心のままに

おもいを言葉に

本当の人生を

2019-10-29 09:05:30 | 日記

 

  本当の人生を 生きたいと願う

  着飾ることのない 身の丈にあった人生を

  心臓の鼓動を 聞きながら

  泣いて 笑って 正直に

  光を求めながら

  そうして 死んでいけたなら

 

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  詩というものに 存在意義があるとしたら

  それは多くの人々と 心を共有することにあるのではないか

  それも 社会から取り残された人々と

  彼らと 心を共有することによって 

  人間の未来に 明かりを灯すことができる

  そこに詩というものの 存在意義がある

  そう信じ そのために詩を書こうと願う

 

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星を動かす少女

2019-10-24 11:34:14 | 日記

 

  星を動かす少女     松田明三郎

 

  クリスマスのページェントで

  日曜学校の上級生たちは

  三人の博士や

  牧羊者の群れや

  マリヤなど

  それぞれ人の眼につく役を

  ふりあてられたが

  一人の少女は 

  誰も見ていない舞台の背後にかくれ

  星を動かす役があたった

 

  「お母さん

  私は星を動かすの

  見ていて頂戴ねー」

 

  その夜 堂に満ちた会衆は

  ベツレヘムの星を動かしたものが

  誰であるか気づかなかったけれど

  彼女の母だけは知っていた

  そこに少女の喜びがあった

 

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  母親はきっと その星だけを見ていたのだろう

  どんな動きも見逃すことなく

  娘も 母親がじっと見ていてくれることを

  信じていたのだ

  喜びに満ちて

  そして その星が止まった下に

  確かに キリストが誕生したのだ

 

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母なる

2019-10-20 13:12:12 | 日記

 

  母なる自然 母なる大地

  心を澄ませば 母なる声が聞こえてくる

  慈愛に満ちた 豊かな声が

  それが 大気の中に満ちている

  秋の日差しの中に

 

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  棘が刺されば 誰もが痛い

  誰もが 同じ痛みを感じる

  貧しきものも 富めるものも

  弱きものも 強きものも

  誰もが 同じ痛みを

  人として 生きている限り

 

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  大河のように 大きな流れの中に生きる

  すべての人が

  人種も 民族も 宗教も 関係なく

  命ある 一個の人間として

  母なる 自然の中に

 

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秋の日差しの中に

2019-10-11 20:25:21 | 日記

  

  秋の日差しの中に

  取り入れの終わった 山間の田を耕す

  トラクターの音が 響き渡り

  田の畦の芒が 秋の風に揺れる

  山の向こうに沈もうとする 

  太陽の逆光に 

  無数の蜻蛉の翅が 煌めく

  この間まで 地に溢れていた蟻は

  もう どこにもいない

  この蜻蛉たちも いずれ姿を消すことだろう

  限りある命と共に

 

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  自然は 繰り返しの運動の中にある

  朝が来て 夜が来る

  四季が来て 一年が過ぎ行く

  淡々と 淡々と 無限に繰り返す

  我々は この繰り返しの中に 生きながら

  少しずつ 少しずつ 成長していく

 

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  人は業を背負って この世に生きる

  業とは 深く染みついた心の曇り

  その曇りを 手で擦っては 擦っては落とす

  痛みをともないながらも

  心の窓から微かに 外の景色が見えてくる

  美しい 一輪の花の姿が

  

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平穏な村の

2019-10-04 08:39:13 | 日記

 

  山間の小さな村の

  秋の静かな午後

  道端に秋桜が咲き

  栗の木の木漏れ日が 道に揺れる

  時々 栗の毬が音を立てて 道に落ち

  中から 栗の実がこぼれ出る

  奥まった民家の玄関先から

  人の話し声が聞こえてくる

  平穏な村の 静かな時間の中に

 

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