上がるだけの十分な力はあったと思う。あとはこの経験をクラブとして紡いでいけるかだと思う。





前半の飲水タイム明けに京都がふんわりと試合に入ると相手ゴール近くで平川くんが強引にボール奪取。中の小浜くんにパスを送り、左足一閃!決めた小浜くんも素晴らしいけど、ほとんど全ての選手が暑さにアジャスト出来ず苦しむ中で相手の集中力の欠如を見逃さなかった平川くんのいい判断だった。













追撃の2点目の崩しは本当に見事だった。右WBに途中投入された溝口くんのグラウンダーのクロスをこれまた途中投入の工藤くんがスルーで相手DFを引きつけて真ん中で小浜くんが仕留めた。両チーム合わせて5ゴールが決まったけど、グラウンド状況が良くないので崩して決めたゴールはこのゴールのみ。うちも京都も基本は繋ぎたいチームだったと思うからもっといいコンディションでやらせてあげたかった。パスがポコポコはねちゃうもんだから繋ぎのミスは自然と多くなってしまった。


1トップの小浜くんは今大会4ゴールとしっかりと爪痕を残した。170cmとサイズは小さいもののしっかりとポストプレーも出来るし、昨季同じ18番を付けていた三好くんを思い起こさせるようなターンもうまいし、とても印象に残った。今日も京都のCBは190cmと183cmと自分よりも遥かにデカい選手を相手に決してひけをとっていなかった。



初日の記事にも書いたけど、京都は中野瑠馬(賢明中 2年)が恐かった。FC東京戦でも対面の角昂志郎がゴリゴリやり合ってるのが印象的だったけど、今日も思い切りよく振り抜くシュートが2度も大分ゴールを捉えた。京都の中野と言えば、中野桂太の名前しか知らなかったけど、この中野も脅威。


それともう1人。キャプテンの川崎楓太(甲府U-15 3年)がいい選手だった。アンカーの位置から上がっていきうちの最終ラインがアバウトなボールの処理にモタついている間に矢野くんを文字通り「引きちぎって」、そして自ら決め切った同点ゴールはぐうの音も出ない「個」だった。この部分は良い悪いの問題ではないと思うけど、後半に縦方向へのパスミスで3点目を与えてしまった大分と、中盤の底から川崎くんがリスクを極力取らずにコントロールしていた京都との差がスコアに出てしまったかなという印象はある。


今季のチームほどトップチームのサッカーと同じサッカーを志向している代を見たことがない。ピッチ状態が悪いと今日のようにうまく試合を運べないこともあるかもしれないけど、そこはあまり問題じゃないように思う(もちろん負けることは悔しい)。クラブ誕生以降、08年以来2度目のクラブアイデンティティを構築するチャンスを迎えている我がクラブ。アカデミーの選手たちも一緒になってその動きに付いていってくれていると思うと本当に心強いし、これこそがアカデミーの存在意義だと思う。トップチームでもそうであるように「大分U−18のサッカーがやりたい」から「大分U−18に入りたい」という選手たちが現れるようになったら、その時は本当に成功と言い切っていいんじゃないだろうか。





1週間楽しませてくれて本当にありがとう。きっともっと上を目指していたと思うし、その力もあったと思うから悔しい気持ちだと思うけど、そのサッカーは観る者を魅了していたよ。残りのリーグ戦、Jユースカップも悔いのないように戦ってほしい。

本当にお疲れさまでした。
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GS突破は最終節に持ち越し

2019-07-22 18:51:05 | トリニータ



昨日の快勝に続いて今日はGS第2節仙台戦。勝てばGS突破が決まる大事な一戦。





前半に幸先よく2点を先制。前半は残りの時間をしっかりとコントロールして終わらせられたし、勝ち点3はかなり濃厚な雰囲気だった。



ただ昨日も書いたけど、今年の群馬は本当にピッチが悪い。特に今日の会場だった前橋フットボールセンター(C)と隣の(D)は特に悪い。この写真の溝みたいな線がピッチを横切ってるし、芝もデコボコ。しっかりとボールを回したいうちのようなチームはやりづらさがあると思われる。今日の対戦相手の仙台はフィジカルに優れ長めのボールでゴリゴリと押してくるので、こういうピッチコンディションも苦にしないプレースタイルだった。後半に入ると徐々に押し込まれる時間が長くなり、繋ぎのミスでオウンゴール、相手のシュートが腕にあたりPKを取られ同点に追いつかれてしまった。やられてる感じもないのに、同点に追いつかれてしまい嫌な雰囲気が流れ出してた。


ここで哲さんはキャプテンの永森くんを投入。戦術的、体力的な側面もあっただろうけど、一番はピッチの中を落ち着かせたかったんだろうと思う。永森くんはその期待に応えるように、よく声を出してもう一度チームに流れを取り戻させた。前半の出来を考えたら勝ち点3が欲しかったところだけど、グループステージを突破することを最優先に考えたらここで勝ち点1を取っておくことも重要。哲さんの冷静な判断が光った采配だったと思う。















PKはコースを読んでいただけに惜しかった。


最後はもう一度押し込み返して攻め続けた。そのリバウンドメンタリティが大事。


第1節◯→第2節△は結果的には去年と同じ。去年は第3節が川崎だっただけにまだ分からなかったけど、今季はここまで2試合で10失点の鳥取が相手なので慢心さえなければまず大丈夫だと思ってる。昨日も書いたけど、クラブ史上初のベスト8以上を目指そう。やれるぞ、やれる!










