道端にころがる 何の変哲もない石を
ひとつ 手に取る
その石の重みを 手のひらに感じる
そしてまた道端に その石をころがす
その石は もはや永遠に
人の眼に 人の心に触れることはないだろう
同じように 遠い過去に生きた多くの人々が
時間の闇の彼方に 埋もれている
この世に生きた証の 何の痕跡もなく
その手がかりもなく
思い出されることもなく
時間の闇の遥か彼方に 埋もれている
かつて この世に生きた
人というものの 何というはかなさ
せめて 追悼の歌を歌おう
時間の闇の 彼方に向かって
我々が この世に生きている限り
そうして やがては同じ運命をたどる
我々のためにも
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