社会が どんなに物質的に豊かになろうとも
経済が発展し 巷に通貨が溢れようとも
科学技術が発達し 人が月に 火星に行こうとも
コンピューターが進化し それが脳に取って代わろうとも
たとえ 宇宙の成り立ちが解明されようとも
人の本質は 人の心は変わらない
それらはすべて 頭によって為されること
しかし頭は 神の領域である生命を その魂を 無から生み出すことはできない
すでに この世に存在する生命を あれこれいじくり回すことはできても
人は神ではなく また神になることもできない
それでも人が 神であるがごとく振る舞うなら
その愚かさのために自ら墓穴を掘り 滅亡への道を突き進むだろう
人は 頭によって 頭のためにこの世に生きるのではない
人は 泣いたり笑ったりしながら 人々と手を取り合い
強いては 世界中の人々と共に この世に歌を歌うために生きているのだ
魂の幸福のために
そして遥か彼方に輝く魂の栄光のために 我々はこの世に こうして生きているのだ
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たとえば 音楽を構成するもの
そういうものを ひとつひとつ取り出し
頭で 音楽を語ったところで
そこに 何の意味があることか
音楽は 総体としてあるもの
それが 人の心を素直に感動させる
夜空に開く 大輪の花火のように
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歳を重ねるほどに
過ぎし日の 我が愚かなる行いの
ひとつひとつが 思い出される
そのたびごとに 深く恥じ入る
我が愚かなる行い
ただただ頭を抱え 身悶えするばかりだ
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冬の朝
谷間に 冬の大気が沈む
氷点下の大気が
裸木の上に
家々の上に
静かに息づく 村人の上に
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自然の中に 風が吹く
すべてを含んだ 命の風が
その風に 風鈴が鳴る
風鈴は 詩人の魂
風鈴の音は
詩人の魂が歌う 命の歌
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詩というもの
それは 詩人の頭の中にあるのではない
それは 自然の中に あまねくあるもの
それが 詩人の魂によって濾過され 言葉となり
そして 詩となる
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世界の多くの国々
それらの国々の 対立と協調
今の人類の能力に 見合ったほどの
そして それぞれの国が所有する大量の 破壊力の大きい最新式兵器
人類の能力以上の
そして今や世界に ７０億人もの人々が暮らす
飽和状態になるほどに
こういう中で 世界に紛争が起きる
その被害は 全世界に広がる
そこに どんな正当な理由があろうとも
神の眼から見れば そこには愚かな人間があるばかり
人間が 人間の愚かさに気がつかないかぎり
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人が この世に生きて死んでいく
泣いたり 笑ったり
多くの人々と 関わり合いながら
人の 歴史の中に
何十世代にもわたって
そのひとつひとつに かけがえのない物語がある
それらのすべてが 遠い過去の中に埋もれていく
最早 知るすべもなく
地中に根を張る 木のように
我々は それらの上に根を張り
こうして 今の命を生きている
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老母が死す
人々の差し伸べてくれた手
付き添ってくれた心
それらのあたたかく
母の笑顔と共に
我が心に生き続ける
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