今日の第1試合は金沢−ガンバを観戦。ガンバが4−1で勝利したけど、負けた金沢もタレント揃いで面白かった。2種登録もされている大型GKの上田樹は決定的なミス連発でまだまだかなという印象だったけど、フィールドプレーヤーはいい選手が多かった。金沢は昨季の高円宮杯でU−15が全国の決勝まで勝ち上がったりとアカデミーの充実が目立つ。今季は新潟も予選で敗退と北信越も激戦化してる。



クラ選はコーチだけじゃなくスカウトや大学関係者と様々な立場でかつての現役選手たちがそこかしこにいて、それを見てるだけでも楽しいんだけど、今日は遂に小笠原満男登場。さすがに抜群のオーラを放っていた。
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今年も初戦快勝!

2019-07-21 19:37:05 | トリニータ

今年もクラ選の季節がやってまいりました。公式記録で42度を叩き出した昨年の大会と比較するまでもなく今年は涼しい。やってる選手たちにとってはいいことなんだけど、何となくクラ選は暑くてナンボみたいなところがあるからちょっと拍子抜けしたところはあるけど、まぁホントに涼しかった。



大分トリニータU−18は今季も九州予選を突破して全国へとやって来た。初戦は激戦の関東予選を3位通過、このグループのポット1である強豪ヴェルディユース。今季は大分出身、トリニータにも在籍した永井秀樹が監督を務めていたものの、直前にトップチームのホワイト監督が解任となり内部昇格したため残念ながら対戦とはならなかった。


いきなりの不満で申し訳ないんだが、大会プログラムを読むと大分の今大会の目標がベスト16となっている。グループステージ突破することがどれほど難しいことかは十分すぎるほどよく分かってはいるつもりだけど、それでも去年ベスト16まで進んだわけで目標が現状維持っていうのはちょっと野心が足りないんじゃないかな。去年も初戦でマリノスユースを3ゴールで葬り去るとそのままの勢いでグループステージを突破した。ノックアウトステージでは勝つことは出来なかったけど、そのサッカーは印象的なものだった。そして今季も同じように初戦で快勝を飾った。前半はほぼ互角の内容で後半に先制点を奪うとあとは体を張った守備で逃げ切った。3試合のみのグループステージで初戦の勝ち点3は途方もなくデカい。


今季のU−18チームは初めて見たけど、見事なまでにトップチームがやっているスタイルを志向していて本当に面白かった。天候不順の関係もあるのかピッチ状態がかなり悪そうで精度を求めるのが難しそうな中でも勇敢にやり続けた。先制後はやはり押し込まれたけど、球際強くそして相手よりも走るという部分に関しては哲さんのチームは本当に安心して見ていられる。グループステージは35分ハーフなので試合が落ち着く時間帯がなくずっとハイテンションで試合が進んでいく印象だけど、最後までみんなホントによく走り切った。



先制点は1トップ小浜耀人くんのシュート「2度撃ち」で押し込んだもの。
















このチームの最大の武器は左の翼・西城響也くん。昨年から存在感あったけど、今季はさらにパワーアップしている。仕掛ける回数が多く期待感がある。裏を返せば相手は絶対に嫌なはずだ。先制点も左サイドから西城くんが強引に仕掛けたところからだ。



去年の段階から毎試合ビッグセーブを連発していた木戸雄登くんは今季もやはりすごかった。今日は前後半にそれぞれビッグセーブを1つずつ。どちらも「あぁ、やられた...」と頭を抱えるレベルのピンチだっただけに何と言うかビッグセーブなんていう陳腐な言葉で片付けたくはないくらいに価値のあるビッグセーブだった。木戸くんはシュートストップに関してはもうこの世代屈指のGKと言い切って間違いない。去年は1対1の局面で足でセーブすることが多かったけど、今日は驚異的な反射神経でボールに食らいついていて文字通り「守護神」だった。勝ち点の取れるGK。







