夜が来て 昼が来る
くりかえし くりかえし
心は闇の底に 沈み
光の中に 浮き上がる
波のうねりのように
真冬の寒い夜
心は闇の底に 沈んだまま
このまま浮き上がることは ないのではないか
そんな不安にさいなまれながら 生きている
心細くも 頼りなく
老いてなお
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どんなに部屋の空気が 澄んで見えても
窓から差し込む 光の中に
微小な埃が 浮かんでいる
そうして テーブルの上に
少しずつ少しずつ 降り積もる
心の中も 同じように
ただ 生きているだけで
それだけで
心の中に 埃が降り積もる
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詩は何のためにあるのか
それは点々と 夜道を照らす外灯のように
人生の小道にあかりを灯し
人生を歩む助けとなるために
そのために
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立春が過ぎ
裸木の枝々に
二月の光が 降りそそぐ
その光の中に
新たなる命が 目をさます
新たなる希望と 共に
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我が魂が
何の束縛も しがらみもない
真っ白な自然の中に 詩をつくる
赤子のように
心に 何の屈託もなく
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