キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

Onkyoのspeakerを聴いて思うこと

2024年05月15日 | Weblog
昨夜は零時頃に寝たはずだったが、1時過ぎに目が覚め、次には3時過ぎに目が覚めた。
もちろん二度寝三度寝を試み、最終的に5時前に目が覚めて坂本冬美を聴いて小室直樹を読んだが、割と大きな音でOnkyoのspeakerで聴いたら、まあ、この坂本冬美の「Songs」というアルバム6枚の録音の音質がいいこともあるが、ものすごくいい音でつい音楽に聴き入ってしまった。

部屋は南北に細長い12畳の広さの板の間で両サイドには天井まで本棚があり、スピーカーは北の窓の下に置いてある両袖の机の左右に設置してあるから、あまり好ましいい音響環境ではないのだと思う。
Onkyoのspeakerは3セット持っていて全部10㎝ウーハーなんだが、日本の家屋は6畳か8畳の部屋が一番多いから、Onkyoという会社はそれに合わせたスピーカーづくりをし、この小さなラッパに全精力を傾けたんだろう。
3セットの一番古いのは女友達から譲り受け、その音に魅せられ、Onkyoのspeakerを探した。
購入した2セットはOnkyoの最後の作品二つで、2016年か17年に発売されている。
その後スピーカーを作っていないから最後の作品で、敬意を表して中古品を探して買ったが、この2セットを奥の8畳と二階の書斎に置き最も多く聴いている。

日本の製造メーカーは欧米のメーカーに追い付け追い越せでやって来て、一度は世界一になったものも多く、このOnkyoのspeakerも小型機ではその繊細さにおいて、同一価格での比較では世界一になったのではないかと思う。
だが、多くのメーカーが製造コストを削減するために工場を中国などへ移転したために、技術者の流出と育成が出来なくなって後塵を拝するようになり、その座を他国のメーカーに奪われた。
日本の若い人たちのレベルが下がったわけでなく、技術を磨く環境が無くなっただけで、それは企業運営と国家運営において、コスト削減だけを考えて失敗した我々の世代の責任だ。
大学や企業の研究機関の充実も大切だが、製造メーカーの日本回帰を促し、そこへ若い人たちに来てもらって現場の技術を磨くことからやるべきだと思う。
実際問題として、工場を中国から引き揚げる会社も多くなってきている。
この円安はアメリカの思惑なのはわかるが、それを逆手に取って製造業の復権に使ったらいい。
世界で生き残るためには、時には二枚舌、少なくとも二枚腰が必要だ。
今朝、坂本冬美を聴きながら、こんなことを考えた。

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