アラカン新米ママの東京ぐうたら日記

45歳でできちゃった婚、46歳でいきなりシドニー移住&出産、東京に戻り、右往左往のままはや娘は10歳を過ぎ・・・。

サマーキャンプ中止、老いについての映画3つ&スキップシティ国際Dシネマ映画祭

2022-07-26 18:01:24 | 日記

「え!?なに!?」とばかりに・・・マスクかじるのが好きな幸ちゃん。

先週、娘は3泊4日でサマーキャンプのはずでしたが、中止になってしまいました。天気予報が雨の中、田んぼの雑草取りをしたり、川上りをしたり、登山して野宿したり・・・とワイルドな体験が満載予定でしたが、残念。


「マスクなんて、かじってないよ〜」とばかりにマスクから口を離してみる。

「川登りはすごく楽しみだったけど、あとは大変だから、中止になって半分嬉しくて半分悲しい」と娘。
まあ、このご時世、先の予定が本当に立てづらいですね。


プレゼンの資料の一つ。

その前の週には、テーマ学習のプレゼンテーションがありました。5、6年生は、「顧客を獲得せよ!」というテーマ。


チラシ配布中の娘。

駄菓子屋を実際に企画し、実際に買い出ししたりしてから、学校内にお店を出し、チラシを配ったりして、保護者以外にも集客をして、無事に売り上げ目標を達成していました!そのプロセス、学んだことなどをいろんなグラフを駆使して、なかなか見応えのある発表でした。


さらにたくさんある資料の一つ。

「お店をやるっていうことを勉強すると、経費っていう考え方をするんだよね。だから無駄遣いしちゃいけないなって思って、家の電気もこまめに消すようになったよ」と殊勝な心がけを見せる娘。・・・・ただ、プレゼンが終わったら、なんだかその心がけ忘れちゃったみたいなんですけど!


ネットより拝借、上映中です。

ところで、とても気になっていた「PLAN75」という映画、封切りになって割とすぐに見ました。なんだかすごく感動して、見終わった後もしばらく涙が止まらず・・・ネタバレになるので、最後の希望にものすごく感動したから、とだけ言っておきます。

https://happinet-phantom.com/plan75/

高齢化激しい社会で、経済的に苦しい若者の憎悪が高齢者に向けられる中、75歳以上が自分で生死を選ぶことができる
PLAN75という制度が制定された、という架空の設定ですが、いかにも起こりそうなことで、そこからして落ち着きません。
労働しなければ生きていけない老人達の生活が丁寧に描かれ、どんどん追い詰められていく様子は、倍賞千恵子演じる主人公の女性の愛らしさと相まって、見ている者につらく刺さっていきます。

抑えたトーンですが、いい意味で息が詰まるような緊張感がずっと走り、長編一作目の作品とは思えない完成度の高さ。
設定の切実さだけでなく、映画としてのバランスの良さにも感心させられます。


ネットより拝借「メタモルフォーゼの縁側」これも上演中です。

その後に見たのが「メタモルフォーゼの縁側」という、「PLAN75」とは一見、真逆な映画です。

https://metamor-movie.jp/

近所の人にお習字を教えている未亡人で一人暮らしの主人公が、ひょんなことからうんと歳の離れた高校生と
どんどん仲良くなっていく、という友情物語であり、高校生の成長物語でもあり、いかに残りの人生を楽しむかという
老人物語(?)でもあります。

ほんわかしたムードの中で、宮本信子演じる可愛らしいおばあちゃんと芦田愛菜演じるオタクな女子高生のと交流は、
ある種のラブストーリーでもあり、ドキドキします。同時に、20年くらいして、こんなおばあちゃんになっていたら
いいなあ、とちょっと憧れたりして。

109歳で亡くなった祖母が、「うんと年若いお友達を作りなさいよ。10歳、20歳でなくてう〜んと年下ね。
歳をとってくると、みんな死んだり、寝たきりになってお付き合いできる人がいなくなってくるから」とよく言っていた
ことを思い出したりして(笑)


