活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

根元(本)1

2016年03月22日 | 坐禅

人間(にんげん) の見解(けんげ) を用いずに、耳から耳の

「機能まかせ」 にしてみて下さい。

 

「耳(機能)」 は、自分が気に入るとか、気に入らないとか、いいとか悪いとか、

そんなことを飛び越えて、ただ 「自然(じねん)」 です。

何百人いてもその通りです。

 

だれでもその通りなのです。

大抵、「自然(じねん)」 に脱落するはずなのです。

 

古人も言って居りますが、「脱落が自分にあること」 に気が付くはずです。

それを、とかく向こうにあるように思うものですから

「根に帰すれば旨を得、照に随えば宗(しゅう)を失す」

なのです。

 

「根」 というのは知らない内にある 「今の事実」 のことです。

これが 「根」 です。

「元(本)」 です。 「根元(本)」 です。

 

「今の事実」は人が知る前にあるのです。

知ってから、みんな問題を起こすのです。

 

その問題を起こす前にある 「そのこと (今の事実)」 が私たち衆生の 「根元(本)」 です。

他に尋ねていく 「根元(本)」 はないのです。

 

他に尋ね、それを相手にして問題を起こしていくと

「自分の真実」 を捨てておいて 「カス」 ばかり追いかけることになるのです。

 

実物を捨てておいて、「カス」 を本物のように思って

追いかけていくことになってしまうのです。

 

それを、「照に随えば宗を失す」と言います。


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