心のままに

おもいを言葉に

一面

2019-05-30 21:37:58 | 日記

 

  一面 緑の大地

  その畑に 草を取る

  大いなる 時間の流れの中に

  すべてを包む 母なる自然の中に

  こうして生きている命を 感じながら

 

    ~~~~~~~~

 

  結局のところ

  詩とは

  詩人の魂 

  そのもののこと

 

  ~~~


野に咲く

2019-05-27 22:14:26 | 日記

 

  野に咲く 色とりどりの花の色

  それは 自然のメッセージ 

  生きとし生けるものへの

  じっと 心をすませば

  大いなる 自然の声が聞こえてくる

  大いなる 命の根源の 声が

 

   ~~~~~~~~

 

  どんなに とっつきにくい 

  しかつめらしい 顔をした人であっても

  その人が ふとした拍子に見せる

  弱者への優しさを 垣間見たなら

  その人への親近感を 感じずにはいられない

  同じこの世に 生きる人間として

 

    ~~~~~~~~

 

  戦争における 勝者と敗者

  どちらにも 正義などありはしない

  無差別に大量殺戮される 女 子供 老人

  ここに どんな正義があるというのだ

  どんな栄光があるというのだ

  その先の 未来にも

 

   ~~~~~

 

  単に 文字を組み合わせ

  空中に楼閣を築くがごとく

  詩をつくる

  これが 詩であるという

  こういう詩が 巷にあふれる

  魂に作用することのない

 

  ~~~

 

  


町の中を

2019-05-23 08:47:48 | 日記

 

  町の中を どこかの国の旅人が 歩いている

  同じ人類であるというほかは

  この地球に共に生き 同じ空気を吸っているというほかは

  何の 縁もゆかりもない旅人が

  人種が 文化が違っていようと 

  もしその旅人と 心が通い合えたなら 

  それは どんなに素晴らしいことだろう

  そしてすべての人類と そうできたなら

 

    ~~~~~~~~~~

 

  気持の沈んだ時には 行進曲を聞くといい

  太鼓の上を跳びはねる 塵のように

  光のひとつぶひとつぶが 跳びはねる

  一緒に 沈んだ心が 弾みだす

  憂鬱な事柄が どこか遠くへとんでいく

 

    ~~~~~~

 

  人がこの世に こうして生きている

  心臓の鼓動と共に

  何よりも確かな

  どんなに 言葉を費やしたところで

  そしていつかは 死んでいく

  誰も逃れることなく

  冷厳な事実の中に

  どんなに 言葉を費やしたところで

 

  ~~~

  

 

  

  


家の裏に

2019-05-16 21:05:31 | 日記

 

  家の裏に 家に寄り添うように

  八重桜の木が 立っている

  普段 気にとめることもなく

  ひらひらと舞う 花びらに 

  ふと 見上げれば 

  そこには 満開の八重桜

  こんなにも 美しかったのかと

  しばらく そこに佇む

  最も身近にいる 母親の愛情に

  やっと気づいた 子供のように

 

    ~~~~~~~~

 

  四角いブロックを 積み重ね

  高みに 至らんとする

  ブロックを一個ずつ 上へ上へと積み重ねて

  しかし その不安定さのために

  わずかな衝撃にも たちまち崩れ落ちる

  少しの高みに 至ることもできずに

  

  広大な 四角い基礎の上に

  ブロックを一段ずつ 積み重ねていく

  大量のブロックを ピラミッドの形に

  そして ピラミッドの頂点に 高みを獲得する

  五千年も 揺らぐことのない高みを

  広大な 基礎の上に

 

   ~~~~~~~

 

  大いなるものの中に

  すべての命が 生きている

 

   ~~~~~~~

 

  野良猫が一匹 草むらの中を じっとうかがっている

  ずっと 一時間ほども

  一食の食事を得るために これほどの時間をかけて

  わずか十分で片づけた 我が食事のことを思うと

  そして余った時間で こうして野良猫を観察している

  緊張のない時間の中に

  今も野良猫は 一食の食事を得るために 真摯な時間の中にいる

  どちらの命が より輝いているのだろう

 

  ~~~

 

  

  

  

  

 

 

 

 

  

 

  

  

  


新緑の山に

2019-05-09 22:07:34 | 日記

 

  新緑の山に 点々と 山桜が咲く

  代を掻く 田の畦には 

  たんぽぽが咲き乱れ 紋白蝶が舞う

  こんな 山間の集落の風景が 

  季節ごとに 繰り返される

  季節ごとの 風景となって

  これらの風景が そのたびごとに 

  心の中に 色を重ねていく

  より深い 色合いとなって

  そして このふるさとの

  風景の中に 自然の中に

  たんたんとたんたんと 老いていく

  

    ~~~~~~~~

 

  分厚い一冊の 本の重みよりも  

  あなたが心から流す 一滴の涙のほうが

  遥かに重く 尊いのです

 

    ~~~~~~~~

 

  真実は 閉ざされた空間にとどまることなく

  時空を超え 全世界へ 宇宙へと広まっていく

  消え去ることなく

 

     ~~~~~~~~~

 

  心の問題に 正解などありはしない

  方程式のようには

  ただ 魂が納得するのなら 共感するのなら

  それが答えになる

  流れる水の 流れ行く先のように

 

     ~~~~~~~

 

  コンピューターが 言葉を並べ

  詩らしきものを作ったところで

  心のない その言葉に

  どうして 共感などできよう

  こうして 汗を流しながら 

  喜びと共に 痛みと共に

  毎日 生きている 人々にとって

 

  ~~~