農村ライフ 日々是好日

山形・庄内平野でお米を作る太ももの会広報部長の農村日記

田んぼの朝

2018-04-30 21:31:13 | 田んぼ

早朝5時、田んぼの見回り。
あさの冷気が心地よい。


黒森のパイプ灌漑地区は今日より給水開始です。


周囲に先駆けているので、
大加圧の水が掛け放題。

最初にバルブを開けると、
しばらくは空気のボコボコ音が響きます。


昨日から換気を始めたハウス苗に潅水。
手前のはえぬきは2葉が伸びきってきました。


こちらは1週間前の同じ苗の写真。
今までになく激しく覆土が持ち上がっています。


水を掛けて持ち上がった覆土を落ち着かせました。
土で隠れていた茎は、日光が当たっていなかったので白いまま。
なんとも貧弱な印象でしたが・・・
1週間経過して見事回復してくれました。

午後から185aトラクターで代掻き。

原敬句碑

2018-04-29 22:01:18 | 
4月29日、今日は昭和の日。
一時期「みどりの日」なんて祝日でしたが、
昭和天皇の誕生日だから昭和の日なんですよね。

ところでビッグコミックオリジナル誌に連載中の、
「昭和天皇物語」には大正時代半ばに総理大臣だった
原敬(はらたかし)が出てきます。


若く優秀で、「平民宰相」として当時国民の人気が
非常に高かったそうです。


その原敬の句碑が高館山の中腹にあります。

なぜこんなところに立派な句碑が建立されたのでしょう。
かねがね不思議に思っていました。






句碑背面の説明文を読んでみますと、
原敬と加茂の関係が明らかになってきます。

彼は青年時代カトリック神学校に学び、
フランス人宣教師の学僕になりました。

19歳のとき故郷盛岡から新潟の教会に赴く際に、
加茂港を通過、旅籠伊藤達右ェ門に3日間滞在しました。

そして大正6年(総理大臣になる1年前)、
鶴岡で開催された立憲政友会東北大会に出席、
翌日加茂港に立ち寄って往時を偲んで詠んだのが、
句碑になった「秋の蝶」だったのです。
(句の銘盤は達筆すぎて読めない・・・)

この立派な句碑は有志によって、昭和38年に建てられました。


当時の高館山はドライブコースとして整備され、
観光客が訪れる人気スポットでした。

中腹の東屋の脇に句碑があります。


ここからは加茂の集落と港が一望できました。

今は訪れる人はまばらですが、
原敬の句碑は海風に吹かれながらひっそりとたたずんでいます。





代掻きウィーク突入

2018-04-28 22:55:05 | 日記

大型連休スタート。
前半はお天気に恵まれて行楽日和に。
わが家の9連休男イッセイは明日帰省の予定。

苗も順調に伸びてきていて、
稲作農家は田植前の代掻き作業が始まります。
栽培期間中いちばん忙しいのがこの季節。

もう40年近くこの生活パターンです。
大型連休を遊びに使えたのは学生時代最後の年。
その時は単独南アルプスの光岳に登りました。

残雪の山歩きもまた楽しいんだよなあ。
いつかまたこの時期田んぼのことを気にせずに、
山に行けるような日がやってくるのでしょうか?


県縦断駅伝始まる

2018-04-27 21:51:24 | マラソン、駅伝
県縦断駅伝初日です。
仕事の途中、急いで黒森中継所に駆けつけました。

2区酒田飽海の荒生選手がトップで3区の柴田選手にタスキ渡し。
鍛えているアスリートはかっこいいなあ。

その後は田んぼでラジオ観戦。
次第に地力で勝る南陽東置賜が独走態勢に。

最長区間8区、酒田飽海はジュンの同級生遠田光太郎(日大2年)。
区間順位はいかに?

ちょうどこの区間は毎年ラジオ中継が途切れてしまうのですよねえ。

そうそう今回も地元広野から中学生ランナーがエントリーされています。
吉村空真くん、3日目に出番があることを期待していますよ!

ごめんよ菜の花

2018-04-26 21:20:50 | 田んぼ

この時期、野に咲く菜の花の黄色がココロを和ませてくれます。

しかし・・・

田んぼの畦に自生した菜の花は実はやっかいもの。

根っこは太くてカブみたいだし、
体格が大きいので後日草刈機が入ったときは砕くのが容易でないし、
そのまま置いておいたら、仕舞いには種をこぼして
来年また自生するエリアが広がって行きます。

したがって今のうちに、刈り払い機で刈り倒してしまおう。



ごめんよ、菜の花。

別に恨みは無いのだけれど、許しておくれ。

鉄人衣笠逝く

2018-04-24 21:47:36 | スポーツ

衣笠祥雄さんが逝ってしまった。

昭和50年の広島カープ初優勝、
その年のオールスターゲーム、山本浩二との
アベックホームランを知る世代としては寂しいかぎりです。

連続試合出場記録元世界記録を打ち立てたことから、
「鉄人」の冠が似合う衣笠さんですが、
通算の安打数や本塁打数はそれぞれ歴代5位、7位という屈指の強打者です。
なんといっても力強いフルスイングが魅力でした。

夜のNHKニュースではトップニュースとして、
鉄人の死去を伝えていました。

その映像の中には、あの「江夏の21球」の場面も。

懐かしくて山際淳司さんのノンフィクションを引っ張り出しました。

1979年の日本シリーズ。
広島と近鉄はともに3勝を上げて王手を掛け合った第7戦。
4-3で広島リードで迎えた最終回、
江夏は無死満塁の大ピンチを迎えてしまいます。

