オドリコソウ
春日和 踊り子草が 輪になって
中村 梅士 Baishi
瀬高を歩いていると、山沿いの日陰がちな草地に、オ
ドリコソウが群生していた。
シソ科の花であることは、葉の形から分かったが、そ
れほど多く見かけるわけではなく、花の名が気にかかっ
た。
花傘をかぶった踊り子の形に似ているということから、
踊子草、別名、踊り花、虚無僧花ともいうらしい。
日本原産種の薬草でもある。
季節はいよいよ百花繚乱、春から初夏に移ろっている。
それだというのに、渡部昇一先生が逝去されたと言う。
享年86歳、心不全で自宅で亡くなられたと言う。
父の享年と同じだが、健康法にも通じておられたし、
言論活動も現役を続けていらっしゃっただけに衝撃的
だった。
「新世紀歓談」という番組の対談は、教養溢れる心豊
かな時間だった。
読書感想を郵送すると、万年筆で自署されたお礼のは
がきが届いて恐縮した。
渡部先生の歴史書で初めて、日本史の読み方や魅力を
知ることができた。
ドイツ参謀本部も印象に深い名著だった。
おりしも、アレキシス・カレルをやっと読み終わった
のが、せめてものインスピレーションだったのかもしれ
ない。
机上には未読の『渡部昇一の中世史入門』が遺作のよ
うに残っている。
ユーチューブ番組に、ＤＨＣテレビという保守系の番
組があり、そこに、女優宮崎美子が渡部昇一先生の書庫
を紹介する『書痴の楽園』という番組があるのを発見し
た。
渡部昇一先生の書の楽園に収められているのはおよそ
15万冊、世界一の個人図書館と認定されていると言う。
30分番組が41回分収録されている。
日本が世界に誇る偉大な知性であった。
これから、知の巨人の余韻に学びたい。
渡部昇一先生のご冥福をお祈り申し上げますと共に、
戦後日本の毅然とした在り方を指し示してこられた偉業
に感謝申し上げます。
日本独立宣言・神聖九州やまとの国
New Asia Happiness Party
