猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

カムバック・トゥ・ハリウッド‼

2021-11-23 22:15:23 | 日記
2020年のアメリカ映画「カムバック・トゥ・ハリウッド‼」。

1970年代のハリウッド。B級映画プロデューサーのマックス(ロバート・
デ・ニーロ)は、ギャングのレジー(モーガン・フリーマン)からの借金が
返せず大ピンチだが、起死回生の大トリックを思いつく。危険なスタント
撮影で死亡事故が起きれば、保険金がガッポリ入って大儲けができる。早
速ボツにしていたサイテーの脚本を引っ張り出し、老人ホームから往年の
スター、デューク(トミー・リー・ジョーンズ)を担ぎ出して西部劇の撮影
を開始する。ただし真の目的は映画を絶対に完成させないこと、そして撮
影中にデュークに死んでもらうこと。ところがデュークは思いの外しぶと
くて、撮影は順調に進んでしまう。

ロバート・デ・ニーロ、トミー・リー・ジョーンズ、モーガン・フリーマ
ンというアカデミー賞受賞俳優3人の豪華共演のコメディ映画。平均年齢
78歳とのこと。事故死に見せかけて俳優を殺してしまおうと思いつくと
んでもないB級映画プロデューサーのマックス、自殺願望を持ちながらも
意外に活躍してしまう俳優のデューク、冷徹だが映画マニアのギャングの
レジーと、キャラクターが最高。大物3人がコメディ演技を競うこの映画、
緩~いのだがおもしろかった。
ギャングのレジーからの借金返済に頭を悩ませていた映画プロデューサー
のマックスは、俳優が撮影中の事故で死亡し、保険が下りるというニュー
スを見て、自分もその手で行こうと思いつく。レジーに電話でそう言うと
レジーも賛成する。そして今は老人ホームに入居している往年の西部劇ス
ターのデュークに出演依頼をしに行く。デュークは世をはかなんでおり、
出演には消極的だったがマックスに口説き落とされる。間もなく監督も決
まり撮影が始まる。
マックスは何とかデュークに死んでもらおうと色々な罠を仕掛けるが、デ
ュークは運が強いのと長年西部劇で鍛えているのとで助かってしまう。そ
して初めは渋々出演したのが次第におもしろくなり、生き生きと演じるよ
うになる。トミー・リー・ジョーンズの演技が最高だ。マックスは吊り橋
に仕掛けをしたり馬から落とさせたり牛をけしかけたりとあの手この手で
デュークを死なせようとするが、逆に迫力ある映画になってしまい、監督
も「いいシーンが撮れた」と喜ぶ。レジーからは「まだ死なないのか」と
催促の電話がかかってくるし、マックスは窮地に陥る。
この3人のコメディ映画を私は観たことがないかもしれない。それぞれ出
演はしているのかもしれないが、やはりこの人たちは重たいシリアスな映
画のイメージが強い。それでもやはり名優だけあってこんなにコメディが
似合うとは。ダメ男(人間としてアウトだし)役のロバート・デ・ニーロも
映画マニアの極悪ギャング役のモーガン・フリーマンもとても愉快。映画
のキャッチコピーは「このジジイたち、殺しても死なない!?」。ユルユル
のコメディだが爽快でおもしろかった。


マンションの駐輪場にいた野良ちゃんたち。最近たまに見かけます。以前
は見なかったけどどこから来たのかな。この子たちきょうだいなのかお友
達なのか、いつも一緒にいます








ボケてしまいました

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柔らかい肌

2021-11-20 21:49:04 | 日記
1964年のフランス映画「柔らかい肌」。

著名な文芸評論家ピエール・ラシュネー(ジャン・ドザイー)は、リスボンへの
講演旅行の途中で、美しいスチュワーデスのニコル・シュメット(フランソワ
ーズ・ドルレアック)と出会う。ニコルもまたピエールに惹かれ、リスボンの
ホテルで2人は関係を持つ。その日から、ピエールのスリリングな二重生活が
始まる。ピエールには妻フランカ(ネリー・ベネデッティ)と幼い娘がいたが、
2人の恋は徐々に深みにはまっていく。