対戦前は恐くて仕方がなかったヴェルディユース。2月の東京都クラブユース以来なので5ヶ月ぶりに見たけど、うちと同様にピッチコンディションに苦しんでる感じだったかな。馬場晴也と松橋優安の2人の年代別代表に関してはもう別格クラスと評価してたけど、2人揃って足にテーピングが施されていて本調子ではなかったのかもしれないね。特に馬場晴也のテーピングにいたっては試合出ちゃまずいんじゃないのと思うようなものだったし、実際に2月に見た時と比較するとキレも強度も全くピリッとしていなかった。一方で2月はCBをやっていた藤田譲瑠チマはボランチで軽快に動いていた。直前の新潟国際ユースで代表入りも果たしちょっと雰囲気も出てた感じだった。いずれにしてもヴェルディユースは弱い相手じゃないし、よく勝ったよ。ホントにナイスゲーム。















最近トップチームの「使者」は少し罰ゲーム感出てきてるけど、ユースっ子たちはデカい声で楽しそうに歌ってくれて本当に気持ちいい。明日も勝てればグループステージ突破はほぼ確実。このまま調子ノってちゃえ!




今日の大分の試合会場は伊勢崎市の華蔵寺公園というこの大会では多分初使用となる会場だったけど、第2試合はメイン会場の前橋フットボールセンターで京都−FC東京をチョイスした。ちなみに華蔵寺→下増田は車で7〜8分と近くて余裕でハシゴが可能。試合はFC東京が2−1で勝利。京都の中野瑠馬が面白かった。


FC東京というクラブについてはアカデミーを含めて応援する気は全くないんだけど、角昂志郎だけは別。2年生になってかつての「恐さ」が戻ってきてる印象。


さて、ゴーストタウンのような日曜日の夜の前橋の街に繰り出してきますかね。ホント何もないんだよね。。
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その滞空時間まさにヘリコプター(19節札幌戦)

2019-07-14 01:06:08 | マッチレポート19'
ちょっくら近所までT1リーグ(東京都U−18 1部リーグ)を観に行ってたので、先ほど2時間遅れでDAZN視聴完了。残り15試合で16位と勝ち点15差。今季初の逆転勝利という今日の内容も含めてもう大丈夫かなと思う。昇格初年度にまさかダブル食らわすことが出来るなんてね。


今日は事前のスカウティングの中であまりスペースのない試合になるという読みだったのかな。だとすると、藤本のサブも、コテのシャドー起用も、ワイドの左右入替も、攻撃時の4バック形態も全部しっくりくる。序盤は札幌のハイプレスがやや優勢で窮屈な印象は否めなかったけど、しっかり我慢出来てる。狙い通りに外し続けられてるわけではないけど、ピッチ上の全員が狙いを持って我慢強く出来てるから徐々に攻撃が形になってくる。ただ流れが傾きかけたところでの失点だったから今日は難しくなりそうだなというのは感じた。失点のきっかけになったのは星のパスミスなんだけど、先週の試合でも連発していた類いのミスだったからちょっと気になる。真ん中のレーンから大外のレーンに展開する中距離のパスが弱くてその間にいる相手選手にカットされるっていう類いのミスだけど、チャンスに転じる局面でのミスだから「うわー、今日も出たかー」と思ってたところにそのまま失点してしまったので、嫌な予感は2割増しだった。先週も今週もピッチ状態が良くなかったとは思うけど、個人の意識とほんの少しの技術でどうにでもなるミスだからちゃんとしてほしい。


藤本の今季初のサブスタートの本当の狙いは今後出てくるだろうからそれを待つけども、代わりに1トップとして送り出された阿道はその期待にあっさりと、それでいて最大級のインパクトで応えてみせた。特に同点ゴールは衝撃だった。アシストとなった三竿のクロスは言ってしまえばスピードもコースも普通のクロスだった。しかしそれをやや早めのタイミングで飛ぶと最高到達地点で阿道の時間は止まった。スタジアムの中で阿道の時間だけが止まっていた。かつてチリ代表・サモラノの滞空時間の長いヘディングが「ヘリコプター」と呼ばれていたけど、今日の阿道のヘッダーもまさに「ヘリコプター」だった。垂直に飛ぶヘッダーは、後ろから飛び込んでくるのと比較してシュートに勢いをつけにくいわけだけど、その強靭な背筋と首の振りでファーに流すと見事に決まった。毎年シーズン終わりにシーズンのベストゴールを選出しているけど、「個人編」はもうこれ以上のゴールは出てこないんじゃないかな。それくらいにインパクト絶大の、そして試合の流れの中でも価値ある同点ゴールだった。逆転ゴールはどちらかと言うと小塚のボール奪取の方をほめてあげたいけど、それでも鋭く振り抜いたシュートは見事だった。娘が産まれた直後というゲームでこの活躍。ファンタスティックと言うほかない。


