杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

アバウト・レイ 16歳の決断

2018年10月19日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2018年2月3日公開 アメリカ 92分

16歳になり、身も心も男の子として生きたいと決断したレイ(エル・ファニング)。医者から受け取ったホルモン治療についての資料を手渡されたシングルマザーのマギー(ナオミ・ワッツ)は、「突然、息子を育てることになるなんて・・」と、動揺を隠せない。共に暮らすレズビアンのおばあちゃんのドリー(スーザン・サランドン)もレイのことをイマイチ理解ができないでいる。一方、髪を短く切り、身体を鍛え、少しずつ“本当の自分”に近づいていくことで生き生きしてくるレイ。そんな姿を見てマギーは意を決して、治療の同意書のサインをもらうために、何年も会っていない別れた夫クレイグ(テイト・ドノバン)に会いに行くのだが、そこでまさかの“家族の秘密”が明らかになる!(公式HPより)


家族との絆や葛藤を描いたヒューマンドラマで、監督は、強い絆のある家族が、試行錯誤したり悩んだりしながら1人の子供を育てる姿を描きたかったそうです。

マギーは恋多きシングルマザーという設定。レイの決意に動揺し、近所の青年と一夜を共にしたのも不安を打ち消すため?そこんとこ、理解できないんですが 元夫に会うのも気が進まない・・・これはわかる気がしますが、実はその理由がけっこう衝撃的だったりするんですね

レズビアンをカミングアウトしてパートナーのフラニー(リンダ・エモンド)と暮らしている祖母ドリーは、自分の若い頃には考えられなかったレイの決断に初めは戸惑いますが、「自分自身に正直に生きる」孫の姿を見て、彼女の味方になっていきます。 いやいや、ドリーも十分ぶっ飛んでるおばーちゃんですけど フラニーのKYキャラがちょっとコミカルな要素を加えていて面白いです。

シングルマザーとしてこれまで必死に子供を育ててきたマギーですが、レイが自分らしく生きようと努力する姿を受け入れ応援することこそが家族として最大の務めだと思い、そのために元夫に同意書のサインを貰いに訪ねていきます。でも、彼は再婚していて若い妻と子供たちがいる・・・何年も音信不通だったとはいえ、やはり複雑な想いが湧きあがるのは自然なことかも と思っていたら、それ以上の修羅場な事実があったという

そもそも、何故マシュー(サム・トラメル)とそんなことになったかの説明が一切ないので、ここは共感とか無理~~ その辺をもう少し丁寧に描いてくれたらもっとドリーに寄り添えたのに残念

ともあれ、レイの決断を皆が受け入れ、同意書のサインを貰ってホルモン療法を受けられることに。ラストは皆が一同に揃ってのレストランでの和やかな食事シーンです。

自分の出生の秘密を知り不信感とやり場のない怒りをぶつけるレイに真摯に向き合うマギーたち家族の姿も良かったです。こんな風に隠さず自分の気持ちを伝えあえるなら、ちゃんと「家族」だね


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