「ツバキ文具店」 小川糸 幻冬舎 2016.4.20
「キラキラ共和国」を読んだので、再読。
祖母との関わりを後悔している鳩子にモリカゲさんが言う。
「後悔しないなんて、ありえないんです。ああしてあげればよかった、あの時あんなことを言わなければよかった、ってね。
でも、ある日気づいたんですよ。
失くしたものを追い求めるよい、今、手のひらに残っているものを大事にすればいいんだって、それに」
「誰かにおんぶしてもらったなら、今度は誰かをおんぶしてあげればいい」
台所に貼られた祖母の書き残した標語ーー
春苦み、夏は酢の物、秋辛み、冬は油と心して食え
内容に合わせた手紙が味わい深く、
それに合わせて書かれた萱谷恵子さんという方の文字(書)が絶妙。
「桜風堂ものがたり」 村山早紀 PHP研究所 2016.10.4
「星をつなぐ手」を読んだとき、再読しようとリクエストしていたのだが、
まだ、かなりの予約が入っていて、回ってくるまで随分タイムラグがあった。
「星をつなぐ手」も、もう一度読み返したくなった。
万引き事件がきっかけで、長年勤めた書店を辞めることになった月原一整。
でも、思いがけない出会いがあって、
田舎町の桜風堂書店を引き受けることになる。
本への熱い思いが伝わってくる。