ネットより拝借「PLAN75」のシーンより。

この二つの映画、トーンは正反対ですが、よく見てみると主人公はともに75歳前後で、経済状態の違いはあるけれど、
二人ともとても丁寧な生活を送っていて、比較的健康で、とても愛らしい人たちなのです。頑固親父とかいじわるばあさんじゃあない(笑)。

う〜む、今の自分を振り返ってみると、いじわるばあさんになる可能性の方がずっと大きいぞ・・・これでは若者に嫌がられる一方ではないか、いや、年寄りもどんどん増えるから、あんまり気にしなくてもいいかも、などと新たな自分の課題も感じさせてくれる(?)2本の映画。


スキップシティ。

さて、先々週末から先週末にかけて、スキップシティ国際Dシネマ映画祭が、3年ぶりにリアルも含む、ハイブリッドで
開催され、通訳としてお手伝いさせていただきました。

https://www.skipcity-dcf.jp/films/

特に国際コンペティションの上映作品は、一般上映されてもおかしくないような、とても楽しめる作品が多いです。


グランプリを受賞した「揺れるとき」


観客賞受賞の「彼女の生きる道」


審査員特別賞受賞の「UTAMA」

リアルな映画祭は終わりましたが、オンライン上映は明日7月27日までです。ぜひご覧になってみてください!


UTAMAのシーンより。

監督が来日していて、通訳を何度かさせていただいた、ボリビア映画のUTAMAは、個人的にとても気になる映画でした。

気候変動、山村部の過疎化、都市部への人口集中、伝統文化の消失などの問題を描きつつも、中心となるのは老夫婦の愛の物語であり、父と子(孫)という家族の物語であり、生と死の物語でもあります。

鮮やかに乾いた土地は人がもはや住める状態ではなくなりつつありますが、でも自分の役割はそこにしかないと決めた主人公は都市部に住む息子や孫たちが一緒に住もうと提案しても、がんとして聞き入れません。自分の気持ちを言葉ではほとんど表現しませんが、その風貌と表情がなんとも雄弁なのです。

人が生きて、そして死ぬこと。自然のサイクルの一つとして人間も存在すること。その弱さと強さ。

乾いて広い土地は、余計なものをどんどん取り除く力があるのか、かなり前に中国の西部とかサハラ砂漠あたりを旅行していた時に、気づいたら、東京で感じていた「悩み」が全て瘡蓋の様にカラカラになって風に吹かれていった感じがしたことを
思い出しました。その爽快感みたいなものを、UTAMAを見ていて感じたのです。

「PLAN75」の怜悧で緊迫した繊細な希望、「メタモルフォーゼの縁側」のほんわかあったかい感じ、「UTAMA」の圧倒的な
映像の力、どれも「老人」が主人公の映画ですが、偶然この順番で見ることができてよかったと思います。

どんどん年老いていく人々が周りにいて、自分の老いも感じる中、この3つの映画を見ることで、少しだけ視野が広がり、自分で自分の首を絞めていた手を緩め、なるようにしかならない、なるようになるという諦観と楽観、希望みたいなものが感じられました。

映画っていいですね〜。

11歳の誕生日、お泊まり会、授業参観&岡山タンゴ一人旅。

2022-07-01 09:04:29 | 日記

娘の絵。自信作なのでブログに載せてほしい、とのこと(笑)。

あ〜、7月になってしまいました!
6月16日は娘の誕生日、11歳になりました。


平日なので、起き抜けにプレゼント。

ハリー・ポッターの全集と、あれとこれと、と娘からプレゼントのリクエストがありましたので、指示通りに(笑)。


幸ちゃんからも「おめでと〜」・・いや、かじりたいだけか(笑)。

プラス手描きのカードとプラスアルファの小さなプレゼントを、朝、娘を起こす「エサ」にして、やっと
起きた(笑)。


バースデーディナー。

平日なので、バタバタしてましたが、夜のバースデーディナーは何がいい?と聞くと、「生姜焼きがいい」。
パパが「日本料理の作り方」という英語のレシピを見ながら丁寧に作った生姜焼き(初めてキャベツの千切りに挑戦)に、お店で買った最近お気に入りのたこ焼きなど。渋いです、はい(笑)。


