団塊的“It's me”

コキロク(古稀+6歳)からコキシチ(古稀+7歳)への道草随筆 2週間ごとの月・水・金・火・木に更新。土日祭日休み

前立腺超音波検査

2021年09月17日 | Weblog

  昨日、定期健診を受けに東京の病院へ行ってきた。今回は、検診に前立腺の超音波検査を追加して受けることになっていた。私が住む所から東京までは、電車で90分である。コロナ前、検診や受診のたびに東京へ出られるのは、不安でもあり楽しみでもあった。診察や検査で何か異常や悪化が見つかるのではという心配。でも受診後、デパートや好きなレストランへ行ける喜びがあった。今は違う。コロナは、不安と心配を蔓延させて、私たちの生活を変えてしまった。

  電車は空いていた。乗客は老若男女問わず全員がマスクをしている。この光景は、どうみてもおかしい。普通ではない。ワクチン接種後、少し気が楽になったが、デルタ株の出現で、ワクチン接種を受けていても感染の危険があると知り、楽になった気持ちが、逆戻りして元の状態になってしまった。電車の中の風景も東京の人混みの状況も、目に見えないウイルスの霧に覆いつくされた恐怖の絵図に思えた。

  年齢が年齢なので、恐いのはコロナだけではない。同年配の知り合いが前立腺癌で何人も手術を受けている。医学の進歩で前立腺癌は、すでに不治の病でなく、早期発見できれば治せるようになっているという。前立腺癌になった知り合いも皆、手術後元気になっている。

  何年も前に、私の妹がくも膜下出血で倒れ、大手術を受けた。手術後、執刀医が、心配して駆けつけていた私たち兄妹を集めて手術の結果を報告してくれた。最後に「くも膜下出血は遺伝的な発症確率が高いので、ご兄妹の皆さんは、是非、脳の精密検査を受けることを強くお勧めします」と言ってくれた。妻も検査を受けたほうが良いと言った。検査を受けた。危険な箇所は見つからなかった。

  妹のくも膜下出血の時、医師に言われた通りに脳の精密検査を受けた。その時の経験で早期発見早期治療を心掛けるようになった。今回前立腺の検査を受けようと思ったのは、同年配の知り合いの手術の話を聞いたからである。治せる病気は治してもらう。ダメなら覚悟を決める。後であの時ああしておけばよかった、などという後悔はしたくない。

  検査を受けた後、主治医から結果を聞いた。今のところ問題はないと聞き、ほっとした。糖尿病の血液検査でも毎日5千歩以上歩く運動と薬の効果が出ていて嬉しかった。やっと日々の努力が数字に反映してきている。

  今、日本のマスコミは自民党の総裁選挙のことでもちきりだ。日本は政治も経済も病んでいる。失われた30年と言われるが、誰が首相になっても変わらなかった。これだけ医学や科学が進んでも日本の政治は旧態依然。1923年関東大震災の後、自由民主党の石橋湛山は「日本国民は、わっと騒ぎ立てることは得意だが、落ち着いて善く考え、共同して静かに秩序を立て地味の仕事をすることには不適任である。データの整理や予防策など科学化して将来に備えなければならない」と書いている。もう百年も前にである。医学は進んだ。予防策を科学化して更に発展を遂げている。その結果私の命は、救われた。政治はまったく変わっていない。いや後退している。残念でならない。日本の首相は、石橋湛山が言ったことを肝に銘じて人選して、国民が自ら決めるべきだ。その日を来るのを夢見て、これからも早期発見早期治療を目指したい。


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