フランソワ・トリュフォー監督の不倫映画。物語は新聞記事に載った実際の事
件に基づいているとのこと。文芸評論家のピエールは妻フランカと幼い娘と何
不自由ない生活を送っていた。ある日講演のためリスボン行きの飛行機に乗っ
たところ、若くて美しいスチュワーデスのニコルに心を奪われる。リスボンに
着き、ニコルとホテルが同じだと知ったピエールは何とかしてニコルと親しく
なりたいと努力し、1度は断られたものの、食事に行く約束を取り付けるのに
成功する。そしてその後2人は関係を持ってしまう。
不倫の物語だがなかなかサスペンスフルで、ちょっとヒッチコックのようなテ
イストもあり、おもしろかった。不倫が始まってからピエールはニコルのこと
で頭が一杯で、時間が不規則な仕事である彼女といかにして会おうか、それば
かりを考えている。自分の事務所でも隙あらば彼女に電話をかけ、ちょくちょ
く外出をする。よく秘書にバレないものだなあと思う。まあ男(おじさん)なん
てこういうものなのだろうな。若くて美しい愛人ができたら、彼女のことしか
頭にないのだろう。
ピエールは講演旅行にニコルを誘い、一緒に出かけるが、スケジュールが詰ま
っており、ニコルはホテルにほったらかし状態になってしまう。そんなの最初
から想像できたことだと思うのだが、どうもピエールは考えなしというか、結
局ニコルを落胆させてしまう。ニコルの「私、何しに来たのかしら」という独
り言が気の毒に思えた。それでもピエールはしつこい友人を何とか撒いて、ニ
コルとホテルを出てコテージに泊まる。やっと2人だけのホッとする時間が取
れるのだった。
しかしそんな日々は長くは続かない。講演旅行の時フランカが電話をかけたこ
とによって、浮気がバレてしまうのだ。フランカは激怒して離婚すると言い出
す。ピエールは結構詰めが甘いというか優柔不断なところがあって、ニコルと
フランカの間で困惑してしまう。それでも離婚を決め、ニコルとの結婚を考え
出すのだが、事態は思わぬ方向へ行ってしまう。もしピエールのコートのポケ
ットに写真の引換券が入っていなかったら。もし復縁を願う電話をフランカが
取っていたら。ちょっとしたボタンの掛け違いで、大変なことになってしまう
のだ。ニコルのような立場の女性ってどう考えているのか私にはよくわからな
い。今が良ければそれでいいという感じなのだろうか。3人の誰にも共感はで
きないが、なかなかおもしろい映画だった。フランソワーズ・ドルレアックの
彫刻のような美しさが印象的。


良かったらこちらもどうぞ。フランソワ・トリュフォー監督作品です。
黒衣の花嫁



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ボクたちはみんな大人になれなかった

2021-11-16 22:33:36 | 日記
2021年の日本映画「ボクたちはみんな大人になれなかった」を観に行った。

1995年、佐藤誠(森山未來)は加藤かおり(伊藤沙莉)と出会い、生まれて初
めて頑張りたいと思った。"普通"が嫌いな彼女に認められたくて、映像業界
の末端でがむしゃらに働いた日々。1999年、ノストラダムスの大予言に反
して地球は滅亡せず、唯一の心の支えだった彼女はさよならも言わずに去っ
ていった。そして2020年、社会と折り合いをつけながら生きてきた46歳の
佐藤は、いくつかのほろ苦い再会をきっかけに、2度と戻らないあの頃を思
い出す。

燃え殻氏の小説の映画化。恋愛青春映画という感じか。物語は2020年から
少しずつ過去に遡っていき、1995年になり、また2020年に戻るという形式
をとっている。2015年、佐藤のFacebookに「知り合いかも」という通知が
届き、見てみると昔の恋人・かおりからだった。かおりは結婚して子供がい
る様子を投稿しており、幸せに暮らしているようだった。それを見て佐藤は
「何だ、普通じゃん」と呟く。21歳の時文通を通じて知り合ったかおりは、
佐藤にとって初めて自分より好きになれた存在だった。
簡単に言うと初恋をずっと引きずっている男の物語である。結婚を予定して
いた恋人・恵(大島優子)と後味の悪い(恵にとって)別れ方をした佐藤。長い
間結婚をはぐらかされ、恵から「私の時間返してよ」と言われてしまう佐藤。
この映画で1番かわいそうなのは恵ではないかと思った。佐藤は今の映像関
係の会社に就職する時、面接の時から一緒だった元同僚の関口(東出昌大)か
ら「会社辞めたらうちに来いよ」という連絡をもらう。ずっと前辞めた関口
は今はオンライン学習塾を経営し、成功していた。佐藤は関口たちと過ごし
た日々を思い出す。
2000年、佐藤は売春婦のスー(SUMIRE)と惹かれ合うが、スーを雇ってい
る社長が脱税と売春斡旋の容疑で逮捕されると、スーとも連絡がとれなくな
ってしまう。携帯電話の裏に貼られたスー、関口らと撮ったプリクラが色褪
せていく。このシーンがいいのだ。佐藤って何だかんだでついてない男だな
あと思う。きっと本人が真剣に生きてこなかったせいというか、恵とも長い
時間を共有しながら彼女と真剣に向き合おうとしなかった、そういう人間性
によるものだとも思うが。
初恋を忘れられないという気持ちはわからなくもないが、いや実は私にはわ
からないのだが、佐藤がどうしてかおりのことをずっと引きずっているのか
よくわからなかった。かおりにそれ程の魅力があるとは思えないからだ。容
姿的にもだし(まあそれはいいとして)、そんなに素敵な女性かなと思う。か
おりは普通というものを嫌っているのだが、普通ってそんなに悪いことなの
かと思う。かおりは佐藤のある言動に対して「何か…普通だね」と言い、そ
れきり姿を消してしまうのだ。かおりのFacebookを見て佐藤が「何だ、普
通じゃん」と呟いたのはここからつながっているのだ。かおりは私から見る
と「私って個性的でしょ、風変わりでしょ」というオーラを出していて好き
になれない。個性的なのがそんなに素晴らしいとは思えない。だから佐藤の
未練がよくわからない。
21歳から46歳までを違和感なく演じきった森山未來の存在感がすごい。こ
の人は素晴らしい俳優だと思う。共演の東出昌大、萩原聖人、大島優子も演
技がとても自然でそしてリアルで良かった。東出昌大って言われている程演
技は下手だと思わないが。「草の響き」も良かったし。ファンの欲目なのか
な。切なくて心に染みる映画だった。