3種類のケーキにバラの形のチョコレート。

「今年は家族集まってのパーティーはしなくていいから、お友達を呼んでお泊まり会をさせて」という娘。
お隣のおじいちゃんが大腿骨骨折で入院してるのもあるかもしれないけれど、お友達といる方がずっと楽しい
年齢になったんだなあ、としみじみ。


お泊まり明けのランチ、パパがポーランド料理のじゃがいもパンケーキを作りました。

すっかり大人になったお泊まり会のメンツ、数年前より全く手がかかりません。
そのうちお家でお泊まりでなくて、一緒に旅行したいって言い出すんだろうなあ・・・


幸ちゃん、みんなに遊んでもらって大興奮

チラリと小耳に挟んだ小学5年生の恋バナなど、ちょっと笑えちゃったりして。
すいません、我が家は壁がない家なので、全部聞こえちゃうのよ(笑)


お姉さんたちに遊んでもらって、寝落ち。

この週は授業参観ウィークでもありした。1週間の間、丸一日、いつでも見学していい、というありがたいシステム。
珍しく仕事などでばたついていたので、最終日の金曜日、朝の会から夕方まで見学してきました。


娘の絵、これも自信作らしい

コロナでリアルな授業参観は久々です。いろんなクラスを見て、改めて授業の楽しさ、充実ぶりを実感しました。


さらに娘の絵。

先生たち(先生とは呼ばず、スタッフといい、子どもたちはあだ名で呼んでます)の教え方が素晴らしい。教える態度
というのか、学校が掲げるスピリットとかルールをちゃんと体現している。


今年の梅。去年ほど巨大なものはないけれど、豊作。

とある私立中学の公開授業を見に行ったことがあるのですが、娘の学校の雰囲気に慣れ過ぎたせいか、かなりショックを
受けたことを思い出しました。


今年は梅シロップのみ。梅酒は結局飲んでないので、中止。

いや、その中学校では「普通の授業」をしていただけなのです。私が過去に受けてきたような、3、40人が黒板の方を向いて机に座って、先生が本を読んだり、黒板に何か書いたりして、数人居眠りしたりしてる(笑)。


娘が誘ってもらったジャガイモ堀りで、天ぷらに流しそうめんに、とたくさんご馳走になった上に、たくさんいただいてきたお芋や玉ねぎ、ナス!

娘の学校では、壁で区切られた教室があまりなく、広いスペースを使って、いろんな学年が違うところに集まって、それぞれの授業を受けています。1学年8、9人くらいで、2学年一緒のクラスもありますが、それでも20人いない。
机の並びもまちまちで、子供達がウロウロ歩き回ったり、わからないと先生を遮って気軽に話しかけたりしてます。
学校の外で授業を行うことも多いし。


久々に乗った飛行機から見た風景。

探究学習とかアクティブラーニングとか、今流行りの言葉ですけれど、それを実践するには教える側が相当学んでないと
難しいなあ、と久々に娘の学校の授業参観に参加して改めて思いました。


NHK朝ドラ「カムカムエブリボディ」の舞台の一つ、岡山旧偕行社。

ある程度のフレームを作り、ヒントを与え、促しつつ、でも全部教え切らずに考えさせたり、調べさせたり。
丸投げしても、子供はできないと思いますし、全部教えちゃったら、ただの暗記作業になる。刺激を与えて、調べること、
考えることを喚起しつつ、そしてまとめるに際しても、色々なアドバイスをしながらも、最後は本人たちに任せる。


旧偕行社の建物の中で、アルゼンチンタンゴ生演奏で、エルネストとパオラがデモンストレーン中。

その授業風景にすっかり慣れてしまった私の目には、いわゆる普通の授業はひどくつまらないものに見えてしまいました。
娘にとっても同じみたいです。う〜む・・・。娘の学校にはプレ初等部と小学校しかありません。次の学校、中学校どうしようかなあ・・・いろんな中学校があると思うので、見てようと思います。

どこかおすすめの中学校がありましたら、ぜひ教えてください!


