ミュージカルな日々

ミュージカル好きの私が、観劇・映画・ドラマ・音楽・本の感想を書きつづるブログ、になる予定。

The Seagull かもめ

2010-02-13 | お芝居観劇記
2008年6~7月に赤坂Actのこけら落とし公演として上演された
「かもめ」(栗山民也演出)
をTVで見ました

キャストは、(敬称略)

トレープレフ 藤原竜也
トリゴーリン 鹿賀丈史
アルカージナ 麻実れい
ニーナ    美波

医者ドールン 中嶋しゅう
執事シャムラーエフ 藤木孝
その妻 ポリーナ 藤田弓子
その娘 マーシャ 小島聖

…他のみなさま

達者な方が勢ぞろいで、まず演技に関しては全くストレス・フリーな舞台でした

藤原竜也さんは、ハムレットのような悩める青年を、繊細に好演されていたし、
鹿賀丈史さんは、ダンディで若い女性にもてる売れっ子の作家、という役にぴったりでした
麻実れいさんは、生で舞台を拝見したことはないのですが、すごいオーラですね
何も話さなくても、そこにいるだけで「大女優」そのものでした。

そして、今回一番よかったなぁっと思ったのは、美波さん
実力のある女優さんだということは、「コースト・オブ・ユートピア」を見た家族から聞いていましたが、
「かもめ」のニーナもすごくよかったです

前半は、有名になることをひたすら望み、キラキラ輝いている若さ溢れる美少女、
後半は、挫折を味わい、それでも女優になる夢にしがみついている疲れ切った女、
そのどちらも魅力的に演じていました。

彼女が魅力的であればあるほど、鹿賀丈史さん演じるトリゴーリンの非情さが際立って、
舞台の幕切れをより一層哀しくしていたように思います。

それから、今回も感じたのは、
やっぱり古典はすごいっということです。
チェーホフの戯曲、ということで、古いのかなぁ、面白くないのかなぁと思っていましたが、
そんなこと全然ありませんでした

長台詞(たとえば、鹿賀丈史さん演じるトリゴーリンが、小説家稼業のつらさを語るシーンとか)
も多いのですが、飽きさせず、引き込まれました。

終盤では、一幕の「かもめ」のエピソードが様々な形で再び語られ、
悲劇的なラストへ向かっていくのですが、
ここは、本当に哀しく、でも、上手いなぁとも思いました。

という訳で、予想以上に素晴らしく、気楽に見始めたのに、一気に最後まで見てしまいました


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