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マンガ 超ひも理論をパパに習ってみた ―天才物理学者・浪速阪教授の70分講義

2016-12-21 10:03:01 | 読書
橋本幸士, 門田英子 イラスト,大阪大学出版会 (2016/12).

Amazon の内容紹介*****
「異次元はなんで見えへんのやと思う?」超ひも理論が専門の浪速阪教授の娘、美咲はある日パパが異次元とひもの研究者だと知ってうろたえる。「異次元なんて、ない」と言い切る高校生の美咲にパパは1日10分、7日間で「ホンマもんの異次元を教えたろう」という。異次元をパパに習って素粒子が「ひも」やと思うとめっちゃすごいことが見えてくる?! 講義はパパの研究室で。原作(講談社)のコミック化。*****

高エネルギー加速器研究機構に勤めていたたが,高エネルギー物理学について知っていることは,門前の小僧ていどである.そこでこの本を...というのはちょっとオーバーだ.門田 (もんでん) 英子さんには,「視て聴くドレミ」の表紙にイラストをいただいたので,そちらからの興味の方が大きかった.

ポピュラーサイエンスの本には二種類ある.全部理解してもらうことを前提とするものと,読んでなんとなく満足感を与えればよしとするもので,これはもちろん後者.読者の知識と洞察力に応じて,高校生は高校生なりに,大学生は大学生なりに,社会人は社会人なりに,それぞれがそれなりの満足を得ることだろう.

高校生の娘がパパに習うというスタイルは,啓蒙本によくある問答形式の発展だが,マンガならではの表現が面白くしている.パパは関西弁,娘は標準語というもっともらしい設定で,研究室生活も垣間見ることができる.
でも パパはかっこよすぎ.娘は中年パパに不潔感を抱くくらいの設定の方がリアルだろう.いっそ,習う相手をイケメンの大学院生・高田くんに設定して青春ドラマっぽくしたら,門田さんの少女漫画的画風がもっと生きたかも.まぁ 外野は好きなことが言えるけど.

左下にパラパラマンガあり.

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