三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

あおげばとうとし

2024-03-01 05:29:02 | 日記
きょうは3月1日。もう3月ですね。春ですね。
3月といえば卒業の月。当地では例年県立高校の卒業式が3月1日に行なわれます。ことしはどうなのでしょうか?わたしは高校には行っていないので関係ないのですが,それでも特別な思いがあります。

卒業式といえばわれわれの世代では「あおげばとうとし」という歌が歌われました。卒業式前には音楽の時間に特訓が行われたような気がします。

アオーゲバートオートシー ワガーシノーオンー
オシーエノーニワーニモー ハヤーイクートセー
オモーエバーイトートシー コノートシーツキー
イマーコソーワカーレメー イザーサラーアバー

歌詞の説明もなく懸命に覚えたものです。今改めて口ずさんでみますと,‥‥あれ?これはどういう意味だ?「オモーエバーイトートシー」。当時は「思えばいと年」と解釈していました。しかし,「いと」とは何だろう?
子どもの頃に思いをはせると,一昨年のことを「おととし」と言いますので,「いととし」も同様に年月を表わすことばだろう位に思っていたような気がします。

このたび改めて歌詞を調べました。すると,くだんの場所は「思えばいと疾し」でした。年ではなく,速いという意味の「疾(と)し」だったのですね。さらに「いと」とは「非常に」といった意味の副詞で,古文でしか出てこない単語でした。たとえば,「いとあはれなることも侍りき」(方丈記)の「いと」です。この歳になって初めて知りました。

それにしても,学校では一般に歌詞の意味の説明を受けた記憶がありません。それは現在でも同様のようです。
「夏は来ぬ」という歌がありますが,夏は「来る」のでしょうか?それとも「来た」?あるいは「来ない」?
「シャボン玉飛んだ」という歌ではそのつぎに「屋根まで飛んだ」という文句が来ますが,「屋根まで吹き飛んでしまった」という大風を想像する子供もいるそうです。

話が変な方向にそれてしまいました。
「仰げば尊し」は今ではあまり歌われなくなったそうです。わたしは56年前に卒業した同級生をしのんで一人ハーモニカで歌ってやりましょう。
以上

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