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モーリタニアン 黒塗りの記録

2021-11-12 22:56:05 | 日記
2021年のイギリス・アメリカ合作映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」
を観に行った。

弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)と部下のテリー・ダ
ンカン(シャイリーン・ウッドリー)は、モーリタニア人青年モハメドゥ・ウ
ルド・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。アメリカ同時多発テ
ロに関与した疑いで逮捕された彼は、裁判すら受けられないまま、拷問と虐
待が横行するキューバのグアンタナモ米軍基地で地獄の日々を送っていた。
真相を明らかにすべく調査に乗り出すナンシーたち。一方スチュアート・カ
ウチ中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は「グアンタナモに収容中の敵戦
闘員を、9.11の戦争法廷で裁け」という大統領命令を受け、政府が死刑第1
号にと望むモハメドゥの起訴を担当することになった。スチュアートはハイ
ジャックされた機の副操縦士だった親友の無念を晴らそうと意気込んでいた。
だがナンシーとスチュアート双方が正義を追求していくうちに、恐るべき陰
謀によって隠された真実が浮かび上がる。

実在の人物モハメドゥ・ウルド・スラヒの手記に基づく実話映画。アメリカ
同時多発テロから2ヵ月後の2001年11月、モーリタニア人のモハメドゥは
ある晩現地警察に連行され、そのまま米国政府に捕らえられた。2005年2月、
ニューメキシコ州の人権派弁護士ナンシー・ホランダーは「不当な拘束だ」
として無償でモハメドゥの弁護を引き受ける。時を同じくして、海兵隊検事
のスチュアート・カウチ中佐は拘留中のモハメドゥを起訴することを要請さ
れる。スチュアートは、友人であった副操縦士が乗っていた飛行機をハイジ
ャックしたテロリストをリクルートしたのはモハメドゥだと聞かされ、決意
を燃やす。
映画はモハメドゥ、ナンシー、スチュアートの3者の視点から進行していく。
グアンタナモ収容所って名前は聞いたことはあるけど、あんなにひどい所だ
ったとは。モハメドゥは連日の拷問により疲弊していく。拷問のシーンを見
るのは耐え難く、モハメドゥの全身についた傷が痛ましい。モハメドゥは自
分は何もしていないと言い続けているのにも関わらず、何年も地獄のような
日々を送ってきたのだった。それぞれ捜査に着手したナンシーとスチュアー
トだが、政府にモハメドゥの供述調書の開示を要求するも、開示された記録
文書は大半が黒塗りで消されており捜査は難航する。
テロリストを擁護するつもりは全くないが、「アメリカの闇」というものを
見せられた気がした。収容所を本国から離れたキューバに作ったのも、アメ
リカ政府の思惑があってのことだった。ナンシーとテリーは何度もモハメド
ゥに接見するうち、次第にモハメドゥの人柄に触れていく。しかしテリーは
モハメドゥの供述調書の自供している部分を読み、彼はテロリストだと言い
出す。ナンシーは「それでも弁護を受ける権利はある」と言い、感情的にな
っているテリーをこの案件から外すのだった。2008年、ワシントン連邦地
方裁判所へ赴いたナンシーは、「9.11を忘れるな」と叫ぶ民衆に囲まれる。
そうなるのも仕方のないことだろうなー、と思う。
ナンシーとスチュアートはやがて真実に辿り着くが、スチュアートは「良心
に則り、そしてキリスト教徒として、モハメドゥを起訴することはできない
」と上司に告げると解任されてしまう。ジョディ・フォスターとベネディク
ト・カンバーバッチの演技が素晴らしい。2人とも実力派大スターなので安
定した素晴らしさなのだが。この2人の共演というだけでも観る価値はある
というもの。タハール・ラヒムの繊細な演技も良かった。親しくなった囚人
(顔を合わせたことはなく、話しただけだが)が自殺したと知ってショックを
受けるシーンは印象的だった。アメリカ同時多発テロが起きた時、普段はほ
とんどテレビを観ない私だがテレビの前から離れられなかった。あの時のこ
とは忘れられない。実話を基にした1級品の社会派サスペンスだった。




