杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

美女と野獣

2017年04月21日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)

2017年4月21日公開 アメリカ 130分

魔女に呪いをかけられ、醜い野獣の姿に変えられてしまったひとりの王子(ダン・スティーブンス)。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に誰かを心から愛し、愛されることができなければ、永遠に人間には戻れない。呪われた城の中で希望をなくし失意の日々を送っていた野獣と城の住人たちの前に、美しい村娘ベル(えま・ワトソン)が現れる。聡明で進歩的な考えを持つ彼女は、閉鎖的な村人たちに馴染めず、傷つくこともあったが、自分の価値観を信じ自分らしくまっすぐに生きていた。初めは粗野で乱暴だと思っていた野獣の実は優しく繊細な心に気づいていくベルだったが・・・・。

 

ディズニーアニメ「美女と野獣」の実写映画化です。実はアニメはちゃんと観たことがないので比較はできないのですが、おそらくは内容も変わっていないのだろうなと勝手に想像しながら観ました。正直、2014年の仏版(ベル は レア・セドゥ、野獣 / 王子 は ヴァンサン・カッセルが演じました)の方が好みです。今回、ベルは一人っ子の設定なのも違和感あります。でもディズニーアニメに親しんでいる人ならきっと満足できるんじゃないかな? ちなみに初日初回(字幕版)とはいえ、平日なのに8割の観客数はヒット作と言えるのでは

ベルに言い寄るガストン(ルーク・エバンス)は村一番のハンサムだけど、知力より腕力自慢の自惚れ屋。妻は夫に従って子育てと家事だけしてればいいというような典型的な昔風の価値観の持ち主です。ベルが絶対に好きにならないタイプの男性よね彼女に拒絶されてもしつこく付きまとい、恋敵となる野獣を殺そうとする悪役です。 ル・フウ(ジョシュ・ギャッド)はガストンの友人で、彼の忠実な子分でもありますが、本来は善人。ガストンの行き過ぎた振る舞いを宥める役回りですが、城の襲撃の際、彼に見捨てられたことで逆に見限るのね

さて、外見の美しさに囚われ、本質を見ようとしなかった傲慢な王子が魔女に呪いをかけられ醜い野獣に姿を変えられたのは自業自得ですが、城の使用人たちが家具や食器に変えられたのは・・・王子の振る舞いを見ているだけだった(正さなかった)罰という意味合いなのかな。それでも彼らが王子を好きなのは、本来が優しい気質であることを知っているからなんですね

生真面目な執事のコグスワース(イアン・マッケラン)は置時計、お喋りな給仕頭のルミエール(ユアン・マクレガー)は燭台、メイドでルミエールの恋人のプリュメット(ググ・バサ=ロー)は羽箒、料理番のポット夫人(エマ・トンプソン)と息子のチップ(ネイサン・マック)はティーポットとティーカップ、オペラ歌手のマダム・ド・ガルドローブ(オードラ・マクドナルド)は衣裳箪笥、マダムの恋人のマエストロ(スタンリー・トゥッチ)はピアノに変えられていますがそれぞれが非常に個性的ですこの辺はアニメと一緒かな

父・モーリス(ケビン・クライン)の身代わりに城に残ったベルですが、徐々に野獣の優しさに気付いて行きます。野獣の方も外見の美しさだけではないベルの聡明さを好ましく思い始め、召使たちの後押しもあって二人の仲は近づいていくのです。予告にも登場するダンスシーンはドレスの美しさも効果的でとても素敵です

ガストンに撃たれ瀕死の野獣に駆け寄りキスすると・・・その前に・・魔女は意外な姿で登場しているのねそもそもモーリスが城に行くよう仕向けたのも彼女だろうし、彼を助けた時点で何となくその素性が想像できちゃいましたなんだ~けっこう良い魔女じゃん

魔法が解けたあと、コグスワースの「時計のままでいたかった」という嘆きは笑えるツボなのですが、村人たちと再会した召使たちが旧知の仲だったということは・・・あれ?長い時が流れていたんじゃないの?

映画のもう一つの楽しみ、アラン・メンケンの名曲の数々は音楽に疎い私でも聞いた事のある曲ばかり。映画を観終わっても頭の中で「美女と野獣」のフレーズが延々繰り返されていました


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