レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

パトラと鉄十字 いたるさんと再会

2019-12-27 06:15:30 | ローマ
真鍋譲治『パトラと鉄十字』1巻 竹書房
 クレオパトラが第二次大戦中に復活して、王国の再興を目指す話だという情報は、mixiで紹介された「コミックナタリー」の記事で知っていた。それが単行本になった。
 彼女が若さと美貌を保ったままでいるのは、アヌビス等の神々が力を与えているためで、神々もまた人間たちの信仰がなくなっているので力が弱っているという(そこで私はあずみさんの『戦士の宴』での設定を思い出すのであった)。
 彼女を拾ったのは、イタリア軍のマーカス・アントニオ中尉――名前からして誰を引き継いでいるのかすぐにわかる。気のいいにいちゃんといった感じのキャラ。そしてドイツ軍のカイゼル将軍、ハゲたおっさん、これまた名前からして・・・。一方、イギリス軍の側には妹アルシノエがついていてパトラへの敵愾心を燃やしている。 
 オクタは?イギリス軍でオーガスタスとかいうキャラが出てくるのだろうか?でも「カエサル」と敵というのもヘンな感じだなあ。
 いずれにせよ、枢軸は負けるという史実はどうにもならないけどな。
 アヌビスがふつうのイヌ型になっているときはたいへんかわいい。

 ところで、真鍋譲治は読むの初めてである。ララ等で同じ白泉社の少年誌(青年誌?)の広告でカットは見たことがある、『アウトランダーズ』とかいうのが代表作ではなかろうか。ファンタジーっぽい世界でバトルもので、そのくせやたら露出の多い恰好の巨乳ねえちゃん、おまけに高橋留美子亜流って感じの絵で(#)・・・つまりたいへん私のキライなタイプの印象であったのだ。しかし、『パトラと~』では私の嫌いな画風ではなくてほっとした。
 # 私は、高橋留美子は好きなほうだが、その亜流のような絵は嫌いである。これまた読んだことはないが、『GS美神』なぞもそのクチ。いや作家じたいに悪意なんか持つ理由はないのだが。

 常連のリキさんが、コメント欄に紹介して下さったツイッターのおかげで、かつて行きつけだったけど見失ったサイトを発見した。ローマ、ユグノー戦争(ヴァロア朝末期)のマンガがあるので、ここでも貼っておく。サイトの名前は特に決まっていないのでアドレスからとってserといちおうしておいてとのこと(訂正すべきならばお申し出くださいね)
「ser」
 ここのマンガでは、ユリアがアグリッパにラブラブな点が特徴。人物紹介で、アグを軍事だけでなく平時でも働いたことをしっかり書いてある。


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2 コメント

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Unknown (サラ)
2019-12-29 20:05:46
「パトラと鉄十字」の紹介をありがとうございます。
どうやら、1巻でのオクタウィアヌスの出番は、冒頭のクレオパトラの死に際だけのようですね。

絡む必要があるとはいえ、カエサル担当のキャラもドイツ軍なんですか。

多少性格陰険でも、パトラに惚れない役で、そこそこ魅力ある悪役で登場して欲しいものですが。
ドイツ軍を裏切って連合国軍に通じているドイツ軍人という役どころが、オクタウィアヌスに似合うんじゃないかと思いました。これなら、ドイツ側からは「悪人」描写できるし、最後の勝者ともなれるし。


ドイツから英国へ (レーヌス)
2019-12-30 09:10:49
 ナチスの副総統ヘスが、英国へ逃げた(本人は相当命令で和平の使者と言っていたけど)という史実はありますし、なんらかの考えで亡命して活躍という設定は充分ありえますね。
 
 個人として似合うかに注目すれば、アントニウス担当のキャラはアメリカ人でもよかったという気がします(偏見)。オクタは、どうもイタリアンな感じではなく、むしろ英国かドイツのほうが合ってそうです。

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