内容(「BOOK」データベースより)
お咲は、年寄りの介護をする「介抱人」。口入屋「鳩屋」の主人・五郎蔵とお徳夫婦に見守られ、誠心誠意働くお咲は引っぱりだこだが、妾奉公を繰り返してきた母親のだらしなさに振り回され、悩む日々―。そんな時、「誰もが楽になれる介抱指南の書」を作りたいという貸し本屋・佐分郎太から協力をもとめられた。「いっそ、ぎりぎりを攻めるってのはどうですかね、お咲さん」―「いいかも。そのぎりぎり」。長寿の町・江戸に生きる人々を描く傑作時代長編。
銀の猫
隠居道楽
福来雀
春蘭
半化粧
菊と秋刀魚
狸寝入り
今朝の春
読書備忘録
お江戸、隅田川界隈のお話
今でいう介護ヘルパー・・・
お咲はそもそも好きでこの仕事を始めたわけではなく、母親の佐和がお咲の婚家からした借金を返済する為に、五郎蔵とお徳夫婦の口入屋「鳩屋」で働き始めたということ・・・
だが、むいていた。
銀の猫は、その婚家で介抱していた義父、仁左衛門から婚家を去るときにもらった根付。
その時、仁左衛門が言ってくれたのは「忘れないよ」
この時代、年寄りの介抱を担っていた者の大半は、一家の主、つまり男たちだった。
町人も武士も・・・
隠居道楽で登場するおぶん・・・
深川に住む女隠居、介抱する側とされる側の両方を知っている。
その後介抱する側にまわりいい味を出している。
この気っ風のいいおぶんさん好きだわ。
狸寝入り・・・これは使える。覚えておこう。
そっか・・・ぽっくりじゃなくてゆっくり
「逝きなすったね」 「・・・・・逝きました」
でも私は、ぽっくりがいい。ゆっくりはいやだわ。
やはり介抱にはもう一人、「誰か」が必要なのだ。身内か、近所の者か、そして介抱人かがそばにいれば、支えあえる。
白髭神社は向島・・・