ベンチの古葉監督は急遽ブルペンに池谷と北別府を送ります。

(ブルペンが動いた)

自他共に認めるリリーフの切り札江夏の自尊心が傷つきました。

そこで一塁から衣笠がマウンドの江夏のところに近づいてこう言います。

「オレもお前と同じ気持ちだ。
 お前が辞めるならオレも一緒に辞めてやる。
 ベンチやブルペンのことなんて気にするな」

この衣笠のひとことで江夏の気持ちは救われました。
集中力がよみがえった江夏は、このあと石渡のスクイズを外して
伝説のゲームセットへとチームを導くのです。

心優しき鉄人、衣笠さんの人柄を表すエピソードの一つですね。

そして出身地が京都で母校が平安高校(現龍谷大平安)というのも
親近感を覚えます。平安高校は大宮学舎のすぐ隣でしたから。

それから現役引退後は解説者として活躍されましたが、
味わいのある語り口がなんとも言えず好きだったなあ。

ご冥福をお祈りいたします。


ダイオーシート上げたり下げたり

2018-04-23 21:28:20 | 農作業

この時期よく見かけるのが、
ビニールハウスの屋根を覆う黒いシート。

これはダイオーシートという遮光資材。
ハウスの中にはイネの苗が並んでいるはずです。

ハウス育苗では、このダイオーシートのおかげで
温度調節が容易になり、必須の資材になっています。

基本日中はダイオーシートを上げて、夜間は下ろします。


ところが昨日一昨日のように異常に気温が高くなってしまうと、
換気してもハウス内温度は45度を超えてしまいました。


今日はうす曇の空。
でも曇っているからと安心はできません。
薄日が射すとハウスの中はたちまち高温に。

雨降り前に田起こしを急ぐので、
早めにダイオーシートを上げてから田んぼに行きました。

育苗の初期、ダイオーシートの上げ下げは日課です。

夏日の花見

2018-04-22 22:10:05 | 季節

今日も暑かったー!
酒田も夏のような暑さになりました。

育苗ハウスは遮光資材を掛けて換気をしても、
中の温度計は46度を指していました。

そんな夏日の日曜日、
惜しまれながらも庄内のサクラは散り始めています。

ここは砂丘地にある畑の中のサクラ。


こちらは屋敷のサクラの花吹雪。


鶴岡公園はすっかり葉サクラに。


夕方、サクラと温泉を求めて八幡の八森公園へ。


まだまだ見事な夜桜を楽しめましたよ。
ゆりんこの露天は花見風呂でした。





G先生のいい話

2018-04-21 22:00:43 | 日記
早朝のコンビニ。
コーヒーをサーバーから注いでいたら、
「お早うございます」と気持ちよく声を掛けられました。

イッセイが小学校の低学年のとき担任していただいたG先生。
自宅がご近所なのでたまにコンビニでお見かけするのです。

今朝は少し立ち話することができました。
現在は市内の小学校で勤務7年目だそうです。

「今日は授業参観で登校日。
 でもいつも日程が重なるので、 
 子どもの授業参観まだ行ったことがない」

先生にはうちと同じで、
小学校低学年のお子さんがいらっしゃるのです。

熱血のG先生。
髪はだいぶ白くなったけれど、温和な笑顔は当時のままです。
そこで以前、小学校でお世話になった時に伺った
とてもいい話を思い出しました。

先生が新米教師だった若かりしときのお話です。
教師として初めて赴任した小学校、
そして初めて担任したクラスには当然思い入れがあります。

数年後、その中の女子生徒の一人から結婚式の招待状が届きました。
教え子から初めてもらった、ハレの日への招待でした。
しかも先生から来賓として祝辞を頂戴したいというリクエストが。

披露宴の会場は隣県で少し遠方でしたが、
先生うれしくて駆け付けましたよ。

そして披露宴の前にある事実を知ります。
新郎側の来賓の祝辞が会社の社長など、
いわゆるお偉いさんの面々なのに対して、
新婦側の祝辞がかつての小学校の担任であった自分一人であると。

G先生、新婦の意気に感じて燃えましたね。
俄然、気合のスイッチが入りました。

(けっして相手側に負けない。心をこめていいスピーチをしてやろう!)

少し時間があったので、近くの公園で練習したそうです。

そして披露宴本番。
新郎新婦はひな壇の上です。
いよいよ先生が祝辞を述べる番になりました。

「やりきりましたよ。
 とにかく集中して一所懸命しゃべりました。
 原稿はいっさい見ませんでした」

カッコいいなあ、G先生。
新婦もどんなにか嬉しかったことでしょうね。

うちの子どもたちもたくさんのいい先生方に恵まれました。
お世話になって育てていただいています。
感謝です。


全国的に気温が上がって各地で夏日を記録しました。
庭のサクラは花吹雪です。

トラクターに乗ってます

2018-04-20 21:38:25 | 農作業

お天気に恵まれて、田起こしが順調です。


水路に流れてきているのは、遠く旧朝日村から取水された
赤川の水です。
月山や朝日連峰を水源としています。


トラクターで移動走行するとき、緊張するのはこんな道。
片側が深い排水路でガードレールなんてありません。
運転を誤って落ちたら確実に死にます。
気をつけましょう。


でもこんな感じに菜の花でも咲いていたら、
草花が緩衝地帯となって多少危機感を和らげてくれますよ。

それから一日トラクターに乗っていたとします。
そのスピード感覚のまま、トラックなど車に乗り変えて走ると
自動車のスピードの速さが新鮮に感じられて驚かされます。

この感覚、同業者の方ならうなずいていただけますよね。