智輝のお休みも2週目に突入。今日は攻撃時に明確に4バックになったので、島川の高い位置でのクロスとか、大外強襲のダイビングヘッダーとかなかなか貴重なシーンが見られた。どちらも惜しかったし、日々島川が片野坂さんのサッカーに馴染んでいってる、馴染もうと努力していることが分かる。それでも後半のチャンスシーンでワロスったところは島川らしかった。そんな中でプロデビューからわずか半年足らず、もちろん片野坂さんのサッカーにも半年足らずの長谷川の存在感は際立つ。ポジショニングの修正は前田にお任せで自分はパス出しに集中出来ているからというのはあると思うけど、そのパス出しのセンスは今のトリニータの中でずば抜けている。引っかかって裏返えされるとマズいからそこ通すのは恐いなみたいなわずかなパスコースでもバンバン通してくるし、迷いもない。最終ラインから斜め前で受けて、ターンして下りてきたシャドーにすぐに斜めのパス。「パン、パン」と本当にあっさりと攻撃にスイッチを入れるのが気持ちいい。サッカーには期待感しかないから、早く伊佐に認められる一発ギャグ決めたってや!


ということで会心の逆転勝利でJ1でうちだけが1週間のお休みに突入。みんなオフをもらうんだろうから、ケガしてる人はケガを治して、子どもが産まれた人は家族との時間を大事に、出場機会がない人はより一層のアピールを、それぞれが頑張りましょう。今日の勝利でこのチームの試合を観られるのもあと何回というカウントダウンに入ったような感覚。充実のシーズンは過ぎていくのが早い、そして楽しい。
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完敗だけど、勝ち点の欲しかったゲーム(18節横浜Fマリノス戦)

2019-07-07 00:16:59 | マッチレポート19'
素直に完敗を認めるしかない内容だったし、実力差は間違いなくあったわけだけど、それとは別にゲームとしては勝ち点を取れる可能性も十分にあっただけに悔しい敗戦となった。


キックオフから数十分続いた我々を窒息させんばかりの強烈なプレッシングを何とかしのいで、前半をスコアレスで終わらせられただけでなく前半の終盤には複数回ゴールにも迫った。後半は序盤にいくつかチャンスを作ったものの後は自陣に張り付く時間が長かった。ただ徐々にマリノスの早い攻撃にも慣れてきて勝ち点1は十分に取れると感じ始めたくらいの失点だったのでダメージは大きかった。あの試合展開で残り時間を考えたらあそこからもう一度点を取りに行けるだけの力は残念だけど今の我々にはない。あそこできっちりと振り抜いてきた相手のストライカーを褒めるしかない。


ただあれだけのプレッシングを受けながらもパニックになることなくしっかりと90分やり切ったことはFC東京戦からの成長が感じられた部分だった。多分こんなサッカーやってくるチームは他にあまりないだろうからいい経験出来たとは思わないんだけど、自分たちが大事にしている部分をしっかりとブラッシュアップ出来ていることは分かった。後半は自陣のゴールエリアを右に左にボールが行き交うちょっと異常な状況が多かったけど、今日に関しては相手を引き込んだというよりも完全に押し込まれていたというのが正解でしょう。あれだけ藤本の前にスペースがありながら、これだけ藤本が消されてしまうのもちょっと珍しいなと思ったし、マリノスの対策が完全にハマっていた。


ただやはり不在の選手の影響は小さくなかった。アディショナルタイムに入ったくらいだったかに右サイドでうまく作れて高山がタメに入った時に智輝であれば、大外を回ってクロスを上げたか、ハーフスペースを直線的にボックスに侵入していけたのにっていうシーンで島川は上がれなかった。もちろん今日の島川の守備での貢献度は相当に高かったし、自陣でのパス交換時に高山(星)に預けてリターンをもらうなんていう今までには見られなかった進化した部分も見せて十分に素晴らしい働きだったんだけど、正直に告白してあのシーンだけは智輝の姿がよぎったことは事実。マリノスと浦和では違う部分もあるだろうけど、やはり前節の右サイドの破壊力と比較してしまうと大幅に見劣りしてしまう。それと成豪。智輝の今節のお休みは予想の範囲内だったけど、成豪の不在は試合展開を考えると本当に痛かった。ラスト15分に追いかけなきゃいけない展開にも関わらず攻勢に出られないのは現在の我々の最大の弱点だと思うんだけど、それをいま最も打破出来る可能性を秘めているのは成豪で間違いない。理由が分からないだけにちょっと心配だけど、ケガでないことだけを祈る。


ケガと言えば、この試合では怜さんが負傷。本人によれば前半のうちに負傷していたとのことだし、あのコメントだと短くはないんだろうなという予測。去年は本当にケガをしないチームだっただけにこれだけケガ人が続出してしまうことに動揺してしまう。みんな軽傷であることを祈る。


ま、完敗だけどやられっぱなしだったわけじゃないし、サクッと切り替えていい類いの試合だったと思うよ。次だ、次。

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