心のままに

おもいを言葉に

幾人もの

2018-10-29 13:37:15 | 日記

  幾人もの 著名な日本の作家が 自ら命を絶つ

  人間の業の深さに 行き詰まり 悩み苦しみ 疲れ果て

  そんな 彼等の小説を 我々は愛読する

  言わば 人生に挫折した者の小説を

  我々は 小説に何を求めているのだろう

  老いて猶 創作意欲の衰えぬ作家は 稀有に違いない

  人生は 一篇の小説で 足りるはずもないのに


  それが画家であれば 

  たとえば北斎は 老いて猶 絵を描くことに没頭した

  死ぬまで 創作意欲の衰えることなく


  作家と画家の違いは何だろう

  それは 心の働き方にあるのではないか

  己の内に真理を求める心と 己の外に真理を求める心

  
  己の内に真理を求め 心の深くに潜行すればするほど

  闇は深まり 心は閉ざされ やがて身動きができなくなる

  しかし己の外に真理を求め 外界に目を向ければ

  そこには 光があふれ 命の喜びがあふれている


  どんなに 己の内に真理を求めても そこには 不完全な心があるばかり

  人は 神のように完全であることなど できるはずがない

  この世に生きる人間とは 本来 そういうものなのだ


  そう悟り 外に向かって 心を開く

  そこには 光あふれる世界が 広がっている

  そこで 心を正せばいい

  太陽の光に 心を天日干しにして

  それが この世に生きる人間の 健全な生き方であり

  生きる知恵であると 私は思う


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心臓の鼓動と共に

2018-10-23 09:36:46 | 日記

  心臓の鼓動と共に この世に生きる

  いずれ 誰もが死にいく この世に

  悩み苦しみながら

  心のよりどころを 求めながら

  光を 求めながら

  その 光なるもの

  それが 私にとっての詩

  たとえ それが詩でなくとも

  それこそが 生きている人間にとって 必要なもの

  頭だけの 学者の本棚にある 詩ではなく

  生きている 命のために

  未来を照らす 光となって


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  この地球に 共に生きる 

  誰もが 幸福に暮らす

  誰もが 飢えることなく

  自然の 文明の恩恵を受けながら

  分け隔てなく平等に

  人間の尊厳を 保ちながら

  
  そういう社会を成就するために 人類の活動のすべてがある

  政治が 経済が 芸術が 文化が 宗教が 

  それらが ひとつの目標に向かって 努力する

  だからこそ それらの活動に意義がある

  この地球に共に生きる すべての人々の幸福のために

  それは 茨の道ではあるけれど

  今の人類にとっては


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山々が

2018-10-18 00:23:38 | 日記


  山々が 色づきはじめる頃

  野の草花が 風にゆれ 光にゆれる

  そんな晩秋の 山の田の畦に腰を下ろし

  静かに 自然の声を聞く

  自然の奥深くから 聞こえてくる声を

  自然は我々に 何を語ろうとしているのか

  その真実の声を 聞きたいと願い

  じっと 心を澄ます


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  どんなに 色を塗っても

  そこに 心がなければ 

  人を感動させる 絵は生まれない

  
  どんなに 音を奏でても

  そこに 心がなければ

  人を感動させる 音楽は生まれない

  
  どんなに 言葉を費やしても

  そこに 心がなければ

  人を感動させる 詩は生まれない


  人の魂から 人の魂へと


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  世界の70億人の 
  
  人それぞれに それぞれの生活があり 

  喜びがあり 悲しみがあり

  そして 希望がある


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  人は言葉によって 真実に至るほどに 偉くはない


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美しいと

2018-10-13 00:20:32 | 日記

  美しいと 感じる心

  それは 我々が生きていくために

  自然が 与えてくれた能力

  それは 生きる喜び

  そのために自然は そこかしこに

  美しさを 用意してくれている

  母親が 子をあやすように


     ~~~~~~


  流れる時間の中に 生きる

  大河のように

  その時間の中に 

  誰もが老い そして死んで行く

  誰もが逃れることなく

  人類の 歴史の中に 

  人類の 一員として

  かすかな 痕跡を残しながら

  人々の 記憶の中に


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  詩は 一瞬に 生まれる

  心の奥に
  
  しかし その多くは 

  言葉にならずに 消えていく


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夜が明ければ

2018-10-05 01:02:19 | 日記

  夜が明ければ 

  台風一過の 晴れ渡った秋の空

  何事もなかったかのように

  秋桜が 薄が風に揺れる

  稲穂の上を赤とんぼが 群れ飛ぶ

  翅をきらめかせながら

  
  我々は自然の中に

  自然と共に

  時には 自然に翻弄されながら

  自然の慈愛の中に 生きている


     ~~~~~~


  人々の 心からの笑顔

  心からの涙

  心からの声

  嘘偽りのない

  そういうものを ひとつひとつ拾い上げる

  薪を拾うように

   
  そして 冬の暗く寒い夜

  その 拾い集めた薪を 

  ひとつひとつ 暖炉にくべてあたたまる

  暗く沈んだ 我が心のために

  生きる希望のために


    ~~~~~~

  
  どんなに 言葉を費やしても

  言葉によって 真実に至ることはできない

  人も言葉も 神のように 完全ではないために

  ここにこうして生きている

  それこそが 何よりも確かなことに違いない


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  子供たちの 健やかな笑い声が

  青空の下に 響き渡る

  それこそが 掛け替えのない

  人間社会の 平和な日々


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