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田舎司祭の日記  &ベルの誕生日

2021-11-08 22:28:34 | 日記
1951年のフランス映画「田舎司祭の日記」を観に行った。

北フランスの寒村に、神学校を卒業したばかりの若い司祭(クロード・レデュ)
が赴任してきた。司祭は村人たちの悩みに真摯に耳を傾け、日々の出来事を日
記に綴っていく。自身の体調不良を抱えながらも布教と善行に務めるものの、
真面目すぎる司祭の行動は村人たちの反感を買い、やがて孤立していく。司祭
と村人たちのギクシャクした関係はやがて、思いがけない事態を招く。

ロベール・ブレッソン監督作品で、製作から70年を経て初めて劇場公開になっ
た。北フランスの貧しい村に新米の司祭が赴任してくるが、住民たちには経験
の浅い司祭を温かく迎える余裕はなく、また彼自身体調面での不安を抱えてい
たものの、初めて教区を任されて気力はとても充実していた。住民たちの悩み
を聞き、善行を行おうとする司祭だったが、時には心無い者から罵声を浴びせ
られたり、忠告すべき者にはっきりとものを言えず自責の念にかられることも
あった。先輩であるトルシーの司祭(アルマン・ギベール)に相談するが「相手
にするな。司祭が愛されているかどうかは教会は無関心だ」と諭される。やっ
と1日が終わるとその日あったことを日記に記す。この日記は司祭が本当の気
持ちを吐露する貴重な場だった。
村人たちがどうしてあんなに主人公の司祭を受け入れないのか、よくわからな
かった。皆自分たちの生活で精一杯というのもあっただろうが、卒業したばか
りの新米司祭なので舐められていたのだろうか。信心深い人が少ないというの
ではないのだが。そんな司祭にとっての楽しみは、子供たちを相手にした教義
問答の授業だ。しかし子供たちにさえからかわれてしまう。何故村人たちがこ
んなに悪意に満ちているのかわからない。司祭の純粋な信仰への思いは村人た
ちから疎まれていく。
司祭は慢性的な胃の痛みを抱えている。それは彼が真面目すぎることや気が小
さいことなどから来るストレスによるものだろう。次第に彼はパンと葡萄酒し
か受け付けられなくなってしまう。このパンと葡萄酒というのがキリスト教の
象徴になっていて、司祭はまさにキリストの受難を体現しているように見える
のだ。葡萄酒ばかり飲んでいるせいで村人からアルコール依存症の噂を立てら
れてしまい、事態はどんどん悪い方向へ行ってしまう。その上彼が関わった人
が自殺したり(自殺かどうかははっきりしないのだが)、幼い息子を亡くして嘆
き悲しみ、神に不信感を持っている夫人に必死に神の愛を説き、やっと夫人が
心を開いてくれ、後日「神を憎んでいた自分が司祭によって救われた」という
手紙をもらって喜んでいたのに、その夫人が病気で急死したりと、司祭にとっ
てショッキングな出来事が続き、ますます参っていく。
司祭の体力は更に低下し、町の医者に診てもらうことを決意する。駅までの道
を歩いていると、バイク乗りの青年が送りましょうと言ってバイクの後ろに乗
せてくれるのだが、バイクで風に吹かれて司祭は楽しそうな表情をする。それ
は映画の中で司祭が唯一笑顔になったシーンだ。いつも暗く苦悩に満ちた表情
をしていた司祭。それは同じブレッソン監督の「少女ムシェット」で、ムシェ
ットがゴーカートに乗っている時楽しそうな顔をする、ムシェットが唯一笑っ
たシーンと重なる。「少女ムシェット」にしろ「バルタザールどこへ行く」に
しろ、ブレッソン監督は救いようのない悲劇を描くのが好きなのだろうか。司
祭はどうやっても村人たちから受け入れられなかったのか。神は司祭に何故そ
のような困難を課したのだろうか。彼はキリストを象徴する存在に思え、明る
いバイクの青年が「本当はあなたと友達になりたかった」と言うシーンが印象
的だった。


明日11月9日はベルの18歳の誕生日です。便宜上の誕生日ですが。ベル、これ
からも元気で長生きしてね。たまにはノエルと遊んであげてね。

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