一坂太郎著、副題は「ヒーローはこうやって作られた!」、講談社+α新書。
わりに最近出た本。
見たものもあるし、本で評判だけは知っている作品も多いし、懐かしさも感じる。
いまでは幕末一の人気者である龍馬は、明治初年には知られていなかったが、土佐の自由民権の論客坂崎某(ほんとは「しらん」、紫に、さんずいに「関」の旧字を組み合わせた字だけど変換できない)が明治16年から新聞に連載した小説でヒーローにアレンジして、それが人気を得たという。
坂本龍馬が日露戦争のときに皇后の夢に現れて激励したという話が喧伝されて有名になったことは、まえにも司馬遼太郎の本で読んだことがあったけど、その前段階については初めて知った。
「歴史上の人物が国民的ヒーローにまで成長するのに必要なのは、その人物が生前に残した業績だけではない。その業績を脚色し、講談や小説、映画、演劇などにして広める宣伝マンが必要なのだ。この点、埋もれていた龍馬は、坂崎をいう名宣伝マンを得たことになる。」
永井路子さんが「ペンのスポンサー」と呼んだ役目だな。
人気とは業績と一致するものではなく、偉いことをしたわけでなくてもスターという人はいくらでもいるということはたびたび痛感することだ。逆に、功績があるけど人気はないとか、「なにをした」人かは明らかでも「どんな人」のイメージが持たれていない人もいる。
この本では新選組ものにももちろんページを割いている。
「しかしなんといっても新選組モノといえば、NET・東映の「新選組血風録」(昭和40年)をはずすわけにはゆかない。司馬遼太郎の同名小説を、結束信二が脚本化した。舟橋元が近藤勇、栗塚旭が土方歳三、島田順司が沖田総司に扮する。 (略)
これらのドラマに熱狂した世代にとり、土方イコール栗塚になるほどの強烈な印象を残した」
リアルタイムの世代でなくてもそういうファンはいるぞ、はーっはっはっは(いばることでもないが)
今日はたぶん例によって、専称寺で「総司忌」があるのだろうな。慶応4年は4月が2度あったので、5月30日はいまの7月19日だとされている、さぞ暑かったことだろう。
わりに最近出た本。
見たものもあるし、本で評判だけは知っている作品も多いし、懐かしさも感じる。
いまでは幕末一の人気者である龍馬は、明治初年には知られていなかったが、土佐の自由民権の論客坂崎某(ほんとは「しらん」、紫に、さんずいに「関」の旧字を組み合わせた字だけど変換できない)が明治16年から新聞に連載した小説でヒーローにアレンジして、それが人気を得たという。
坂本龍馬が日露戦争のときに皇后の夢に現れて激励したという話が喧伝されて有名になったことは、まえにも司馬遼太郎の本で読んだことがあったけど、その前段階については初めて知った。
「歴史上の人物が国民的ヒーローにまで成長するのに必要なのは、その人物が生前に残した業績だけではない。その業績を脚色し、講談や小説、映画、演劇などにして広める宣伝マンが必要なのだ。この点、埋もれていた龍馬は、坂崎をいう名宣伝マンを得たことになる。」
永井路子さんが「ペンのスポンサー」と呼んだ役目だな。
人気とは業績と一致するものではなく、偉いことをしたわけでなくてもスターという人はいくらでもいるということはたびたび痛感することだ。逆に、功績があるけど人気はないとか、「なにをした」人かは明らかでも「どんな人」のイメージが持たれていない人もいる。
この本では新選組ものにももちろんページを割いている。
「しかしなんといっても新選組モノといえば、NET・東映の「新選組血風録」(昭和40年)をはずすわけにはゆかない。司馬遼太郎の同名小説を、結束信二が脚本化した。舟橋元が近藤勇、栗塚旭が土方歳三、島田順司が沖田総司に扮する。 (略)
これらのドラマに熱狂した世代にとり、土方イコール栗塚になるほどの強烈な印象を残した」
リアルタイムの世代でなくてもそういうファンはいるぞ、はーっはっはっは(いばることでもないが)
今日はたぶん例によって、専称寺で「総司忌」があるのだろうな。慶応4年は4月が2度あったので、5月30日はいまの7月19日だとされている、さぞ暑かったことだろう。