心のままに

おもいを言葉に

道端にころがる

2022-10-29 08:44:31 | 日記

 

  道端にころがる 何の変哲もない石を

  ひとつ 手に取る

  その石の重みを 手のひらに感じる

  そしてまた道端に その石をころがす

  その石は もはや永遠に

  人の眼に 人の心に触れることはないだろう

 

  同じように 遠い過去に生きた多くの人々が

  時間の闇の彼方に 埋もれている

  この世に生きた証の 何の痕跡もなく

  その手がかりもなく

  思い出されることもなく

  時間の闇の遥か彼方に 埋もれている

 

  かつて この世に生きた

  人というものの 何というはかなさ 

  せめて 追悼の歌を歌おう

  時間の闇の 彼方に向かって

  我々が この世に生きている限り

  そうして やがては同じ運命をたどる

  我々のためにも

 

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弱きもの

2022-10-24 09:45:22 | 日記

 

  弱きもの 小さきものに心ひかれる

  それでも彼らは この世に生きていかなくてはならない

  逃げることなく 

  歯を食いしばりながらも 涙を流しながらも

  そのような彼らの頭上に 

  より多くの光が 降りそそぐようにと 

  ただ 祈るばかりだ

  もし我々が 彼らを見捨てるようなことがあれば

  どのような光が 我々の未来にあるというのだろう

 

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  それほど偉くはない 人が

  己の心に正直に 詩をつくる

  そこに詩というものの 存在意義がある

  信じるに足る

 

  小説も 同じだろう

  思い上がることなく

  人は 神ではないのだから

 

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  失敗したっていいじゃないか

  人間だものと

  相田みつをなら 言うかもしれない

  

  良いも悪いも 人間とはそういうもの

  ただ 世間の眼が冷たいのだ

  人の心が

 

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誰もが

2022-10-15 18:49:40 | 日記

 

  誰もが 己の中に閉じ込められ

  そこから 抜け出せずに生きている

  牢獄のように

  その己の 魂というもの

  その魂を 

  叩いて 叩いて 叩いて

  鍛えて 鍛えて 鍛えて

  気が遠くなるほどに

  そうするといつの日か

  その魂に わずかにひびが入る

  そこから 外界の風が吹き込む

  そうして 己というものが薄まり

  外界の中に とけていく

  外界の 大いなるものの中に

  己を超え 永遠なるものの中に

 

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  人はいずれ 死んでいく

  私もいずれ 死んでいく

  おそらく そう遠くない未来に

  そうであれば

  真実なるものの中に 生きたいと願う

  本物の光の中に

  あした 死んでもいいように

 

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生きていると

2022-10-03 19:02:46 | 日記

 

  生きていると 心の狭さゆえに 

  愚かさゆえに 未熟さゆえに

  他人との間に 軋轢が生じる

  そこで 大いに悩む

  正直に 嘘偽りなく

  そういう姿勢こそが 魂に影響を与える

  その姿が どんなにぶざまであっても

  それが 人がこの世に生きることだと

  そんな風に思う

 

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  赤子の 何の偽りもない

  無邪気な心が

  我が心を 救ってくれる

  無条件に

  人と人が共に この世に生きる

  そのヒントとなる光明が

  そこにあるように思う

 

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  本物の詩

  それは 魂に作用するもの

  そして 魂が成長するもの

 

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  心というもの

  その働きが 

  わかるのであれば

  見えるのであれば

  こんなにも悩み

  苦しむことはないのに と思う

  どうにもならない 心の働き

  心はいきなり 闇の底深く沈み

  あるいは 天高く舞い上がる

  風に舞う 木の葉のように

 

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