活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

菩薩2

2017年06月07日 | 仏教

「輪廻転生」というようなことが、よくいわれますけれども

「輪廻転生」というのは、「いちいちの解脱そのものだ」

ということです。

 

ある覚者は「貪欲これ実際〈貪欲は事実だと〉」、

「瞋恚(しんい)これ実際〈瞋恚というのは怒りです、

それも事実だと〉」、

「愚痴これ実際〈愚痴は事実だ〉」と。

 

「そのまま」ということです。

 

ですから、私たち衆生の考えで、

「こうしなければならない、ああしなければならない」

というように、自分で自分を認めて考えをめぐらせて

善いほうに善いほうに自分を向上していこうというような

ことは、実は間違いなのです。

 

それでは、「今のままでいいのか」というと、「今のまま」

ということで自分を認めてしまうものです。

 

ですから、私たち衆生が絶えず「脚下を照顧」しながら

注意して坐禅をする必要があるのです。