活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

岸の真相2

2016年09月20日 | 仏教

「彼岸」 というのは、よくないのです。

よく、「お彼岸」 というのは素人だましだと思います。

 

ですから、「到彼岸」 は 「事究竟(じくぎょう)」 と訳すのが正しいのです。

「事究竟」 というのは、事柄の卒業したことです。

 

絶えず生死の海に浮きつ沈みつしている、それは 「此岸」 です。

浮きつ沈みつするのは 「波」 です。

 

波のまま実体はないのです。

実体が向こうにあると思うから迷うのです。

 

「彼の岸(彼岸)」 に行く岸があるのでしょうか。

その浮きつ沈みつする所に妙味があるのです。

 

浮きつ沈みつするその海、「岸の真相」 を知るものは

海の中の 「波」 です。

 

「波」 というものはありますが、「岸」 という文字は絶対ではありません。

絶体が彼方にあると思うから迷うのです。

 

「岸」 は 「陸」 についています。

絶対に 「彼岸」 はないのです。

これが 「悟り」 です。

 

彼方に岸があるでしょうか。

「波」 は海にたとえれば大海の飾りです。

 

必ずしも 「心」 を明らめて彼の岸に渡りて到る(到彼岸)ような

ことがあるのではないのです。

 


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