あなたから一番遠いブログ

自分が生きている世界に違和感を感じている。誰にも言えない本音を、世界の片隅になすりつけるように書きつけよう。

もうちょっと考えてみよう

2014年10月29日 09時56分43秒 | Weblog
 (元?)厚生労働省医系技官の木村盛世氏が、エボラ出血熱についてテレビなどで積極的に発言している。この方の意見は国家主義的、強権主義的なところがあって賛同できないところもあるのだが、今回ひとつもっともだと思ったのは、なぜ政府が能動的に広報しないのかという批判である。
 木村氏は、今回の事態は「国家の危機」であり、政府は国民がホームページなどを読みに来るのを待つのではなく、テレビコマーシャルなどをどんどん使って、エボラ出血熱がどんな病気で、どのように感染し、どのような対策をすればよいのか積極的に国民に伝えるべきだと言う。
 「国家の危機」という表現はともかく、全くその通りだと思う。

 考えてみれば、国政政党は選挙になるとゴールデンタイムにドカドカとテレビCMを流す。財布が違うと言われればそれまでだが、あんなものを流すカネがあるなら、今回のような場合に使った方がずっと意味がある。
 テレビ局も、たとえばしばらく前に、盲導犬が電車内で傷つけられたり、盲学校の生徒が駅構内で蹴られた事件があったとき、番組内で盲導犬や白杖、点字ブロックなどについて、どのように接したらよいか、どんな注意をするべきかなど、いろいろやっていたが、ああいうのも短くインパクトのあるCMを作って流したら良かったのではなかったのか。
 自局の番宣CMを減らしてでも、そういうものをやるのがまさに「公共放送」ではないのか。もちろん一番そういう工夫をすべきなのはNHKなのだが。
 本来そうしたCMの社会的・公共的活用の先頭に立つべきなのはACだと思うのだが、なんとなく説教臭い、道徳教育っぽい、具体性のないイメージ先行のものが多いような気がする。

 日本には優秀なCMクリエイターが沢山いるのだし、短くて面白くてインパクトがあり、社会的・公共的に具体的有用性のあるテレビCMを作って、たくさん流せばよい。政党助成金を減らしてでもそうしたところにカネをまわし、公共CMはCM枠から外して流しやすいようにするとか、少し考えればいくらでも出来る余地があると思う。

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