Peronolose(ペロノロセ)というトリオと加藤和也さんのサックスのライブ。素晴らしかった!

ところで、先週末、岡山で開催されたアルゼンチンタンゴの週末、ミロンガというダンスパーティーとレッスンに
参加してきました。


ライブでDJの選曲で、みんな踊る、踊る。

久々の一人旅、久々の飛行機、久々のアルゼンチンタンゴ、ワクワクします!自分の体力を顧みず、提供される
もの全てに参加し、2日目には後悔しまくったのでしたが・・・でも、楽しすぎました!


後楽園の大賀ハス!美しかった。

歴史のある建物、旧偕行社と禁酒会館(すごいネーミング!)でのミロンガやレッスンは、そこにいるだけでタイムスリップ。
旅行中ということもあって、ダブルトリップ(?!)。


さらに白い大きなハスの畑。

15年くらい前、いやもっと前?に、東京でレッスンを受けた、カルロス・リバローラ先生のレッスンは、懐かしさを覚えるとともに、深いタンゴへの理解を感じさせ、(「タンゴの音楽はどこにある?みんなの足にあるんだ。音楽はインスピレーションに過ぎず、聞いたものを体、特に足で表現する、自分のタンゴを作るんだ」などなどの言葉、そしてその実践)ちょっと鳥肌が立ったような。


のどかな田園風景を思わせる後楽園、茶畑や田んぼ、鶴の飼育場などもありました。

長〜い独身生活の間、フリーランスなので好き勝手に国内外を旅行していました。結婚して子供が生まれてからは、仕事という言い訳がないと、なんとなく東京に家族を置いて一人で旅行してはいけない気持ちがどこかにありました。(あ、数年前に夫と娘が学校のネパール旅行に出かけた時は、これ幸いと台湾旅行に出ましたけど!)

「行きなよ、行った方がいい!」背中を押しまくってくれた夫に大感謝です。そして「岡山のミロンガに行くけど、一緒に行く?」と聞いたら「やだ。一人で行って」と言ってくれた娘にも(笑)。


禁酒会館、と大きく書いてある建物。

緊急事態宣言中に、アルゼンチンタンゴの巨匠たちの伝記本を読むオンラインの会に入れてもらいました。
最初は和訳のあるスペイン語の本、次は和訳のないスペイン語の本数冊をみんなで解読し、懐かしの原書購読のようにレジュメを作ったりして、でもほとんどはいろんなおしゃべりを楽しみました。


ともえさん、心づくしの岡山の桃!

そんなオンラインの会の時に、東京や大阪にいる、DJやミュージシャンのメンバーが、岡山にいるミロンガオーガナイザーのところに集結してミロンガやったら面白いねえ、なんて夢物語をしていていたのです。

願い事には気をつけて、叶ってしまうから、という英語の言葉がありますが・・・なんとタンゴへの情熱と愛に燃えるミロンガオーガナイザー、岡山のともえさんが、本当に実現なさってしまったのです!


床が傾いているのも風情の一つ、禁酒会館の中で。

まだ先週末のことなのに、遠い夢のように感じます。でも、足の疲れや後楽園を散策した時の暑さは、激しい実感として
残っています(笑)そして、ものすごく楽しかったことも。初めて出会う、オンラインでよく知っていた人々、そして
全く初めての人々、新しい出会いがこんなに嬉しかったのも久々です。


禁酒会館で、お酒なしのミロンガ。

関係者の皆様、本当にお疲れ様でした!そしてどうもありがとうございました!
また開催してくださ〜い!